外国株式の配当金、外国債券の利子(国外にある金融業者と直接取引した場合)
「金融商品の仕組みと税金~新しいNISAの解説を含む〜」と題した日税連の研修、タイトルから想像される範囲をはるかに超える広範囲を扱った研修でした。
「外国の株式・投資信託・預金等にかかる税金」の項では、外国株式の配当金、外国債券の利子について「日本国内の金融業者を通した場合」のみならず「日本国内の金融業者を通さずに、国外にある金融業者と直接取引した場合の課税関係」まで詳細に説明されていました。
これは、なかなか得難い情報と思います。
「外国親会社からの株式報酬の課税」の項では
・ストック・オプション(税制非適格)
・リストリクテッド・ストック(譲渡制限株式)
・リストリクテッド・ストック・ユニット(制限株式ユニット)
・エンプロイー・ストック・パーチェス・プラン(従業員持株購入制度)
・パフォーマンス・シェア
・ファントム・ストック
これらについて詳細が解説されています(ただし、従業員に対してのもの)。
「為替差損益の税務上の取扱い」の項では、ふつうの
・円で外貨を購入し、その後解約し円で受け取った場合
も書かれていますが
・預け入れていた外貨建預貯金を払い出して貸付用の建物を購入した場合
・外貨建預貯金を払い出して外貨建MMFに投資した場合
・保有する外国通貨を他の外国通貨に交換した場合
も記載されています。
公社債及び公社債投信・株式投信について、かなり細かな分類があって処理が少しずつ違うのですが、その詳細が記載されています。ネット検索で調べるとかなり時間がかかって、しかも間違うこともありそうです。
税理士は年間36時間の研修受講が義務づけられており、その関係で中国税理士会の研修受講管理システムで見つけてオンラインで受講したのですが、表題ではこのような内容は想像できず「また新NISAの話か」等と思いつつ選んだものです。想像を超える素晴らしい研修でした。研修会タイトルや、研修受講管理システムでの研修概要をもっと価値のわかるようにしてほしいと思いました。
この研修は、東京税理士会が2023年10月2日に実施した全国研修会を収録したもので、2023年12月27日に配信開始、2026年12月26日が配信終了日です。
現在の研修受講管理システムの研修一覧では検索機能があまりなく、そのうち過去の研修の中に埋もれてしまうかもしれません。
上記研修タイトルか、講師名(阿部行輝税理士)で検索してください。
税理士の方、ぜひご覧ください。
上記に記載した事項がご自身の確定申告に関係あるかもと思われる方、確定申告を税理士に依頼されていましたら、その方に情報提供されてはと思います。
(研修資料を丸写しするわけにいかないので、このような情報提供とします)