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貨幣の価値について考える(アルゼンチン)
インフレの国、アルゼンチンに住んでいた頃は、
毎日価格が変動するのが日常でした。
例えば、マクドナルドで今日500円のバーガーセットを買ったとして、
翌週に行ったら510円になっていたりします。
(物の価格が上がっているというより、貨幣の価値が下がっている。)
価格を上げる代わりの対策として、
素材の品質や量に変動がでることもあります。
例えば、私は「パン・デ・ケソ」(もちもちのチーズパン)が好きで、
出勤途中によく地下鉄で買い食いしてましたが、
パンのサイズがだんだん小さくなっていって、
最終的にとても薄っぺらいパンになったので買わなくなりました。
私が住み始めた当時(約4年前)アルゼンチンの紙幣のレートは、
1USD=15 アルゼンチンペソでした。
現在はなんと、
1USD=94 アルゼンチンペソです。
ペソで貯金をしていたとして、USDに換算した時に
大損害がでることがイメージできますでしょうか。
上記の事情から、
アルゼンチンでは、給料を受け取ったら、すぐにUSDに両替する人が多いです。
信じられないことですが、1週間両替が遅れたら、その間に変動した分だけ損したりします。
住宅の賃貸も、ペソではなく、USDで価格が定められており、
支払い時のレートでアルゼンチンペソに換算されるのが普通です。
毎月支払額が上昇していくので、
給料がアルゼンチンペソで固定されている場合、悲惨なものです。
通貨の暴落が日常的になると、上記のようなことが起きます。
日本ではあまり起きないことかもしれませんが、
お金の保存・活用方法について、
改めて考えてみると発見があるかもしれません。
為替レートに敏感な、元アルゼンチン住民