「コロナで結婚式キャンセル、式場が新郎新婦を訴える 解約料209万円を請求」を読んで思い出したこと

(記事)https://www.bengo4.com/c_18/n_13287/
(引用)2020年6月6日予定の結婚式について、同年2月6日に合意をかわした。しかし、東京を含む地域を対象とする緊急事態宣言が出された4月7日になると、コロナの影響による延期・中止の相談を受けたという。

…これで思い出しましたが、
昨年春〜夏に結婚式が100%キャンセルの流れになってきた頃に
テレビの民放ニュース番組が「新型コロナ理由でのキャンセルは
不可抗力だからキャンセル料を払わなくていい」ような内容の映像を、
実際にキャンセル料を取らない方針でやっている式場のスタッフや
"不可抗力"を後押しするような弁護士のインタビュー込みで流しちゃったんですよね。

私はたまたまそれを見ていて「なんてことやってんだ」と、
これから酷いことになるぞと思いました。
そしてやはりその後それを見たカップルたちが我も我もと
「不可抗力」だからキャンセル料を払わないとゴネ始めてしまいました。

長ければ1年以上前から打ち合わせして見積もり作って
個々の業者にも手配してとプランナーさん他みなさんがやってきたのに、
下手すると本番2日前に
「宣言が出た、ゲストとして呼ぶ予定の親戚や友人は遠方だったり医療従事者がいるから無理、キャンセル」「"不可抗力"だから一銭も払いません」。
これではどうやっても赤字にしかならない。
いやいや規定のキャンセル料払ってよ、となるのが普通だと思います。

だけど先のテレビの影響を受けたカップルたちが
「キャンセル料を払えと言われました、思いやりのない対応に涙が出ました」などと騒ぎ、
結果、良質な結婚式サービスをしていたのに
こういう客に対応するだけ金と時間の無駄だと廃業してしまった業者がいくつも出ました。


・・・
さて、私がテレビを見たときに思った「なんことやってんだ」の怒りは
放送したテレビでも弁護士でもなく
「うちはキャンセル料を取りません」とコメントしていた某結婚式場に向けてです。

元請けの式場がお客さんからキャンセル料を取らないということは、
そこから仕事を請けて準備をし始めた花屋さんにも衣装屋さんにも
メイクさんにも司会、音響、撮影業者さんにもどこにも一切、
本来のキャンセル料が一銭も支払われないということです。

「お客さんには「"お客様ファースト"の良い式場」ぶって
裏では下請けに無料奉仕させようとするなよ」が、私の怒りでした。

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