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初めての金継ぎ体験で感じたこと

先日、初めて金継ぎの体験をした。
前から気になってはいたけど、まあまあ時間とコストもかかるので、決めあぐねていたところ、Otonamiというサイトで3時間ほどで体験できるコースを見つけ応募。

今回は「欠け」がある器で簡易金継ぎを体験。
ざっくりとした工程は、かけた部分にパテを埋め込みパテが乾いた後、器の原形に近づくようにひたすらヤスリでパテを削る。
ようやく原形に近づいたあと、最後に金を上から塗る。

パテをヤスリで削る工程が非常に大切で、ここでいかにパテと器との境界をなくし、器の原形に近づられるかで、金を塗った後の美しさが変わる。
良いアウトプットを出すには、そこに辿り着くまでの地味な作業だったり、妥協せずこだわり切る精神であることを金継ぎでも学ぶ。

そして、金継ぎをやってみて最も大きい気づきは、一見欠点に見えることは欠点ではない!
通常、割れたり、欠けたりした器は価値が下がり、そもそも器としての機能を果たすことができない。
しかし、金継ぎをすることでさらに良い味が出て、命が吹き返したように輝いている。
何なら、金継ぎがしたいがために、お皿を割りたくなる(?)
自分の手で時間をかけて金継ぎをした器が愛おしい〜!

日本の「もったいない」の精神から生まれた文化なのかな?と思うが、
割れた部分を目立たないように透明のもので直すのではなくて、あえて目立つ「金」で修復をする。

完璧じゃなくていい。欠陥があるから深みが出て、愛おしい。
短所や自分の嫌いなところを見せないように隠そうとするのではなく、こういう人間だけど理想に向かって生きたい!って堂々と胸を張っていたら、周りの人が助けてくれる。

金継ぎを通して、細やかな作業に没頭することによってリフレッシュできたし、自分の手でものをつくる喜びと愛着を感じることができた。
そして何より、人生の大切な考え方を学ぶことができた。

今度は「割れ」のお皿で挑戦したい!


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