磁感
私たち人間には第六感がある、
と先月アメリカで東大の研究チームらが発表した。
なんか違う
こうなる気がした
根拠ないけどこっちがいい
どうしようもなく引き寄せられる
いわゆる勘や直感など、
五感を超えた、
物事の本質を捉え感じる感覚。
ではなく、
今回確認されたのは、
鳥や魚やミツバチなどの多くの動物が持っている「磁覚」のこと。
地球の磁力(方向/距離感覚)を感じられる無意識の潜在的能力を我々も持っていることが発見されたらしい。
が、それって結局ある意味同じことのような気がする。
本当は
本当に欲しいもの
本当にありたい姿
本当に見たいもの
本当に感じたいこと
を知っている。
心も体も細胞が知っている。
我々と動物との違いは、
その体でもともと感じられている感覚を
疑ってしまったり、
自信がなかったり、
正解を求めたり、
不安や心配、後悔や罪悪感を感じてしまうことだ。
このおたまじゃくしたちは
カエルになれるかなんて考えたことがない。
けれどある日突然
その道を断たれることはあるかもしれないしないかもしれない。
蝶になりたかったとは思わないけれど、
それもいいね、そういう方法もあるのね、
くらいは思っているかもしれない。
すでに生きていているだけで何者か
であるのに更に何者かにならなければならないと
と思う我々は委ねることを恐れ
もがき備え焦り怯える。
そんな危機感を持つからこそ生き延びてきた我々はなんて複雑でナイーヴで美しい存在だろう。
健康で住む家もあって仕事もあって会いたい人に会え、行きたいところに行け、したいことができる、
はずなのに
しないし、
行かないし、
会わなくて、
寂しくて、
不安で、
不満だったりする。
いや、
それ私好きでやってるよねー。
だって、私たちが彼らともう一つ違うのは、
選べる
ということ。
不安も不満も心配も感じる。
私達人間だもの。
感じましょう。
とっぷり。
私達人間の特権。
で、
そこまで
があるからこその
そこから、
を想像し、創造すること
こそまた私たち人間だけができること。
どうしたい?
どうありたい?
何を感じたい?
を選べる。
決められる。
創ることができる。
人間の特権。
私だけの特権。
誰も一度も奪ってない。
環境にも人にも
自分の感情にも思考にも
私が奪われることを選ばない限り。
あとは、
誰かに笑われても
軽やかに
うふっ、と笑い返せるほど
アホみたいに
自分の、人の、それを信じ続ける
磁感軸を持つ人でありたい。