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COVID19 40度の夢

COVID19になった。

ある人に電話をかけたくなった。
彼女はサンフランシスコにいて、その友人を親友と呼んでいた。大学時代のダンスをやった友人で、40年間親友ということなんだが、時々電話で話すだけの親友である。彼女はいつも悲しみのただなかにいるときの浮遊感覚時かかってくる。ある時は生と死。ある時は憎しみと愛の幅間に揺れて浮いていたりする。彼女の話はドロドロしてそれでいて刃物のようにシャープで、それでいて湖の上にうかんでいるようでもある。それとも彼女は私の首から背中にぶら下がっており、私は重たくなって逃げだしたくなるが、首に食い込んだ手を無理やり振り払うかをゆだねられていた。私はアドバイスという名の将来予測をする役割だった。
そういうことで私は疲れてしまった時、彼女との関係をイーコール私の愚痴も聞いてもらうことにした。最初は旦那が病気で上海に拉致されたとき、ほとんど毎日美しい夕刻ごろに電話した。
COVID19になった。だから電話をかけたが出ない。はて、どうして、私は重くて苦しんでもいないCOVID19の時にかけたくなったのか。。。を紐解こうとした。
そうだ、40度の熱が一昨日出たのである。それだ。それだ。
40度の熱を出したのは今回が2度目であった。一度目は、彼女が私のそばにいて、私の父の恋人と話をしていた。私は意識がもうろうとしていた。そして世にも美しい夢を見たのであった。言葉にはできないような美しさで、以後それでダンスのコレオグラフにして彼女に踊ってもらったことがあった。夢の中のあの浮遊感覚ってのが出したかったのだけど、私には一番難しい踊りだった。私では存在感が強すぎた。そうだ、彼女が適役だった。
そうだ。その頃の思い出話と今回のCOVID19  40度の夢はどんなんだったか話が聞いてもらいたくなったのだった。


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