ピアノ練習003
前回に引き続きトンプソンを進めていきます。7曲目から12曲目まで。
編集が大変なので6曲通しての撮影。これなら音声のタイミング調整も1回で済みます。カメラ位置も改善。
全体としてはまず1音1音しっかり鳴らすこと、これを常に意識しています(意識しても難しいのですが)。一方で、四角四面に楽譜をなぞるだけでなく、子どもたちと歌うように、もっと自由な気持ちで弾いてもよいのかもしれないと感じています。
フレーズ「だれかさん」
それでは各曲のレビュー。弾けば弾くほど難しいというかよくわからないと感じる曲。ソ(G4)と右手の小指が新たに参戦ですが、問題は他にあります。ひとつは2小節ごとにスラーでまとめられたフレーズ、もうひとつは同音の連打。これらはともに、実際に響いている音の長さとは何かという問いを生みました。
これまでは、たとえば60bpmなら1拍は1秒に相当し、その音も1秒間鳴っているものという認識でした。休符を挟まない間は間断も重複もなく音が連続して鳴る。しかしながらどうもそうとは限らないらしい。
音の開始こそ楽譜と一致するけれども、終了はその限りではないとのこと。たしかに楽器に限らず、物理現象として発生した音の多くは頭(付近)に最も強い(倍音の多い豊かな)音が響き、時間の経過とともに減衰する。ピアノも例外ではない。出だしさえ合っていれば、すくなくともリズムとしては成立するということだろうか。
では、リズムを崩壊させない範囲のうち、演奏にあたってどのくらいの間響かせる(=鍵を押さえておく)のか。その指針のひとつとなるのが、今回登場したスラーでありフレーズなのでしょう。以前の曲についても記号こそ無いものの、詞のついた歌であるのだから、ことば、文、文章というまとまりおよび区切りが存在します。機械的に1音をその音価の間ずっと押さえるのではなく、フレーズやブレスを演奏に反映させることが音楽性を高めるのではないかという見地を得ました。
また、同音連打については、滑らかに、連続的に鳴らそうと思っても機構的に困難であることがわかります。ピアノはほとんど鍵を一番下まで押さえた状態で鳴るため、同じ鍵が連続するとき、上げ下ろしの動作中に無音になります。これがまあ気になります。この曲の場合、1、5小節目のドの各4音はドアをノックしている音なので、むしろ多少間が空く方が自然なのかなと思います。では、そうじゃない場合はどうするのか、やはりよくわかりません。
ドから左右へ4つの音「とけい」
8曲目にして、初めての聞いたことのある曲!というか歌詞あったんだ。楽譜を眺めるだけではただしく想像できないので、実際に鳴らしてみて「この曲だったのか!」とわかったときには感動しますね。
ファ(F3)と左の小指の参戦、これで9個の音高と左右全10本の指を使うことになりました。
キャロル「ウェンセラス王さま」
同音連打。それ以外はとくに目新しい技能は無いかな。
休符「おねぼうさん」
これまでは空白だった無音の部分に休符が書かれるようになりました。といっても一方の手が動いている間のもう一方の手の上または下のパートの休みが明記されただけで、演奏上の困難はありません。両手同時の休みも和音もまだ無いですからね。
それよりも、さらっと書いてある「弾きながら拍子を数えましょう」との指示。この曲は一部のフレーズが弱起ということもあり、これがなかなか難しい。他の曲についても、メロディーにリズムが引っ張られない、2分音符や付点2分音符が短くならないよう意識でき、非常に有用な練習のバリエーションであると感じています。
手の交差「もくば」
ラとシを飛ばして上のド(C5)の登場。手を交差といっても最後に1音の一度きり、戻す必要もないので、鍵盤を一瞥すれば難しくありません。歌としては、いちおうまだ声は出るけれども、さらに上のミやファが来るとしんどい。
8分音符「月の世界」
ついに来ました8分音符。指は忙しい、譜読みも忙しい。リズム感を欠いた人間なので、毎回演奏の前にテテテテテンテンとリズムを予習する必要があります。
今後
ここ数日触る時間が減っていたせいか、昨日撮影したときは音が全然思いどおりに鳴らなくてショックを受けました。あらためて4時間くらい練習して今日の撮り直し、1発撮りにしてはうまくいった、すくなくとも前回より成長はしたかなと思います。
あまり長居しても技能、知識とも得られるものは少ないでしょうから、完璧を求めすぎずに次の曲に進んでいきます。新しい曲の練習で、また新しい発見ができるでしょう。
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