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重陽の節句
9月にはいり、窓の外からは 虫の音が聞えてくるようになりました
今日9月9日は、「重陽の節句(ちょうようのせっく)」にあたります
古くより、奇数は縁起の良い陽数、偶数は縁起の悪い陰数と考えれており、奇数の重なる日をお祝いしたのが五節句のはじまりといわれています。節句の日には、日本の宮廷において節会と呼ばれる宴会が開かれていました。
五節句には、「1月7日の人日(じんじつ)別名:七草の節句」「3月3日の上巳(じょうし)別名:桃の節句」「5月5日端午(たんご)別名:菖蒲の節句」「7月7日七夕(しちせき)別名:笹の節句」「9月9日重陽(ちょうよう)別名:菊の節句」の5つになります。
中でも一番大きな奇数「9」が重なる9月9日を、陽が重なる「重陽の節句」と呼ばれていて、この日は、邪気を払い長命や繁栄を願う行事が行われてきました。
旧暦では菊が咲く季節であることから「菊の節句」「菊の宴」とも呼ばれ、菊の花を飾ったり、寿命を延ばすと信じられていた菊の花びらを浮かべた酒「菊酒」を酌み交わして祝ったりしてきました。
現在では、他の節句と比べてあまり実施されていない節句です。
健やかな日々と長寿を願って菊の花を飾ったり、お酒に菊の花びらを浮かべてみる、菊の花を料理に取り入れてみるだけでも風流な気分を味わえることでしょう。
食用には、苦味の少ない品種の菊の花弁を用いています。黄菊、白菊、紫菊などの種類があり、ビタミンC、カルシウム、鉄などが含まれています。
黄菊の花には、黄色の色素には、フラボノイド、ルテインが豊富です。ルテインはフィトケミカルで抗酸化作用があります。
画像の小鉢は、菊菜と菊の花を合わせて練りゴマと和えた「菊花和え」になります。
菊の花の入手が難しい場合には、替わりに、錦糸卵を和え物やサラダに入れて菊の花に見立ててみるのもお薦めです。
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