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【秘境】築123年の絶景宿に泊まって、大自然をぶらぶらしてきた話。
「週末どこかに行きたいな」
「観光地は混むし…家にいようかな…」
そんなあなたに
「ちょっと待って!」
「ゲストハウス」はどう??
ゲストハウスとは、旅好きが集まる「交流の場」
安値で泊まれて設備は必要最低限!
宿泊者やオーナーとの交流が楽しめる宿。
「交流とか苦手だし…」という方も安心して欲しい。
僕も大人数での交流は、得意な方ではないがそれもそれとして受け止めてくれる不思議な空間なのだ。
僕の旅のこだわりは、
「現地のゲストハウスに泊まること」
秘境にある築123年のゲストハウスへ行ってきたので紹介します〜!
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10/19(土)
異常気象で何かと更新され続けた今年の夏。
東京では最も遅い真夏日だと記録更新されたし、
今年は北半球で観測史上最も暑い夏だったらしい。
人間が自然を壊し、他動物は巻き添いにされている。
中学生の頃、クラスの1人が悪事をすると連帯責任で全体が怒られた。それが今では人間を筆頭に、他動物を巻き添いにして異常気象という形で地球から怒られている。学校生活は社会の縮図と聞かされていたが、地球の縮図やったんやな!と脳内でボケーっと考えたりしながら溶けるような夏を淡々と過ごしていた。
しかし、ここ数日は過ごしやすい気温の日々が続いている。外に出れば心地よい風が吹いて、金木犀の香りがフワッと前を通り、人間が人間らしく生きられる絶好の気候。絶好の身体的ゴールデンウィークなのである。
よし!!今日は自然に還るひとり旅に出かけよう!!
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バックパックを背負ってカメラを持った。
秋になったからお気に入りのトレーナーをクローゼットから引っ張りだしてきた。
余計な荷物も持っていってしまう性分故、1泊なのに2日分の着替えを詰め込んだみ、不必要なことは分かっているがそれはもう自分だから仕方ないのだ。
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数万回はガチャガチャしているであろうビックモーターで買ったテリオスキッドのシフトレバー。購入当初は、一方通行の道路でエンストしたり、坂道発進で後退したりと凶暴車だったが、だいぶ飼い慣らした。今では相棒。俺が保護した。
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国道299号を走っていると、秩父の文字が目に止まる。今回の目的は絶景宿(ゲストハウス)に行くこと。ただそれだけ。きっと秩父にはいろいろな観光スポットがあるだろうけど、今日の僕には荷が重い。例えるなら、ラーメン&カレーセットを注文するよりも、ラーメン単品をしっかり食べたいのだ。気が向いたら追加注文する予定。FMラジオをBGM にしながら、林道をトコトコと登る。
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道の駅「果樹公園あしがくぼ」に立ち寄ることにした。車から降りると外が肌寒いぐらいの気温になっている。電光掲示板には、外気温16℃と表示されている。林道を駆け上っている間に、冷房を効かせた車内よりも外気温の方が低くなっていた。広々とした駐車場で深呼吸をして肺を冷やし、凝り固まった身体をほぐした。
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近々会う人たちにお土産を買った。僕がひとり旅が好きな理由は、ここにあるのかも知れない。「ひとり旅って寂しくないの?」とよく聞かれるが、1人だとは思っていない。旅から帰れば、会いたい人がいる。世界にも、同じ時を過ごす友がいる。同じ時間を過ごす中で、僕はただひとり旅をしているだけなのである。
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それから1時間ほど車を走らせた。あたり一面が自然に囲まれている。360°マイナスイオンを感じる。風がなびくと、葉っぱがサァーと声を上げる。僕もこの葉のように、当たり障りのないデシベルで話せたらいいのにとつくづく思う。指定された駐車場から、しばらく進むと今日宿泊するゲストハウスに着く。僕はこの場面が一番緊張するのである。オーナーはどんな人なんだろう。雰囲気はどんなだろうと考える。
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10年前にオープンした秩父初のゲストハウス。古民家を改良しているとの事で、雰囲気が別格。どうやら1901年に開業した三木屋という旅館があり、そのまま利用しているとの事。築年数123年。123年…!!?? 百年前といったら大正時代。平均寿命は40歳程度だったはず。僕は今27歳だから、大正時代の平均寿命で換算すると僕は、50歳ぐらいの立ち位置になるのか。しかし、心は15歳から進んでいない。
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オーナーの方に案内されて宿内を巡る。木材を基調としてる宿全体に落ち着きを感じる。トイレはウォシュレット付きで蛇口を撚れば水が出る。共用の洗面所は清潔感がある。宿の手前には、シャワー部屋がありお湯のシャワーを浴びることができる。こんだけ施設が揃ってれば、生活するには問題ない。むしろ、ありがたいぐらいの設備だ。
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部屋はこちらになりますと地下に通された。ひとり部屋。結界によって封じ込められているような寝床。どうやら蚊帳というものらしい。平成生まれの僕は初見だった為、驚きを隠せずにニヤニヤしてしまった。大袈裟な表現ができないが、僕にとってニヤニヤすることは最大限の敬意が高揚が隠れている。
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シャワーを浴びてひとまず、蚊帳の中へ入ってみる。透明だから圧迫感を感じずに落ち着く。封印されているような気持ちになる。このまま眠りについてしまいそうだったが、ご飯の時間がもうそろそろ。うとうとしていると「ご飯できました〜」とオーナーさんの声が宿全体に響く。小学生にタイムスリップした気持ちになる。
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「お部屋で食べますか??食卓で食べますか??」との事だったので、せっかくだから一階の食卓で食べることにした。日本の家庭料理に秩父原産の日本酒と金箔入りの焼酎。数年前までは、とにかく安い居酒屋でとりあえず日本酒を頼んで酔いを回し、とりあえず朝までカラオケに居るような大学生だったが僕も一皮剥けた。
味はまだ深くは分からないが、日本酒を飲み比べてしまっているのである。
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いつの間にか食卓には、宿泊者が集まっていた。日本の大学で勉強をしている留学生のおふたり。僕の英会話力は日常会話がギリ通じないレベル。おふたりたちの日本語力もギリ通じないレベルだからお互いカタコトの言葉で会話を進む。これが楽しい。日本に来てまだ数ヶ月。日本語について教えてほしいと言われた。質問して〜と返答すると、おふたりから「what 確かに確かに is mean??」という質問が飛んできた。んー、「確かにってよく使うけれども、意味となると何になるんだ?」などを考える。思考の外側から飛んでくるから面白い。僕1人ではらちが開かなかったから、隣に座っていた日本人の男の人に声をかけて一緒に考える。どうやら、富士山あたりからバイクを乗ってひとりで来たらしい。色々の人に話が広がって気づくと自己紹介をするような雰囲気になりどんな生活をしていてどんな事をしているという話が食事を囲んで膨らんだ。誰かが持ってきた差し入れのお菓子がみんなに配られる。皆さんが初めましてなのに温かい。目的は違うけれども、同じ宿に来たもの同士。
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日本人のみんながカタコトの英語で留学生にいろいろ質問する。通訳よろしくと言われて架け橋役になるが、通訳をしている間に違う話が始まるぐらい翻訳スピードだからほとんど意味を成していないがそれでも良いのだ。留学生たちは、『日本の文化に興味があります』との事だったので、古紙を使って、折り紙を皆んなで始めた。きっとゲストハウスでこのメンバーでなければ折り紙をする機会なんて無かったはず。留学生に折り鶴をプレゼント。
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留学生のおふたりからは、ありがとうとお花の折り紙が渡される。花の中が絵柄になっていて趣深い。来年は折り紙ができるようになりたい。
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日本でお仕事をされているインドのご夫婦も輪の中に加わりオーナーさん含めて皆が皆お話をしている。僕は人の話を聴く方も好きだからラジオ感覚でみんなの話に耳を傾けながら、たまに相槌を打ったり、明日予定を考えたりしながら心地よい時間を過ごした。輪の中の1人から近場で『雲海』が見れるから朝みんなで行こうと案が出た。車も数台あるし乗り合いすればみんな乗るはず!!せっかくだから皆んなで行こう!となった。はいよ〜ぐらいのノリで可決。朝5時に出発とのこと。留学生のおふたりにもその事を伝えると、OK!イージーと返答がきた。ゲストハウスに泊まる人たちは何かと朝方がタイプが多いのだ。
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22時には皆んなで歯を磨いていた。明日起きれるかなと心配する人、雲海の発生確率をチェックする人、寒さを気にする人。人それぞれ。僕は明日の朝ごはんのことを考えていた。考えていることが見えれば良いのにと思うこともあるがそれが出来ないから言葉や表情、作品で表すのだろうと考えた。自室に戻り電気を消して蚊帳の中に入るとスゥ〜の眠気が襲ってきた。耳をすませば大自然の川が流れる音がする。虫がいたら怖いから瞼をギュッと閉じた。目覚ましをかけて眠りについた。
10/20(日)
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出発の10分前に起床。ボサボサの髪を整えてカメラとスマホだけ持ち、急いで居間に行く。オハヨウゴザァイマスを風に飛ばされそうな細い声で振り撒く。昨日の夜ここでお話ししたみんなが今日またここで集まれているのが不思議。昔から知り合いのような雰囲気になっているのも不思議。不思議ばっかりだが、この空間がとても居心地が良い。
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車で20分ほどの秩父ミューズパークを目指す。昨夜、僕の手前でお話していた長野県出身の日本国内旅行が好きな方の助手席にお邪魔した。法定速度をきっちりぴったり守りながら目指すは雲海が見える展望台へ。空が明るくなってきた。向かう途中、道路で毛繕いする猿や獲物を追いかける鷲を見つけた。人間と同じように動物と自分達の居場所で生きている。
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澄んだ空気が眠気を飛ばす。紅葉色づく手前のところの銀杏の葉と銀杏(ぎんなん)の匂い。秋は、間違いなく目の前まで来ている。みんなで展望台へと向かう。留学生のお二人にもカタコトの英語で挨拶を交わす。僕の英語の手札が少ない分、身振り手振りで言葉を伝える。挨拶って世界共通で素晴らしい。誰が考えたのだろう。
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展望台には人だかりができていた。今回は条件が合わずに雲海を見ることができなかった。しかし、雲海を観に行こうとするまでの過程が凄く楽しかった。これから先の人生も、結果はどうあれそれまでが楽しいと思えるような気持ちを持ち続けたい。初めての景色に楽しみにしていた留学生のおふたりは、景色そっちのけで散歩している犬に夢中。日本語でかわいいかわいいを連呼していた。僕も景色を横目に犬をチロチロと見ていた。犬めっちゃ可愛かった。
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写真を撮ったりいままで行った旅先の話をしたり銀杏の葉を集めたりしていたら1時間ほど経っていた。空が明るくなって、やっと朝が始まるような雰囲気が漂う。朝ごはんが待っているからそろそろ帰ろうと誰かの声が耳元まで届く。ノコノコとみんなで歩き出す。帰り道も法定速度をきっちりピッタリ守りながら運転して頂き宿(ゲストハウス)に到着した。
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宿に戻ると味噌汁のいい香りが玄関から漂っている。オーナーさんが、今日は天気がいいからみんなで外が眺められる部屋で食べましょうと提案してくれた。雨戸を開けると絶景が一面に広がる。朝ごはんのお手本を食べながら絶景を楽しむ。絶景をおかずに白米を食べる。1人で食べる好きな食べものよりもみんなで食事を囲んで食べる方が満足度が高い。
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留学生のおふたりさんは、手作りのご飯で楽しんでいた。それぞれの国で朝ごはんが違うのはまた面白い。僕たちが納豆を平然と食べているのを不思議そうにみていた。日本はいろいな文化があるから日本食も食べるし洋食だって食べられる。食事の幅が広い国だなぁと国に感心を抱きながら、景色を眺めていたら、食パンを1枚分けて頂いた。ピーナッツクリームの上にバナナのトッピング。美味しい。
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ご飯も食べ終わり暫し雑談タイム。留学生のおふたりは編み物をしていた。近頃の僕はなにかとスマホを手に取ったしまうが、本であったり、編み物であったり、メモだって世の中には時間を過ごす方法がいろいろある。少しハッとした瞬間だった。
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おふたりが編み物で作った手作りのコースターをプレゼントしてくれた。色合いや形この世に一つしかないものだ。高価な物も素敵だけど、手作りであったり、作る過程でストーリーがある物に心を惹かれる。このコースターとは長い付き合いになりそうだ。
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「じゃあ私は先に出ますね。ありがとうございました。ではまた!」と、1人また1人と宿を後にする。さっきまでの予定は一緒だったけれどもこれからの予定はそれぞれ。蒸気機関車を観に行く人、温泉に行く人、神社に行く人。みな新しい旅に出発する。お土産のコーヒーを購入しそろそろ僕も出発の準備をする。最後にオーナーさん挨拶と、まだ宿に残っているみんなにも挨拶をする。宿泊したのはたった1日だけだったけれども、もうこの時の心境では帰りたくなかったのだ。 しかし、駄々をこねる歳はもうとっくに過ぎた。27歳はいい大人だ。相棒の車に乗り込む。
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ここからはノープラン。ゆったりしながらGoogleマップで自宅を目的地に設定だけして、案内通りに車を走らせる。窓を開けて右肘をかけて運転する。吹き込む風が心地よい。行きに登ってきた林道を今度は下り抜けた。道中自然の中に喫茶店を見つけたが開店は10時からとのこと。そうか、雲海を見たり絶景朝ごはんを食べたりいろいろな人の話を聴いたりと濃い1日を楽しんだのにまだこんな時間だったのか。 ならばと近場の温泉へ向かった。
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辺り一面緑の中にある温泉をみつけた。自然の中にポツンとある日帰り温泉にハズレはないことを僕は知っている。どうやらカフェと温泉がセットになっている施設のようだ。眠気を覚ましにはちょうど良い。風呂へ向かった。驚いた。自然の中に温泉があってそこにただ人間が浸かっているのである。風がなびくと葉っぱたちの声が聞こえる。人間はただぼーっと浸かっているだけなのである。温泉があって自然があって人間もそこにいた。また行きたい。
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透き通るようなコーヒーグラスに相まって、アイスコーヒーの深みが際立っている。アイスコーヒーを飲むとお腹が痛くなってしまうので、休日の楽しみにしている。嗜みながら、眼を閉じて昨日の思い出を反芻した。また、このメンバーで集まるときがあるのだろうか。人生は出会いと別れの繰り返し。旅をすることは人生をキュッと詰めているような切なさや楽しさを感じることができる。
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そこから、車を走らせること1時間。良さそうなラーメン屋が目に入った。最近はなにかとスマホで調べて、評価が良いところを目印にお店選びをする事が多かったが、たまには自分の直感を信じてみるのも良い。こだわりの味噌にたっぷりの野菜。この旅を締めくくるのにもってこいの一杯だった。
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自宅に着いた。着替えだけ詰めたバックパックは床に置いて、とりあえず布団に寝転び大好きなアイスの実を口に運ぶ。あっという間のひとり旅だった。
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今度はどんな旅に出よう。どんな景色を見に行こう。
私の旅のこだわりは『難しく考えずあえてこだわらないこと』かもしれない。
家の近くの喫茶店、少し離れた公園、買い物に向かうにしてもいろいろな発見はどこかしらに落ちている。場所にとらわれずに、あなたが行きたいと思って向かった先にはきっと知らない何かが待っている。そしてそれが旅になる。