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端折るところと力を込めるところ   ~文章編~

ホットホリデーでは、日本の会社によくある、
「お疲れ様です」「よろしくお願いいたします」という決まり文句は使わない。

社長をトップに上司、各プロジェクトチームといったピラミットの上下関係はあるが、基本的に社員は横並びという考えだ。                     
そして、社内では時間短縮と効率良く日々の業務をこなすため、丁寧すぎるメールは不要というルールになっている。

社内メールはとても簡単で、私は入社当初、そのシンプルさに驚いた。

社長に確認事項のメールを送ると、
その返信は「はい」の一言。
注視しないと、自分が送ったメールがただそのまま返ってきたのかと思い、
返事を見逃してしまうほどである。

自分は受け入れられていないのかと不安になり「塩対応」に最初は戸惑ったが、慣れてくるとこれは通常なのだと分かる。


そんなホットホリデーでも、
気合を入れてメールを書く場面が3つある。

1.お礼メール
お世話になった方には、できる限り社員一人一人からメールを送る。
会社として1通ではなく、もし研修に3名参加したら3名ともがお礼メールを送ることが奨励される。お礼を言われて嫌がる人はほぼいないからだ。
内容は、だらだら長文を書くのではなく、経験させてもらったこと、役にたったことを具体的に書いて、気持ちを伝える。

2.お詫び状
唯一ホットホリデーで長文と時間をかけていいと許されているのがお詫び状を書くときである。原因と経緯、できるお詫び、今後の再発防止など、心を込めてお詫び状を書く。同じ言葉は何度も繰り返さない方が良いが、この時ばかりは気持ちを伝えるために、申し訳ございませんを複数回使用しても良い。起きてしまったことは仕方がないか、誠心誠意お詫びをするのである。

3.営業メール
新しくビジネスをはじめたい相手に営業メールを送るときは、一言で良いので、事前に調べた相手の特長や良いところを書いて熱意を伝える。ただやみくもに連絡をしているのではなく、御社の商品を理解し、ここが素晴らしいと思っているので、ぜひ契約を結びたいという風に文章を書くのだ。ここで注意すべきは、あまり長くなると多忙な相手に読んでもらえない可能性があるので、端的に、でも気持ちをこめてご連絡をするのである。


中途入社の私は、最初このようなルールに慣れず、
メールを1通書くのも、うーんと頭を抱えていたが、
なるほど、実は単純で分かりやすく、的を得ている、効率的なシステムだと今は思う。


端折るところと力を込めるところ。

この二つを上手く使いこなせるようになると、仕事がはかどり、目的や意図を相手に伝えやすくなる。



by 普段から会話も文章は長めのスタッフ


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