一条の家に足りないのは漆喰・珪藻土
住むと健康になる一条工務店
一条工務店の家は断熱性・気密性に優れており
夏や冬に極端な温度になることもなく
宅内の温度差も非常に少なくなることから
自律神経の安定や、ヒートショックの予防につながるといわれています
また、結露などによるカビが発生しにくいということもあり
アレルギーの発症なども抑制できることが期待されます
このように、高気密高断熱住宅は健康効果が大きなメリットであり
そのような家を確実に作れる一条工務店は、人々の健康の暮らしに多大な貢献をしているハウスメーカーだと言えるでしょう
健康にかかわる住宅の要素
下記の書籍によると、健康に関わっている住環境の要素は温度以外にもいくつかあることが分かります
・音
・光
・酸素
・一酸化炭素、二酸化炭素
・湿度
・ダニ、アレルゲン
・菌
・臭い
・化学物質(VOC)
これらのうち、高気密高断熱住宅であるだけで低減しやすくなる要素もありますが(音、臭いなど)
当然ながら断熱・気密ですべてがうまくいくわけでもなく
別途対策が必要な要素もありそうだということがわかります
一条工務店の欠点
断熱・気密に関しては現状ピカイチな一条工務店ですが
工業化による大量生産を推し進めている反動なのか
自然素材を取り入れにくい傾向にあります
もちろん施主側で要望すれば幾分か取り入れることはできますが
取り入れることをお勧めしてきたりはしない印象です
おそらく住友林業などの風合い重視のメーカーであれば
設計士の方から自然素材を提案してくるのは普通のことだと思うんですけどね
一条工務店のメニューでは、突き板・挽き板フローリングや、板張りの壁・天井、およびタイルでの床・壁の施工が可能ですが
壁や天井をすべて木材やタイル(石)で仕上げるような家はごくまれでしょうし
仮にやろうとしてもコストが莫大にかかってしまうでしょう
なので壁や天井に自然素材を使おうと思ったら
一般には紙クロスや漆喰・珪藻土を用いることが多いです
ですが紙クロスはほとんどの場合準不燃クロスではないため
一条工務店では推奨していません
漆喰・珪藻土についても、一条工務店で提携している左官屋さんなどはなく
さもビニールクロスを用いることが当たり前かのように打ち合わせが進んでいきます
このように一条工務店では、自然素材の内装仕上げを実現しにくい状況になっているのです
漆喰は見た目も機能もビニールクロスより優れている
そもそもHIBI HOMEはなぜさっきから自然素材にこだわっているんだ?
そう思った方もいらっしゃるかもしれません
その理由は
自然素材の方が見た目も良くて機能的にも優れているからです
例えば見た目
塗り壁調のクロスってありますよね
一条標準のもので言うとIC0067等のことです
これ、漆喰塗り壁調のクロスなのですが
皆さんは本物の漆喰仕上げの壁を見たことはありますか?
見たことのある人にはわかると思うのですが
どうしても到達できない本物との質感の差があります
おそらくその差は
ビニールのテカリ感や、凹凸の少なさによるものだと思いますが
本物の漆喰で仕上げると、その壁にスポットライトを当てるだけで
めちゃくちゃオシャレな空間になるんです
ぜひ、漆喰を塗っている空間に足を運んでみてください
おしゃれな家具屋の内装は漆喰仕上げだったりします
次に機能
ビニールクロスは揮発性有機物(VOC)を放出するとされており
VOCはシックハウス症候群の原因となりえます
F★★★★認定を取っているクロスだったら良いんじゃないか?
という反論する人もいるかもしれませんが
F★★★★は、多種多様な化学物質の発生を総じて十分少なく抑えられているということを意味するものではありません
※F★★★★認定は、ホルムアルデヒドの放出量だけを基準にしています
一方で漆喰はそれ自体にVOCを放出する可能性がないだけでなく
空気中のVOCを吸いとってくれる性質があります
これにより、シックハウス症候群やアレルギーを防ぐ効果があると言われています
なにより、空気が澄んだような感覚になるそうです
他にも、ビニールクロスと比べると
・調湿性がある
・劣化しにくい
等の機能的メリットがあります
以上より
見た目の観点でも家の機能性(健康、メンテナンス)の観点でも、ビニールクロスより漆喰などの自然素材を用いた方が
より満足度の高い家になることが期待されるのです
なぜ塗り壁がラインナップされないか
ハウスメーカーで漆喰などの塗り壁が用いられないことは、一条工務店に限らずよくあるようです
用いられない理由としては以下が考えられます
①贅沢品だから
単純に、ビニールクロスを用いるのと比べると漆喰の方が材料費が高価です
そのため、少しでも安く見せようと努力をした結果
ビニールクロスに行き着くメーカーは多いのではないかと思います
見た目が華やかなクロスはたくさんありますから
新築時の施主の満足度はクロスでも十分上げられるんですよね
塗り壁の材料費や、それを塗るための人件費がかさむと
予算が限られている施主に、ハウスメーカーオリジナルのオプション品を採用してもらえないかもしれません
そうなると、ハウスメーカーの利益は薄くなってしまうので
あまりハウスメーカ側から積極的に推奨しない、となるのもなんとなくイメージできます
②品質がばらつきやすいから
漆喰や珪藻土塗り壁の仕上がりは、季節や気候によって変動し
それに合わせて仕上げるにはそこそこ技術が必要であるため
多くの施主さんに一定品質の住宅を届ける一条工務店の工業的な思想とは合致しにくいです
また、左官屋業界は職人数の減少が顕著であるとされていて
多くの顧客を抱える一条工務店に見合うほどの供給能力がないでしょうし
人手不足な中で案件をこなしていく状況は
手抜き工事の温床にもなりえるため
それもそれで会社として都合が悪いです
一方でビニールクロスで仕上げるのは、一定の品質を担保するという意味でも非常に再現性の高い手法だということですね
③アフターフォローがしにくいから
一条の住宅は木造であるために、入居後数年間は構造部材となる木から水分が抜けることなどより、躯体の変形が起こり得るのですが
躯体が変形すると
クロスで言えば破れたり、継ぎ目が分かりやすくなったり
塗り壁で言えば割れ目ができたりする可能性があります
一条ではそれをカバーするために、2年以内に破れたクロスの無料張り替えサポートがあるわけですが
このサポートは、コストが割安なクロスだからできるのです
たとえ漆喰の家でクラックが入ったとしても
それを少し補修するためにサポートとして業者と材料を手配するのは割に合わないでしょう
一条は大量の家に対して充実したアフターサポートを提供するのが一つのウリですから
塗り壁とは少し相性が悪いでしょうね
漆喰を手軽に安く取り入れる方法
上記までで述べたように
一条工務店の内装に自然素材、特に漆喰を用いることは
コストや人手不足の観点で少しハードルがあるわけですが
漆喰を手軽に安く取り入れる方法もないわけではありません
それが
市販の材料を購入してDIYすること
です
DIYなら、左官屋さんの人件費分のコストを削減でき
実際に左官屋さんに委託したときの費用と比べると
1/4程度で仕上げられる可能性があります
また、本来漆喰を塗るのは少々テクニックが必要ですが
素人がDIYでも塗りやすいような材料を販売しているメーカーもいくつか存在します
自分で塗る時間さえあればかなりのコスト削減になりますし
一つのイベントとしてもやってみたいと思いませんか?
一点注意すべきは
大元の素材は漆喰・珪藻土でも
接着力を強めるなどの用途で化学物質が混入している可能性があるということです
また、天然素材を用いたとしても
漆喰の原料になる消石灰を繊維系素材でかさ増しして
割安に販売している業者も存在します
もちろんそれらでも見た目は良い感じに仕上がると思いますが
機能性は本来の自然素材と比べると限定的になりますので
真の自然素材にこだわる方は、メーカー・製品選びにお気をつけください
ロハスウォールのDIY教室に行ってきました
DIYなら安く漆喰仕上げにできると言っても
いきなり新築住宅に対して実施するのは恐れ多いですよね
私も同じ気持ちでした
そこでつい先日、リハーサルとしてロハスウォールのDIY教室に参加してきました!
https://www.lohaswall.com/school/
ロハスウォールの良いところ
以下の3つの特性を満たしている、全国展開の漆喰メーカーは他に知りません
・材料が完全なる自然素材ということ(繊維系のかさ増しも少なそう)
・DIYに必要な道具の購入やレンタルができること
・DIY教室や現場体験会、スタッフ派遣、相談窓口等、安心してDIYするためのサポートが充実していること
やはり質感と居心地◎
実際に都内の教室にお邪魔してみると
内装が漆喰仕上げになっており、漆喰に囲まれた部屋の質感と居心地の良さを肌で感じることができました
多分、この後塗り壁調クロスを見たら
ホンモノとはなんか違うなと思ってしまうことでしょう
これが漆喰沼への入り口です
好みが見つかる
そもそも塗り壁はいろんなタイプの表面仕上げができるのですが
教室内には様々な材料&仕上げ方がちりばめられていて
好みの商品や仕上げ方を見つけるのにも参考になりました
DIYをするとき、注文はどうしても通販中心になってしまうと思います
ただ、通販だと実際の質感はよくわからないまま発注することになってしまいます
小型のサンプルを提供しているメーカーもありますが
経験上大きな面積に塗られているのとでは見え方が違う印象です
そういった意味でも、実物を見れたのは非常に参考になりました
ハードルが下がる
DIY教室に参加したことで
漆喰DIYをすることへの抵抗感がもうほぼゼロになりました
もちろん指導を受けてスキルが身についたからというのもありますが
そもそも超きれいに塗れていなくても
それはそれで味にもなるし愛着がわく、ということが実感できたのも大きいです
教室内の壁には、あえて雑目に塗っている箇所もあるそうですが
だからと言ってオシャレさが劣るようには全く見えませんでした
なので、DIYをやってもほぼノーリスクなんじゃないかと今は思っています
※強いて言えば、養生はちゃんとやった方が後悔が減るそうです(笑)
とにかく楽しい
そもそもDIYが好きな人というのは
コストカットできることが嬉しいだけではなく
DIY自体が楽しいからやっているわけですよね
塗り壁DIYも、期待を裏切らずハマり要素がありました
私も妻も他の参加者も、ノリノリで楽しく塗り壁体験をすることができたので
今は早く自分たちの家を塗りたい、という気持ちでいっぱいです
ロハスウォールのYouTubeチャンネルでも
楽しそうに漆喰DIYを語るユーザさんがたくさんいますので
皆さんもこれを見て漆喰DIYモチベが高まったらよいな~と思っています(笑)
以上、一条工務店の家でより健康に暮らしたかったら
塗り壁DIYをやってみては?というお話でした
DIYのネックなことは
一条工務店側からそれを推奨してくれる可能性がほぼゼロだということです
なので、この記事が多くの施主さんに届き
施主さんが自身の手で納得のいく家づくりを進められるようになることを願っています
以上参考になれば嬉しいです
そのほかの一条工務店分析シリーズはこちら↓
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