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最高の人生の見つけ方

ああ、生きていることは素晴らしい。

そして死ぬことも。

私は、50歳を超えたころに、一人の同級生を失った。

24の瞳に描かれているような、典型的な田舎町の出身で、小学校は一クラスで、6年間を、ほぼ同じ面々で、過ごす。

その貴重な幼馴染と、約40年ぶりぐらいに同級会で再開し、なつかしさにひたっていたところ、その数か月後、彼が亡くなったというのである。

急に駅で倒れ、帰らぬ人になったと。

この時に、ああ自分もそのうち死ぬんだな、と妙に実感し、それからはどうしてもやりたかったことに、急に焦りだした。仕事とか会社のこととかあまり考えられなかった。

そして、小学校の時にやっていた、合唱とピアノをやり始めた。やりたいことはバカほどあるけど、本当に後悔しそうだったのは、この二つだった。

それなりにやったあと、また妙に満足してやめてしまったが、このふたつをかじれたことで、これでいつ死んでも、最低限の望みは果たしたぞ、と覚悟ができてきた。

もちろんやりたいことはバカほどあるのだが、これからできるやりたいことは、ほんと、おまけである。プラスアルファの人生である。

できれば、細くとも、長く、それらをやり切れる人生が続いてほしいが、こればかりは、運命である。

できれば、不治の病になることがあれば、エドワードのような人物に出会って、最高の人生を見つけたいものだ。

男っていいな。人間っていいな。


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