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【着ぐるみ制作】3Dプリンターヘッドベースの使い方【アドカレ6日目】

この記事は日陰工房アドベントカレンダー2022の6日目の記事です。


3Dプリンターヘッドベースを売ってるのに、使い方を出さないのはどうかと思ったので出します。

(今は在庫切れてますが、連絡もらえれば同じ値段で増産しますのでご一報ください)

3Dプリンターで作られたヘッドベースの特徴

3Dプリントされたヘッドシェルには、以下のような特徴があります。

  • 積層痕がある

  • データよりも0.1~数%ほどわずかに収縮している(樹脂の硬化特性のため)

  • PLAやABSの場合は硬く、TPUの場合は柔らかい

  • 内部はある程度空洞になっている

ヘッドベースを使うと、造形過程をほぼ全部すっ飛ばせるので、めちゃめちゃ早く作れます。元の形から変えたいなら、ポリパテを盛れば造形を簡単にいじることもできます。

工程について

3Dプリンターのヘッドシェルを使う場合は、次のような工程で進めます。

  1. (後頭部がない場合は)後頭部の作成

  2. 目の接着

  3. 耳の接着

  4. 型取り

  5. ファー貼り

1. 後頭部の作成

日陰工房のC型ヘッドシェルは後頭部がないため、後頭部にウレタンを貼る必要があります。

おすすめは公式の型紙を使うことです。

公式の型紙でインナーを作った後、後頭部に2cm厚のウレタンを追加で貼り付けて、強度を出します。

2. 目の接着

目はライオンボードや3Dプリンターで作ります。
これも公式で売ってる目を使うと楽です。

3. 耳の接着

耳をウレタンやコスプレボードで作ります。弾力を出したいなら、ウレタンでサンペルカを挟んだりしても良いです。

型紙は厚紙を曲げてあてがって作ります。いい感じに耳の形になるよう、ちょっとずつ切って作っていきます。

猫耳で良ければ、下で型紙も売ってます。

4. 型取り

型取りをします。

  1. 全面にサランラップや梱包用ラップを巻く

  2. ガムテープやマスキングテープを隙間なく貼り付ける

  3. 分割線(ダーツ)や毛並みの向き、毛色、パーツ名、合印(縫い合わせるときにずれないようにする目安の印)を書き込む

  4. ハサミやカッターで切り離す

作った型紙は後処理します。

私はファーを貼る時は縫わない流派なので、首毛の部分以外には縫い代は付けません。首毛の縫い代は5mmです。

5. ファー貼り

上の型紙から作成したファーを貼っていきます。

事前に首毛のパターンを自作しておいて、首毛周りだけは縫っておきます。

(首毛は以前に平面作図で一度作ったものを首周りの長さだけ調整しながら使いまわしてるので、そのうち売ろうかなと思ってます)

GクリヤーをGうすめ液で希釈し、ボタボタ垂れるぐらい(いわゆるよだれぐらい)の濃度にします。

https://amzn.to/3NMOpBY

https://www.yodobashi.com/product/100000001002466911/

その後、平筆でファーの縁とヘッドシェルの対応する部分に塗ります。
できるだけ少ない回数で、薄く、均一に、一息に塗ります。
ムラがあると、その部分だけGクリヤーが生地に浸透してファーが硬くなりますし、乾燥時間や接着力にムラができて剥がれやすくなりますので、早く均一に、垂らさないように塗ってください。練習すればできるようになります。

気温20度の場合は5~10分ほど乾燥させます。表面がベトベトしなくなり始めたぐらいのタイミングで貼り合わせます。

貼り合わせるタイミングが早すぎると強度が出ません。遅すぎるとくっつきません。糸を引くようなら明らかに早すぎます。
季節や天気、Gクリヤーの濃度によっても変わるので、何度かやって慣れてください。

その他の加工

ウレタンやポリパテを盛る

形状が気に入らないなら、ウレタンやポリパテを盛れば自分好みにカスタマイズできます。

向かない加工

次のような加工は向かないです。

穴を開けたり、穴を広げたり、削ったりする

内部は空洞のため、穴を開けるとそこから割れていってしまいます。一応、100%のインフィルで作られたものは穴を開けることも可能ですが、かなり重くなるので現実的ではありません。

穴はデータの時点で開けておくべきです。ネジを入れたいなら下穴を開けておきましょう。

そのままでの塗装

積層痕があるため、そのまま塗装すると積層痕が見えてしまいます。

事前にポリパテなどで積層痕を埋め、ヤスリがけするなどして表面処理する必要があります。

まとめ

3Dプリントヘッドシェルを使うと、造形を大きくすっとばせるのでめちゃめちゃ早く着ぐるみのヘッドが手軽に作れます。

初心者でもそこそこのクオリティの着ぐるみをお手軽に作りたいよ、って人にはとってもおすすめです。

オーダーメイドも受け付けてます。また、データ持ち込みも歓迎です。
VRChatで使っているモデルをそのまま使いたい人とかは、データをもらえれば、印刷用データに変換します。


明日の記事は「【着ぐるみ制作】着ぐるみの縫い方」です。

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響音カゲ
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