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「とっておきのジュエリー」って、なんなん?

歯は大切な資産だ。

クリーニングや虫歯チェックのため、数ヶ月〜半年に一回ペースで、とくに痛みがなくても歯医者に行くようにしているのだが、今回は、昔入れた銀歯に食べ物がひっかかるようになったのだった。

銀歯はセラミックに比べると見栄えや耐久性の問題があるものの、保険適用なので治療費が安く済む。ただ、正面からは見えないにしても、笑った時にチラリと見えるのが嫌で気になっていた。

働いているのにセラミックを選べない経済状況や、虫歯が出来るような怠惰な生活をしていたのが少しせつなく、思わず自虐POSTをしていたのを思い出して検索。面白くもないつぶやきで少し恥ずかしいが、どうやら2014年のことだったらしい。

2014年といえば、まだ新卒入社した企業にいた頃。確かに安月給だった……。

IT企業に転職した2016年時点でも、節約思考が抜けていないのか、銀歯を選択していた。2019年には、わざわざセラミックデビューしたこともPOSTしていたことがわかった。

本当に、なんでもかんでもTwitterに書いているので、自分の中での心情や環境の変化のログを辿るのが面白い。

今回は30代になったからか、歯医者ではとくに値段も説明されず「こことここの歯の治療を始めます。セラミックですよね?」「はい、お願いします」のやりとり。焦って「あ、いくらかかるんでしたっけ?」と聞いたら、1本7万円。2本で14万円。口を開けて、ライトをぼんやりと見つめながら「治療とはいえ、私は14万円を秒で即決できるようになったのか……」と感慨深い気持ちになった。

お金持ちになったわけでもないし、必要消費だ。ただ、以前はセラミックを選ぶ資金力がなかったので、秒で銀歯に決めたのを覚えている。大人になったものだな……と思いつつ、昔のぼんやりとした切なさと悔しさは、ずっと忘れないでおこうと決めた。

私はコンプレックスをカバーするべく努力したことはたくさんあるけど、原動力にしたことは(たぶん)ない。けど、銀歯をきっかけにさまざまなモヤモヤを思い出してしまった。昔参加した同窓会の案内にあった、この一文である。

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