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反抗期の子どもとどう付き合うか

ベッドでスマホを見ている第二子に話しかける。
「明日、雨予報だけど、車で送った方がいい?」
「‥‥‥」
「車で送るなら、お母さんの朝の予定が変わるから早めに言って」
「‥‥‥」

自転車通学の第二子は雨の日は時々送迎を希望する。その相談をしたいのに無視だ。
突然のことで決められないなら、そう返事をすればいいものを、「無視とはどういうことだ」と、一言、言いたくなるが、「同じ土俵に上がるな」と自分に言い聞かせ、その場を去る。

第二子は典型的な「反抗期」だ。
こちらから話し掛けると、「話し掛けるな」と全身で表現する。

親は親の事情をちゃんと説明し、相談を持ち掛けた。
それを無視した結果、困るなら、それは本人の責任だ。改めて送迎を頼まれた時に、親の私が無理だと判断したら断ればいい。

翌朝、予報通り、雨だった。

起きてきて第一声、
「雨やし、車で行く」
「車で行く?」
「車で送ってください」
「昨日、早めに言ってほしいと伝えたよね。いつもより15分、早く出発しないといけないから、送ってほしいなら、朝の家事を手伝って」
「‥‥‥」

洗濯物を干すことを頼む。
不満なのは見てとれるが、手伝いをしないと送ってもらえないことは分かっているらしい。
ちゃんととは言い難い干し方に、注文をつけたくなるが、朝の忙しい時に言い争いは避けたく、「ありがとう」だけ伝える。

「行くよ」と、声を掛けると、無言で靴を履き、車に乗り込む。「それが、送ってもらう人の態度か」と、一言、言いたくなるが、「同じ土俵に上がるな」と朝も自分に言い聞かせ、出発する。

学校に向かう車中、会話はない。
そんな時間もずいぶんと慣れた。

ただ、一言、学校近くで車から降りる時に
「ありがとう」と言った。

日々、反抗期の子どもとどう付き合うかを悩むが、ちゃんと感謝が言えるなら、それでいい。