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2010→2020 <1>
2010年パザールバザールは、
現在の物件との出会いの瞬間の閃きで産まれました。
いつかやりたいと思っていたお店のぼんやりしたイメージと
物件に入った瞬間の画がピタリと結びつき
目の前でパーンと広がった。
嫁と二人、北斗市茂辺地(函館近郊)にあった祖母の旧家の廃材や煉瓦を使って内装工事をしてくれる方を探し、見つけ、会いに大阪に行ったりもした。
自分たちのイメージを具現化してくれそうな
木工作家で内装も手掛けるその素敵な方は
わざわざ北海道まで来てくれるということで話を進めてくれていたが、
最終的には実らなかった。
その方はその後もずっと気にしてくれ、内装が出来上がった報告をしたら、
本当に喜んでくれた。
気に入ったその物件は、手放したらすぐに別の借り手が見つかる気がして、
すぐに契約してしまったので、
まずは自分で何とかしようと無謀にも自分たちでトライし始めた。
そんな時、いつも遊びに行っていた友人のお店のカウンターで飲んでいると、
店主である友人が、
「具体的に何をその人に頼もうと思ってたの?」
と聞いた。
「階段とかトイレの壁とかキッチンの仕切り・・・
テーブルとか棚とかかなー。」
と僕は答えた。
すると、彼は答えた。
「廃材で階段かぁ・・・」
「・・・」
「作ろうか?」
それから、
毎日彼は夜中までの営業を終えてから、
翌日の仕込みをし、
早朝から店がオープンする前の夕方まで内装の手伝いに来てくれた。