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こそばゆい記憶

「日記を書こうと思っている」と打ったあとに毎度続くのは、「なかなか時間が取れなくて……」といった言い訳がましい言葉ばかり。

そんな言葉を何度も書いては消してを繰り返し、「もう言い訳は書かなくていいや、今日から始めればいい」と思えたのは小さな一歩かもしれない。

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今月は週末に予定が入っていることが多く、昨日は友人とご飯に行く予定があった。以前会ったのは7月。泊まれる演劇に一緒に参加したときだったので、もうあの夜から1ヶ月半ぐらいが経つと思うと本当に早くて驚いてしまう。

そんな昨日は集合時間より1時間早く待ち合わせの駅へと到着し、一目散に百貨店へと向かい、コスメカウンターがならぶ階を目指す。9月6日に発売開始するコスメがたくさんあるなかで、お目当てはDiorのサンククルール。

スウォッチ動画を見て、4色中の2色まで絞り「あとはタッチアップしてもらったときに決めよう」と思っていた。お店に着くと販売開始日だったからタッチアップを待っている人が何人かいたけど、案外早く呼ばれて、お目当てのアイシャドウとご対面。

偏光ラメのギラギラした雰囲気があまりにも魅力的で、「持っていたい」と思うようなコスメと出会う瞬間のあのウズウズする感覚は、本当に堪らないなと思う。

丁寧にタッチアップをしてもらい、悩みに悩んだ結果モンテーニュを購入。

Dio ショウサンククルール083_モンテーニュ

ルンルン気分で百貨店を後にして、友だちとの待ち合わせ場所へと向かった。もう何回このお店に行ってるかは分からないけど、「彼女と会うとなればだいたいここ」というお店があって、頼むメニューもなんだかんだで一緒になりがち。

食事をするときの「美味しい」はもちろん大切だけど、ここで一緒に過ごす時間が好きなのだと改めて思う。

いつも通りたっぷりと話をして、カフェに移動。この流れもだいたい同じ。ただ、いつもは近くて遅くまで空いてるカフェに移動することが多いけど、今日は電車に乗ってるときに良さそうなカフェをSNSで見つけたのでそこに行くことになった。

初めて行くカフェってワクワクする。お店の近くまで行くと、友人が「あ!テレビで紹介されてるのを見た」「〇〇が有名なところでしょ?」と聞いてきたから驚いた。やっぱりテレビの力って偉大だなと思う。

お店に入り、メニューを見ると「ショートケーキ」の文字を見つけた。ケーキを選ぶとき、昔はタルトとか、チョコレートケーキとか、色んな選択肢にワクワクしながら「どれにしようかな」と悩んでいる時間を楽しんでいたけど、最近はもっぱらショートケーキ一択。

「なんだかんだでショートケーキが一番おいしい」と気づいた日から、この考えは覆されていないので、いつかこの考えが覆される日がやってくるのも楽しみだなと思う。

カフェでもまたたっぷりと話をして、友人と別れるとき「次は11月に会おう」という話になった。私が11月の頭に検定を受ける予定があるので、「それが終わってからにしよう」と気を遣ってくれた友人、ありがとう。

まだ先のことのようにも思えるけど、案外すぐに友人と会う日はやってきそうな気がする。つまりそれは、検定も終わっているということ。

朝から晩まで仕事を詰め込んでいる日々に勉強時間を組み込むことの難しさを最近痛感しているのだけど、だからといって「やらない」という選択肢はないので、とにかく毎日ちょっとでも勉強できるように動きたい。

そう思うと、日記を始めたくなったのも逃避行のような……。「日記を書いてる時間に勉強せんかい」と自分に対して言いたくなる気持ちと「これはこれ、それはそれ」という割り切った気持ちが心のなかでグルグルする。

ふと、「勉強をしよう」と思い始めたとき、「それならたまには近所のカフェに行くのもいいな」と、家じゃない場所で勉強したくなる気持ちが芽生えてきた。そのときに「そうそう、私はこうやって真っ先に”外側”に意識が向く人間だった」と、こそばゆくなったことを書きながら思い出していた。

そういえば、中学生のときわざわざ朝5時に起きて駅前のマクドナルドに行って、朝マックを食べながら勉強していたなあ。店内の匂いと風景が頭の中にザーッッと浮かんできて、「どうでもいい記憶ほど、鮮明に覚えているものだな」と感心せざるを得ない。

何か始めると、忘れかけていた記憶が戻ってくる。久しぶりの勉強はちょっと恥ずかしくてこそばゆい記憶ばかりを引き連れてきそうな気もするけど、「一生懸命だった証拠」と愛おしく思えるぐらい、私は少しずつ歳を重ねられているのかもしれない。






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響あづ妙
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