元ひきこもり、普段の振る舞いに気を付ける
週末とあるホテルの日帰りサウナに行ってきました。
私はサウナ→水風呂→露天に出て涼むというパターンを好んでおり、時間があるときにはボーッとしながら涼むことを目的にサウナに足を運ぶことがあります。
それはともかく、露天風呂スペースに置いてある椅子に座ってぼーっとしていると、外から人の気配を感じました。
目を開けると扉の向こうに小さい子供が扉を必死になって引っ張っているのです。
生憎扉は重く、子供が簡単に開けらるものではありませんでした。
おまけに扉は押さないと開かない構造となっていました。
私は押さないと扉が開かないことを伝えるために、椅子に座ったまま扉を押す素振りを見せました。
しかし、素振りだけでは伝わらなかったので、立ち上がって扉を開けてあげたのです。
扉の隙間から入ってくると、その子は露天風呂の奥に置いてあったメガネを取りに行ったのです。
どうやら付き添いのお父さんがメガネをそこに置きっぱなしにして忘れていたようです。その子はお父さんがメガネを置いた場所を覚えていたのです。
子供はメガネを手にすると再び引き返し、露天風呂の手口に向かいました。するとその子のお父さんが扉を開けて、露天風呂に入ってきました。
お父さんは私が扉を開けた様子を見ていたようで、お礼を言ってきました。
子供はお父さんの姿に倣ったかのように、振り返って私に笑顔を向けてくれました。
ちなみにこの親子は先ほど露天風呂で一緒になっていたのですが、子供の方は明らかに私に対して警戒するような表情を浮かべて見上げていたのです。
それが一転して優しい笑顔を向けてくれたわけです。
記憶として残るんだな・・。
この出来事をもしかするとこの子はずっと覚えているかもしれません。
忘れる可能性も高いのですが、他人の大人に優しくされた経験を記憶して、今後の大人に対する印象を作る可能性があるということです。
本当にちょっとしたことなのですが、日頃の振る舞いは重要なのではないでしょうか。
私の態度で相手の態度も変わっていくということです。
私の思い出を紐解くと、幼稚園児かその前ぐらいの年齢の時にバスに乗っていました。
バスから下車する時にバスの代金と乗車券を支払い口に投入するのですが、私は投入した乗車券がベルトコンベアで流れていく様子に見とれてしまったのです。
「おい!はよ行けや!!」
突然バスの運転手のおっさんに怒鳴られて頭を叩かれました。
怒鳴られたショックでビービー泣きながら歩いていると、ロータリーにあった鉄柵に頭をぶつけてしまうというオチが付いて、踏んだり蹴ったりの状況になったのです。
これって今でも覚えているわけです。
出口で流れる乗車券に夢中になっている私が原因ですが、「大人が怖い・・。」「社会が怖い・・。」という認識の一つになったわけです。
自分から人に話しかける
四月から私は異動で新しい職場に配属となりました。
新しく入ってきた私に対して、警戒せずに話しかけてくださる同僚の存在がありがたいのです。
目を合わせてくれない。
言葉をかけてくれない。
そのような態度を見ると、若干「なんだよ・・」と思ってしまうわけです。
しかし、お前はどうなんだ!と、矛先を自分に向けると私も新しく入ってきた職員さんに対してせっせと声をかけるタイプではありませんし、目を合わせることが苦手だし、好きではない人には挨拶すらしないこともあります。
だから人のことは全く言えないのです。
某芸人さんのYouTubeを視聴すると、「警備員に聞いた態度が良い芸人ランキング」というものをやっていました。
その中でランキングに入る芸人さんの態度として「気さくに話しかけてくれて、腰が低い」と評価があるわけです。
私は自分から話しかけることが苦手です。
話しかける言葉が私の中に無いのです。
人が苦手だからと言って、いつまでも殻にこもってツンツンしている場合ではありません。
私の振る舞いで優しい気持ちになれる子供や新しい職場で不安でいっぱいになっている人の心が軽くなる可能性があるわけです。
水風呂に浸かりながら「気をつけよ・・」と思えた日でした。