チームの生産性を高める「感謝力」のすすめ
職場での人間関係を築くうえで「感謝を表現する力」、すなわち「感謝力」は非常に重要な役割を果たします。日々の忙しい仕事の中で、感謝の気持ちを意識的に言葉にすることは、なかなか難しいものかもしれません。しかし、感謝を示すことでチーム内の信頼関係が強まり、より良い仕事の結果につながることがわかっています。今回は、感謝を習慣にすることで生まれるポジティブな効果や、その具体的な方法についてご紹介します。
感謝がもたらす信頼関係の強化
「ありがとう」と言われると、誰もが少し心が温かくなります。職場でも同じで、感謝の言葉がけはチームの雰囲気を向上させ、メンバー同士の信頼を育みます。感謝が増えることで、リーダーはチーム全体への感謝を、メンバーは同僚への小さな気遣いやサポートに感謝を表すようになり、互いの頑張りを認め合える環境が生まれます。こうして、感謝を示し合う職場では信頼関係が築かれやすくなり、それが仕事の効率化やチームの一体感を高める原動力となります。
認可保育施設運営を行うある企業では、指示や指導をする前に必ず「ありがとう」と伝えるということを全社ルールにしたところ、社員同士の信頼関係が高まり、心理的安全性が構築され、それまでの経営課題だった保育士の離職率が34.7%から10.4%にまで激減したそうです。