無理してバズらせなくてもいい。フリーランスの「営業しないSNS営業術」
よくある質問「営業、どうしてますか?」
コンテンツプランナー / 編集者として独立し、もうすぐ1年。ありがたいことに、ここまでなんとか仕事に困らずやっています。同業者やライター志望の方に「営業、どうしてますか?」と聞かれることもありますが、私は執筆に関わる仕事についてはほとんど営業していません。
本当はもっともっとガッツ出して行きたいけれど、既存の取引先だけでもやりたいことはいっぱい。スケジュールは埋まりがちだし、新規営業まではなかなか手が回らないです。
ほのぼのやっているTwitterフォロワーは、約7,000人。インフルエンサーではありません。でも、新規の仕事は、知人からの紹介のほか、ブログ・SNS経由での依頼がほとんど。多くの方は過去に手がけた仕事を見てからお声がけくださるので、ミスマッチも少ないです。WEBコンテンツだけでなく、雑誌や自治体パンフレットなどのお仕事も。
でも、なーんにもしていないわけでもありません。インバウンドで仕事がくるように、最低限の工夫をしているんです。
バズらせなくても関係者にリーチする方法
今回は、すぐに仕事に繋がりやすいWEBメディアに絞ったお話をします。
オウンドメディアバブルも終息の気配だけれど、まだまだ新しいメディアがぽこぽこと生まれています。もともとWEBメディアが好き。編集の仕事をしていることもあるけれど、新しいメディアにはできるかぎり目を通し、課金制サイトも、初月は登録。
「このメディア、好き!」「サイト自体も丁寧に作られているなあ。ヌメッと出てくるタイプの広告バナーも入れていないし」「書き手の打線もいいなあ」「煽るようなタイトルもつけてないし、インタビューの人選も素敵」「広告記事も読みやすいなあ」などなど、記事の内容だけでなく気が付いた点は、SNS上でどんどんつぶやくようにしています。小学校時代から新聞記事を毎日スクラップして感想文を書いているので、もう20年以上続いている習慣です。
WEBメディアの運営って、広告売上やPVで成果を見られることが多い仕事だけれど、現場で働いている人間にとっては、読者さんからの感想が励みになります。記事の内容だけじゃなく、サイトの方向性やデザインも探り探りで改善しているので、読者からの意見は参考にするし、うれしいです。
新規立ち上げのメディアってまだSNSフォロワー数も少ないし、「中の人」がほぼすべての感想POSTを追っています。それも分業体制ではなく、ひとりの編集者が業務の合間にぽちぽち更新を頑張っていることが多いです。
多くの企業は、記事やサービスについて言及されたらSlackに連動させています(私は手がけた仕事をすべてキーワードで拾えるようにしています)。「やったー!」とか「読まれてない……」とか、一喜一憂しているんです。「この人の感想うれしすぎるからこれだけでもう5万PVでカウントしまーす!!!!」みたいな気分になることも(気分だけ)。
つまり「あ、この人感想くれてるからプロフ見てみよ……っていうかクリエイターさんじゃん!!!」と気がついてもらえるように工夫すれば、無理してTwitter運用をするよりも関係者に直接リーチできる可能性がグッとあがるわけです。変にバズとか狙わなくてもいいんですよ。
発注しやすいプロフィールって?
メディア企業と違って、事業会社が運営するオウンドメディアは、正社員ワンオペ〜せいぜい3オペの少数精鋭体制です。ライターも編集者も、全然足りないんです。社内有志で立ち上げたメディアの場合、ツテがなく「人を探しているけれど、そもそも探し方がわからない」という場合もあります。
そんなとき、「プロフィール」と「実績」をnoteにまとめて固定ツイートにしておけば、編集者も仕事の発注がしやすいです。そしてSNSを見れば「この人はこういうテーマに興味関心があるのね」と、企画もお願いできる。良いサイクルじゃないですか? 誰も損しません。参考に、私の経歴&お仕事実績まとめを貼っておきます。
SNSのフォロワーを気にするメディアも多いけれど、編集者から見て「この人がどんな実績があって」「どんなテーマに関心があって」「どんなことをお願いできそうなのか」がわかれば、経験が少なくても仕事に繋がる確率は格段に上がります。
依頼をくださった方には毎回「何経由で見つけてくださったんですか?」と確認しています。最近WEBメディアだけでなく、広告やイベントのお誘いがくるようになったのは、どうやらSNSプロフィールが効いているようです。私の場合は、Twitterに固定しているnoteに下記の要素を入れています。
<小沢あやの経歴&お仕事実績まとめ>
・150文字プロフィール(単価が良い仕事を得るために重要!)
・職務経歴(所属企業や業務内容を3〜5行くらいで簡潔にまとめる)
・できること / できないこと(ミスマッチを避けるため重要)
・仕事実績(インタビュー / コラム / 広告などジャンル別に厳選)
とくに、150文字プロフィールはおすすめです。そのまま企画書にペッとコピペして資料に入れられるからです。広告の案件は、だいたい営業の人が「こんな人キャスティング予定です」ってクライアントに事前におうかがいをたてることが多いんですよね。
できないこと(やりたくないこと)を宣言しておくのも、ミスマッチを避けられる。余裕があれば「実績は少ないけれどやってみたいジャンル」なんかも書いておくといいです。
WEBライターさんだけじゃなくて、カメラマンさんやイラストレーターさんにもオススメしたいですね。みんなやって欲しいです。なぜなら、私も常にクリエイターを探している編集者だから。
以上、手軽に誰でも今すぐできる「営業しないSNS営業術」でした。
このnoteがとあるライター講座で資料として使われているとご報告がありました。無断商業利用はご遠慮ください。