アルモンデごはん 私らしいを手放して
私らしい料理、とは。
日々のごはんをじーっと眺めても、よくわからない。私らしさがないなんて料理家失格だ…と落ち込んだこともありました。今はもう「らしさ」なんてなくていいやと、こだわりをすっかり手放して、清々しく自由にごはんをつくっています。そうしたら、誰かが私らしいを見つけてくれて教えてくれるんです。不思議ですね。
<6月3日>
撮影の残りものがアルモンデ。いただいた野菜が色々あるので、今週はアルモンデ筋を育てるチャンス!まずは元気がなくなっていた青梗菜を、定番のごま和えに。サッと茹でたちんげん菜とカリカリに焼いた油揚げって、最高の組み合わせです。「練りごま+酢+甘み+塩」が、我が家のスタンダード胡麻和え衣ですが、今夜は練りごまをタヒニ(生練りごま)に、酢+甘みのところをホワイトバルサミコ酢に置き換え。定番をちょっとだけ変えるだけでも、新鮮な味わいを楽しむことができます。うん、美味し。
<6月4日>
撮影の残りものがアルモンデ。お次は茹でひよこ豆。ラッキーなことに茹で汁ごといただいたので、スープにするって決めてました!ひよこ豆の茹で汁はそれはそれは美味しいお出汁だから。ひよこ豆を茹で汁ごと入れた鍋に、新玉ねぎとニンニクを加えて、玉ねぎが柔らかくなるまで中火で煮込みます。塩とカレーで味を調えたら出来上がり。仕上げに我が家に残っていた小ネギを刻んでたっぷりのせました。優しい甘さのスープとポクポクひよこ豆で、朝からたっぷりタンパク質補充。
<6月5日>
パーソナル料理教室の日。
前日に「大豆を茹でてみたけれど、サラダ以外の食べ方が知りたいです」と連絡がきていました。それならば!と、冷蔵庫にちょっと残っていたしらすとかき揚げにしたら、美味しいのなんの。つまみ食いが止まりませんでした。一緒に衣の付け方の練習をして、できたできた!と大盛り上がり。ちなみに、この他にもアルモンデ3品作っています。生徒さんはすごい。
今何食べたい?そう自分に問いかけるところから、始まるパーソナルレッスン。食べるまでの工程が長いよーって感じるかもしれません。でもレシピなしで作れるようになるには、これが一番の近道なんです。なんでも聞ける人が側にいる環境で料理をすることって、案外少ないもの。私を利用し尽くしてほしいな。
<6月6日>
撮影の残りものごはんはまだまだ続いています。この日は少しずつ残った4種のきのこのソテー。味付けは潔く醤油のみ。そこにパセリをどどーんとのせたら、森のホットサラダの出来上がり。私は今夜、小さな森を丸ごと食べるリスになるのです。なかなか4腫のきのこを一気に買って食べることもないから、残り物には福だらけ。ありがたいです。きのこそれぞれの個性を感じられる、贅沢なプレートでした。
<6月7日>
撮影の残りものごはんも、そろそろ終盤。もらった日に茹でておいたオクラと、別の仕事でもらった茹でとうもろこしを合わせて、夏の白和えを作りました。白和えが大好きで一年中食べていますが、夏はさっぱり食べたいから味付けは塩のみ。キッチンペーパーに包んで軽く水切りした木綿豆腐半丁に小さじ1くらいの塩を入れて、手で軽くほぐしたら衣はOK。オクラととうもろこしをたっぷり和えて完成です。夏色、夏味。白和えの定義は豆腐の衣で和えること。自由度が高くていつでも美味しいなんて、すごい料理だ!
<6月8日>
アルモンデ料理教室の日でした。今月のテーマは乾物カレー。
切干大根、小豆、ひじき、ナッツ、干し椎茸に高野豆腐。どこのスーパーでも買える乾物と農家さんから届いたばかりの野菜を使って、色々作りました。たくさんのスパイスを揃えても余らせてしまうから、スパイスはクミンシード、マスタードシード、カレー粉のみ。組み合わせを変えたり単品で使ったりして、全く違う味のものが出来上がりました。野菜もたっぷり。
野菜が80%くらいで、豆や乾物が10%くらい。時々お肉やお魚があって、味付けは基本調味料+スパイスや発酵調味料っていう、普段の私のごはんにすごく近いプレートになりました。
<6月9日>
トマトとバジルがあったなら、毎日でも食べちゃう夏の常食パスタ。トマトとバジルの冷製パスタ。味付けは塩とホワイトバルサミコ酢のみ。胡椒はたっぷりが好み。切って和えるだけという簡単さと、トマトを山盛り食べられる満足感、バジルの清涼感、とにかく好きな要素しかないパスタです。今年もたくさん食べます、きっと。