HomeとEros
ちょっと前に「家を売る女」というドラマがあった。
北川景子氏の美しさと、
依頼人が人生で本当に求めているものを見極め、それを叶える意表を突く彼女の提案ぶりが興味深くて、たまに見ていた。
ある回が、二組の夫婦がお互いクロスしてもう一組の方の相手と、いわゆるダブル不倫をミニマムにしている二組の夫婦に家を売る、という話だった。
その際に北川氏が二組の(そして交差するもう二組の)男女4人に家を売るためのプレゼンテーションのキーが、
「人が幸せを感じて生きていくにはhomeとerosの両方が必要なのです!」
だった。
あなたたちはそのパーフェクトな4つすべての関係性を尊重できる環境こそが、4人が最も幸せに生きる方法なのです!
と言って、一つのマンションの階違いの2物件を各夫婦に勧め、幸せな結婚生活と公認不倫生活の両立を提案した。。。
とまぁ、この解決案はさておき。。。
でもこれ以降
"homeとeros"
は私にとってかなりしっくりするキーワードとして定着したのだ。
確かにずっと求めてきた。
そして私はその両方を持つ存在になりたい。
ちょっとざわついた方のために、
多分そういうこと(だけ)じゃない、
私の解釈。
homeとは、自分がありのままでいられる、癒し、許し、安心安全の場所、存在。
erosと聞いて浮かんだのは、もちろん男女間の本能的な愛欲から派生するものもあるが、むしろ、昔思春期に学校の宗教の授業でerosとagapeの違いを習った時の衝撃的な記憶から、自己愛、自己実現、可能性探求のための欲や衝動、というイメージが強い。
改めて調べてみると、
例えばプラトンは、
人間が根源的に持つ原初の理想状態への衝動、
欠如と達成との中間にあり、真善美を追い求める衝動、
愛、智など自分に欠けたものを得たいと求める衝動、
のことをerosと言っている。
それは確かに男女の愛を含むものであるが、
それだけではなく、
共に真理を探究することによってイデアの世界(より高い美しさ、完全さ、価値に向かい究極には合一を目指すイデア説より)に達しようとする師弟間の愛なども含まれるらしい。
フロイトは性本能、自己保存本能を含む、生きるための本能のことを言い、
ギリシャ神話では、Erosは神々の中で最も美しい神、愛の神であり、
カオスから生成の根源力として生まれた万物の創造者、とされている。
更にオリエント神話では、
美の女神アフロディテが、息子の愛の神エロスとともにユーフラテス川に飛び込んだ際に魚にかくまってもらったことから、その功績によって星にされたのが魚座の起源らしく、勝手に魚座人としてご縁を感じてしまう。
homeが絶対的にあってこそ
のerosでありながら、
homeだけではどうやら飽き足らない、
そして、
erosだけでは消耗的で摩耗してしまう
我々はそんな贅沢な生き物のようだ。
子供のときからずっと自分の居場所と可能性を求めてたと思う。
大人になって仕事でも、
20代は接客業の現場で求めていた気がする。
30代は海外で飲食業の企画運営管理しながらずっと求めていた。
今、
そして
きっと
一生かけて
homeとeros 両方を感じられる場を創れる
homeとeros 両方を自らに感じられる
目の前の人にも感じてもらえる
そんな存在でありたい
私はやっぱり贅沢。
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