最高のノリの果て 三四郎のオールナイトニッポン10周年記念バチボコプレミアムライブin日本武道館
三四郎のラジオが好き。
中身がまるでないところが好き。いつも、訳の分からないノリばかりしている。それを聴いて笑ってる時間、ただ笑ってるだけの時間が好き。三四郎本人たちはノリでやってるので、そのほとんどのノリを覚えていない。そのゆるさがめちゃくちゃ好き。好きなノリは、タンクマンと飛び降りろ!と、ヴァンパイアハンターと、牛串サービスエリアと、いっぱいある。
通常回が好きだけど、ゲスト回も好き。特になかやまきんに君回が好きで、あれはめちゃくちゃに中身がない。でも笑っちゃう。藤森さんの回も好きだった。あと宮川大輔さんの回で、大輔さんが遠くまで運転して釣りに行く話を三四郎が笑ってるのが好き。それからリスナーと繰り出す謎テレフォンも好き。そんでもって謎ルールの上で行われたテレフォンのルールにそぐわないリスナーに厳しく文句を言う三四郎も好き。果敢にテレフォンするリスナーも好き。拍手してる。
そんな三四郎のラジオが10年続いたらしい。僕が聴き始めたのは5年前くらいで、社会人になってから。これといってエモエピソードもなく、仕事のクレームでムカついた日も、失恋した日も、なにもない変哲な日も、三四郎がノリでやってるラジオを聴いた。
そして今日10周年のラジオイベントが、武道館で行われた。キャッチコピーはホタルイカからとった爆湧き。いや、ホタルイカて、、10周年イベントで急に出たホタルイカをチョイスすることにこのラジオのノリを感じる。でも爆湧きという言葉の響き、ダイナミズムを感じて悪くない。総じてこれが三四郎のANN0なんだと強く感じる。もちろん最初のチケット販売で、チケットを購入し、グッズも買う。パーカーにペンライト。ホタルイカペンライトデカ高すぎる。それでも買う。ラジオが続きますようにとお金を落とす。
2024年11月24日の今日、その三四郎ANN10周年記念バチボコプレミアムライブin日本武道館が行われた。人生初の日本武道館だった。
ぞろぞろとリスナー軍人いや、ホタルイカたちが入場していく。私語厳禁と言われた通り、妙に静かなリスナーたち。思わずにやにやしてしまう。
バットナイス現ホタルイカの常田さんのアナウンスの後、開始の時刻になって、三四郎が登場した。衣装はナダキュラ。ここ最近の数週間でハマり続けたラファエルナダル×ドラキュラの衣装。ナイキのシャツとハーフパンツとドラキュラマントでナダキュラ。ノリが過ぎて笑ってしまう。
ナダルスピンルーレットによって、ゲストが次々やってくる方式で、贅沢なスペシャルウィーク全部乗せ丼みたいだった。
最初に登場したのははんにゃ金田さんと不良だった。ぬるっと大河俳優モードで登場した金田さん、不良全開で暴れまくった不良。曲が鳴ったときにしか暴れない律儀な不良。ノリはやりませんと豪語していたものの、完全なるノリだった。遠隔花形という副音声を任された四千頭身都築さんを司令室からステージ上に引きずり出した不良。その自由奔放なスタイルに惚れ惚れした。あんたカッコ良すぎるよ。都築さんはこの大舞台で最強のPPAPを失敗した。それはまるで伝説みたいだった。
それから次のゲストはHGさんだった。HGさんは華がある。腰をこんなに振ってるのに華がある。日本でただひとりの稀有な人だ。フォーとセイとフィーとワッショイ。セイはもはや逆フォーらしい。(逆セイがフォーかも。難しい)HGさんと三四郎とお客さんみんなでやったフィーは死ぬ前に思い出す光景かもしれない。
ユージご本人登場の下手くそヤッターテレフォンを挟んで(順番は合ってないかも)、古典トーク。大好きな鳥人間コンテストの大木さんの飛び降りろの話。まさかの大木さんご本人登場で会場が爆湧き。地球儀と本籍プラットフォームの優しい男の生「飛び降りろ」は心に沁みた。
そして待ちに待った、誰も待ってないかもしれないピザ無しのR指定さん。さすが元パーソナリティ、一番トークが安定していて、リアル花形をこなすR指定さんにあの男が。。そうあの男が降臨したのだ。そうルール無用、その場を一瞬で制圧させる狂人、なかやまきんに君。一瞬で日本武道館がなかやまきんに君一色に。ふざけ通すなかやまきんに君に、天敵不良を投入。あぁこれ、いつものスペシャルウィークのカオスノリの成れの果てじゃん。至高。笑いすぎて顔の表情筋が疲れるとともに、この亜空間を創り上げた演者、スタッフ、観衆に、見えない魂を通わせる。笑うことしかできないし、ペンライトを光らせることしかできないけれど。
コーナーをちらっと挟んで、10周年の総決算は三四郎二人のオープニングのノリ。
今までのノリを拾いながら、新しいノリをこの日本武道館の中央で轟かせる三四郎。
「初見のやつやんなよ」
という相田さんに対して、
「ノリってこういうもんだから!そうやって10年やってきたから!」
という小宮さん。
その一瞬の叫びに彼らの人生が凝縮されているような気がした。それは決して本来のノリという言葉が持つ軽々しい響きなんかではなかった。もっともっと重たくて、凄味があって、濃いものだった。
最後を締めくくる三四郎のANN0のタイトルコールとゲラへー。
それは尊い瞬間のはじまりと終わりと永遠を持った言葉だった。
みなさんお疲れ様でした。三四郎のラジオがこれからも続きますように。チッチ。