フィンランド人は保守的か
最近やっと、フィンランド人の距離感がわかってきた。彼らの価値観に強く根を張っている個人主義は日本人には理解するのが難しいものの、僕個人的には心地良い距離感を保つことができる。無理な人付き合いをせず、めんどくさいときはキッパリめんどくさいと言うことは普通であり、各自のやりたいことは尊重し合うことができる。
昨日、ポルヴォーというフィンランドで最も古い都市の一つを訪れ、教会でクリスマスソングを歌うイベントに家族で参加したのだが、その大合唱になんとも感動してしまったのだ。あのまとまりのないフィンランド人がオルガンの音に合わせて声を揃え歌っている!大きな教会に響き渡るその伝統的なクリスマスに想いを馳せた圧倒的な歌声は、人間が心を一つにした時にうみだす感動を改めてかみしめた。あのフィンランド人が心を一つにしている。そして自分もその中にいる。なんだか色々な思いが込み上げて涙をこらえるのが必死だった。
ロシアから独立すること100年と少し、北海道ほどの人口の国が世界に社会的、文化的影響を与えるまでに発展した。この共和国の国民の愛国心は決して尖ることなく強い。しかしそれが保守的であることとは違う。
先日学校の友達がフィンランド人は保守的だと言っていたことに驚いた。むしろ新しいもに対して柔軟だと思っていたからだ。例えば性的マイノリティに対しても日本に比べればかなり進んだ考え方を持っている人が多いし、新しいものはどんどん受け入れていく社会の柔軟性がある。
いわゆる適応のU字曲線通りに進んでいるとは言えない留学生活だが、時間をかけて異文化を観察したいと思う。
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