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どういう人生を歩むのがいいんだろう

彼が不登校まっただ中の頃、
「どういう人生を歩むのがいいんだろうと色々考えるわ」と夫が言った。

親それぞれが大学を卒業し、また、大学で学んだことが今の仕事に繋がっていることから、子ども達は大学進学をすることを前提として、勉強の大事さを伝え、また教育資金も準備してきた。

大学進学を子どもが希望するならば、進学実績がある高校へと思っている。一緒に頑張れる仲間がいた方がいいという思いからで、それは変わらない。

彼は大学進学を希望している。
彼が希望するなら応援するが、
自立することが子育ての目標である限り、大学進学はもちろん必須ではない。

なのに、学歴偏重は根強いのだろう。
自分自身にもある。

卒業生に占める東大合格者の割合である「現役合格率」については、「筑駒」が43.13%ともっとも高く、「灘」が32.27%、「開成」が29.25%、「武蔵」が11.70%だった。

リセマム「東大合格数最多は開成149人…男子難関4校の大学合格実績2024」


分かりやすくするために難関大学進学に実績のある高校の数字を引用したが、
偏差値の高い高校に行けば、より偏差値の高い大学へ進学できる可能性があるのは周知の事実だ。
そして、嘘か本当か学歴フィルターが存在するならば、職業選択の幅が増えるのも確かなのかもしれない。

そうして、幼い頃から勉強の大事さを伝えていく。決して悪いことではないと思うが、学歴に自分自身が囚われてしまい、勝ち組だとか、負け組だとか、他人と比較することで生きていくこととなったらしんどいのではないだろうかと考えた。
誤解がないように改めて書くが、これらの高校や大学に通う人たちがそうだと言っているわけではなく、分かりやすい例として数字を引用したまでだ。そして、彼はこれらの高校に全く関係ない。

私も勉強の大事さを伝えてきた。
彼の頑張れる範囲を超えて、無理をさせたつもりはないが、「頑張って大学に行かねばならない」と思わせたかもしれないと反省している。
色々と話す中で、勉強だけでなく「ねばならない」という考えが彼にあり、新しい生活の中で、肩の力を抜くことが全くできず、それが彼を疲れさせた原因の一つであったと考えている。
今は、それを手放して、人生を歩んでほしいと思っている。
そして、人生は自分のもので、誰とも比較するものではないと伝えたいと思っている。