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斎藤一人さん

33才。その年に私は、一旦退職した職場に半年足らずで戻っていました。

出戻りに対する風当たりは強く、元同僚たちは私の存在に違和感を感じていました。誰もが私のことを無視して、仕事を振られることもなく完全に干される結果となりました。

しかもこんな思いをしてまで非正規の身分です。

すべては自分で選択したことです。村八分になって非正規の身分。狂気の沙汰としか思えません。

愚行の経緯

当時を思い出すだけでクラクラしてきそうです。

退職してから私は、とあるマッサージ師に師事することになりました。そのお弟子さんのお店で見習いとして毎日通わせて頂くことになったのです。

しかし、日が経つにつれ、これはどうも違う…と感じ始めるようになっていきました。もしかすると私はとんでもない選択をしてしまったのではないかと恐ろしくなって、仕舞いには泣きながら辞めさせてほしいとその方に告げました。(でないと無茶苦茶怒られそうだったので…)

新しい職場に正規職員として求職活動をすれば良いのですが、2社受けて不合格となり(落ちてホッとした)、そしてもとの職場に戻ったのです。

私は高校時代に「ひきこもり生活」を送っていました。

朝いきなり体が動かなくなり通学できなくなったことがきっかけで、外に出ることすらもできなくなりました。

ひきこもりを自分の意思で選んだというより、ままならない状態で生活が破綻してしまったこと。また仕事や恋愛など同世代が体験していることが全くできなかったこと。

これらは私の人格を形成するうえでとても大きくて「社会で生きる」という自信が木端微塵に壊されてしまいました。

それもあって自分は仕事ができるという自信がいつまで経っても持てませんでした。

だから正規職員として新しい職場に飛び込んでも再び失敗してしまうのではないかと尻込みをしてしまったのです。

新たな職場に飛び込んで、そこの人間関係に失敗してスッテンテンの無職野郎になるぐらいなら何をするかわかっている元の職場に戻るという・・愚の骨頂・・ああ、思い出すだけで気分が悪くなってきそうです…。

追い込まれてから気付く・・。

試練はまだ続きます。職場に彼女がいたのですが、ひょんなことから(私が出戻ったせいなのだが・・)、彼女との仲が同僚たちにバレてしまい私もろとも彼女まで村八分となってしまいました。

彼女は神経性の難病患者なのですが、職場でのストレスで歩けなくなってしまったのです。

彼女のお父さんには激怒されるわ、同僚たちから悪口を言われまくるわ(しっかりと悪口は耳に入ってくる)、全然知らない彼女の友達の整体師にはそんな甲斐性の無い男とは別れろと言われるわ、散々な状態となってしまいました。

そこで私は気付いたのです。

私の生き方が間違っていたということに・・。

ここで斎藤一人さんの登場

さあ、やっと変わる時がやってきました・・。 

苦しむ人生はごめんです。本気で幸せになろうと思いました。

現状を変える方法を私は本に求めました。

 一番最初に着手したのが斉藤一人さんの本でした。

ひきこもっていた時代に斉藤一人さんの本を読んでいました。

しかしその時の感想はというと、「変わったことを言う人がいるな…。世の中が本当にそうなら良いのに…。」という程度のもので、本気になって実践する発想がそもそもありませんでした。

斎藤一人さんの基本的は考え方は主に以下のものになります。

①顔に艶を出す。
②笑顔。
③天国言葉。

まず「顔に艶を出す」については、まるかんの商品を購入するという発想が無かったので、ドラッグストアーに行って艶出しクリームを購入して、朝に塗り、昼休憩中にも顔にオイルを足していきました。

斎藤一人さんの著書によると、顔に艶を出すとどうやっても不幸になりようがないというのです。

また斎藤一人さんに留まらず、様々な人生を好転させていく系の本を私は読んでいたのですが、たいてい斎藤一人さんの教えというのは、他の本などでも知ることができる内容であるにも関わらず、この「顔に艶」だけは斎藤一人さんの著書でしか知ることができない内容でした。

世の中ではあぶらとり紙が重宝されるぐらいなのに、清潔感に逆行する様な顔に艶。

しかし総理大臣だった故・橋本龍太郎さんも顔がテカテカしていたな・・でも清潔感は無かったかな・・と思いながら、ベタベタに毎日油を塗ったくりました。

「笑顔」については、笑顔だと人が寄り付いてくるという発想であり、内心はガタガタでも職場では努めて口角を上げることを意識し続けました。

「言葉」は天国言葉と呼ばれるもので、言葉が人生を作っていくという発想であり、愚痴や泣き言、悪口は控えることを心がけました。

そして常に「ついてる、ついてる・・」「ありがとう・・ありがとう・・」をすがるような思いで呟き続けました。

とにかく最も難しかったのが、愚痴を言わないことでした。

当時私は仕事から帰ったら母親に泣き言を言いまくっていたのです。これは癖のようなもので、一度言いたい気持ちが込み上げてくると、どうしても辞めることができませんでした。

しかし、ある日なんとか愚痴を堪えることができたのです。たった1日堪えたからって何なんだ?と思っていたのですが、翌日からは不思議と愚痴を言いたい気持ちが失せていったのです。

もしかすると愚痴や悪口を吐き出したらスッキリするのではなく、言えば言うほどますます言いたくなって精神衛生上それは良くないのかもしれません。

他にも部屋の中がめちゃくちゃになっていたので、「断捨離」も決行しました。

やるだけやってやろうと思い、家族の物まで処分しようと思ったのですが、そんなことをすると家族と揉めるだけなのです。私はしっかりと母と揉めました。

また金回りを良くしようと思い、両親への借金も返金しました。

他には「服装」も明るい服を意識して着るなど、そのときにできることは全て取り組んでいったつもりです。

実践した結果・・。

本格的に本に書いてあることを実践していった数か月後。

私を村八分にしていた職場の同僚たち(5名)が怒涛の勢いで異動なり退職なりして環境(人間関係)が短期間で変わっていきました。そして私はその1年後に転職することもできたのです。

その転職先が今の職場なのですが、採用試験にほぼ準備することなく臨んだにも関わらず、筆記試験にも通ることができました。

またお給料も大幅に上がって、ボーナスも頂ける立場になりました。

嘘みたいにトントン拍子にことが進んでいったのです。

そのときの成功体験が強烈だったので、得た情報を実践していく重要性を学ぶことができました。インプットだけではダメなのです。とにかく行動なのです。







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