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嫌なところが見えるともっとすきになる/ひとり交換日記

すっかり日常へ戻ってきたわたしへ!

おかえり。高知の自宅へ36時間だけ戻り、東京に42時間だけ寄り、今は富山へ向かう夜行バスの中です。

石垣島にいる間、ずーっと感じていたもやもやが、東京に帰ってきてから少しずつ晴れてきたよ。あんなに毎日24時間限りなくわくわくしてたのに。あんなに「これがこの先も続いていけばいいな」とひしひし感じていたのに。
どこかで帰る日を楽しみにしていたのは、やっぱり会いたい人たちがいるから。

石垣島を例えるなら「この人が行くって言うなら、なにもかもを捨ててでも、例えばそれが外国でも、ついていってもいいくらいの気持ちだなあ」という恋みたいだった。
わたしが今、なにも持っていなかったらよかったのに‥とさえ思った。

もやもやの正体は「仕事の相談ができる相手がいなかったこと」。
気持ちをおさめてもらうだけなら、まだよかったかも知れない。でもわたしが欲しかったのは、具体的な解決策。口にすることができないそれを、脇に抱えたままあの素晴らしい時間を過ごすのは、それはそれでジレンマがあったみたい。

本当はもっと見たかったなあ。文句や愚痴が出てきちゃうくらい。「もう飽きた」って言ってみたくなるくらい。場所も、人もそう。わたしは、相手の嫌なところが見えるともっとすきになる。「ふうん」って思いながら、急にぐっと愛おしくなる。

誰かと仲良くなると、いつも想像してしまう。「上手くいかなくなることなんてあるのかな?」「どういう時に怒るのかな?」「いつかなにかで言い争ったりするのかなあ」って。
想像して、わくわくする。そんな一面が見てみたい。覗いてみたい。その時に自分の心がどう反応するのか、それが知りたい。

わたしはどうやら、我慢強いらしい。知ってた?気づきもしなかったよね。あの出来事が起こるまで。
でももっと、嫌なことを嫌って言っても、できないことをできないって言っても、「こうしたい」と思うことを曲げなくても、いいらしい。

「人と違う道を行きたい」と言う人がいるよね。だけどわたしはいつも、「こっちだ!」と当たり前のように進む先がいつも人と違う道。でも引き返さなくても、無理に誰かと同じ道を探さなくても、違うとわかっててみんなが行く道を歩かなくても、いいんだって。だってそれって、マイノリティだからって、間違ってるわけじゃないもん。

自分が間違ってる前提だからこそ、相手を尊重するのが得意になった。汲んで、寄り添うことが得意になった。
でも、もうそれだけじゃだめなんだよ。「いい子」だけじゃやってはいけない。
今まで絶対に見せたくなかった自分の嫌なとこ。わたしも見てみたいな。もっと、怒ったり泣いたり譲らなかったりするわたし、見てみたい。

「女の子同士は嫌なとこまで見せ合って楽な関係になる」という一節が、乃木坂46をすきになったきっかけの曲「ガールズルール」にありました。
明日は数えきれないくらい言い争ったり、数えきれないくらい泣きついたり、数えきれないくらい笑い転げた、あの子の結婚式です。
お手紙、ちゃんと読めるかな。本番に強いわたしを、わたしは信じています。

人生初・友人代表のスピーチを控えたひよりより!


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さとうひより
原稿料代わりに・・!?