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数ある中から無を取得するということ

その果てに得られるのは
怒りでも憎しみでもない無。
門外漢でも名前だけは知っているような巨大IPが
過去の遺産におんぶにだっこで
食い潰されている光景を前に、あまりに無力だった。

この手のものは実例を見るのが手っ取り早い。

蘇りしクソゲー 『ガンダムエボリューション』

▽サービス開始前の動向、流血へのシナリオ


クソゲーはサービス開始前から、念入りな準備を怠らない。
『e-Sportsを意識した国産FPSをガンダムで』。
要素の全部載せとでも言うべき代物である。

▼最近のゲームは、とかくバランスが取り沙汰される


対戦ゲームなら尚更だ。
不愉快要素を煮詰めたクソキャラは見る分には面白可笑しく
強い興味をそそられるもので、危うげな魅力すらあるが
実際真面目に対戦する側にとってはいい迷惑でしかない。

これに対し「e-Sports意識であれば高い競技性を求められるので
きっとバランス調整の優先順位は高く
かつ頻繁に、広範に行ってくれるものだろう」という期待。
これが第一である。

▼「国産FPS」という存在


第二のこれを望む声は想像以上に大きい。
ゲームは面白ければ何でもいい、とうそぶきながら
結局はメイド・イン・ジャパンに拘るものなのだ。

明らかな対抗馬、かつ模倣元と思しきオーバーウォッチ2が、
「前作と代わり映えがない」と期待されていなかった背景も無視できない。
彼らは有力な移住先候補として、白羽の矢を立てた。

▼最後に来る「ガンダム」の金看板


誰でも名前くらいは知っている巨大IPでありながら、
他人に薦められる程の良作佳作はそう多くない。
寧ろ「ガンダムゲー=クソゲー」という影は色濃いもので
在野のガンダムオタク達も「今度こそは」と手に取り
その度に煮え湯を飲まされてきた鬱憤は計り知れない。

▼その期待は悪意にあらず


なら期待の分、設定されるハードルも高いのか?と言われると
案外そうでもないのが実情だったりする。
ガンダムは数十年定期的にクソゲーを連発されすぎて
半ば感覚が麻痺しており、
「どうにかして褒めさせてくれ。
せめて掌返しだけでもさせてくれ」
という屈折した感情を一手に引き受けているのである。

ハナから殴りたくて冷やかしに来ているのではなく、
「このゲームが、ガンダムが好きなのにどうしてこんなひどいことするの」と。
とどのつまり、楽しいゲームに飢えているのだ。

▼完成した「悪意なき虚像」


『ガンダムエボリューション』はまたしても、
この悪意なき虚像を作り上げた。
何度もトレンドに載り、βテストは大盛況に終わる。
熱気は最高潮を迎え、
『約束された神ゲー』と銘打つ者まで出た。

その期待に悪意があれば、まだ救いはあった。
「どうせ失敗するんだろ」からの「それ見たことか」。
これならまだ、よくある失敗談だけで済んだ。
しかし、そうはならなかった上で
話はここでおしまいにならず続く。

熱気を前にし忘れてしまった。
要素の食い合わせが最悪だったことを。
『約束された神ゲー』など、
振り払える確率は極僅かな、死神を呼び起こす呪文でしかないことを。

▽正式サービス開始、おさらばで御座います


クソゲーの影は、死神を象っていた。
満面の笑みを浮かべ、その大鎌を振り翳し
「おじさんだけどガンダムだしやってみるか」というガンダムオタクを、
「話題になってるしやってみようかな」という新規プレイヤーを、
尽く刈り取ってゆく。

▼機体の数が明らかに少ないし、チョイスも歪


数が少ない割に、やたらと分布が偏った機体群。
真っ先に思い浮かぶようなGガンダム、0083からは一切なし。
近年映画化し話題となった閃光のハサウェイや
ましてや好評放映中の水星の魔女からなんてあるはずもない。

この手の現行でアツいタイプの作品は
後から追加したところで遅い。
初期実装と後出しの差は大きく、
鮮度や話題性をまるで活かしきれないからだ。

極めつけは、SEED DESTINY枠からストライクフリーダムもデスティニーも
グフイグナイテッドも差し置いてマイナー機ドムトルーパーを出してくる。
如何にも人気な、映えそうな機体ではなく量産マイナーを出し硬派を気取る
流石逆張りの「俺分かってるアピール」はガンダムクソゲーのお家芸だな!

ガンダムシリーズにおいて、大人の都合で採用困難なのは
ガンダム・センチネルくらいなものだいいからガンダムMk-Ⅴを出せ
せめて過去に3Dモデルすらされていない幻のシリーズや名機を探してこい。

「βテストだからこの数でこのラインナップなんでしょ、
正式サービス開始時にはゼータとかデスティニーとか
何なら未登場シリーズの人気機体も追加してる」等というナイーブな考えは
見事に打ち砕かれることになる。

▼俺はガンダムに乗りてえんだが?


FPS視点ということは、格好いいモーションや原作再現技、
人体とは違いアツいシーンを演出できる損壊の概念を捨て
代わりに「ガンダムに乗っているような臨場感」を味わえるものだと
思い浮かべることだろう。

しかしガンエボは競技性の高いe-Sportsなので、その手の臨場感は
欠片もないただの一人称視点。競技性に楽しさは不要だそうだ。
コクピットを思い起こさせるような格好いいUIなんて一切ない。
競技である前にエンタメだろうがまずは。

更に動きは機体というより人体に近く、まるで着ぐるみのような不自然さ。
重厚感もスタイリッシュさもないし、武装も極僅かのみ。
初代ガンダムがビームサーベル抜かないとか別の意味で凄いわ。
ここまでくると禁断の呪文「ガンダムである必要ある?」が
鎌首をもたげてくる。

▼喋り散らかしてくる一般兵、お前は誰だよ


更に追い打ちをかけてくるのが、何とこの着ぐるみは
いきなり脱いできて中身が喋りだすのだ。
ガンダムシリーズといえば、様々なパイロットによる
台詞や掛け合いが魅力のひとつなのだが、
このガンエボにはアムロもシャアもいない。

代わりにモブ感丸出しな一般兵が搭乗しているらしく、
「こいつでどうよ」だの「借りを返してやる」だの
いちいち臭いセリフを吐き散らしてくる。
誰だお前は。
勿論コイツラモブなぞにキャラエピソードなど存在せず、
不愉快さは湧けども、愛着が湧く要素はない。

ガンダムシリーズには前作で鳴り物入りの割に活躍できず、
その不甲斐なさを弄られる機体である百式にすら
クワトロでなくビーチャが搭乗した際には顰蹙を買ったという前例がある。
運営は同じ石どころか
何もない所で決躓くことに快楽を覚える性癖を持つらしい。

原作の名台詞を口走りながら戦うだけで、面白さが保証されるというのに
運営側からこれを潰していく。
そもそもこのゲームの世界観どうなってるんだ?
何で戦っているんだ?とアイデンティティを喪失すること請け合い。
競技性を謳うクセに背景がペラッペラなのだ。

▼昭和の爺センス丸出しのスキン


ガンエボは基本無料ゲームなので、機体デザインを変更するスキンは
収益源として大きなウェイトを占めているはずなのだが、
そのセンスは見事に昭和で止まっている。

これ置いとけばお前ら満足だよな?という下品な意思が透けて見える
シャア専用ザクやG-3ガンダムという取って付けたような原作要素には
足元を見まくったン万円を要求し
他は勘違い暴走族や下卑な繁華街のネオン、家庭科のお裁縫セットといった
目眩のしそうなダサいラインナップ。

新規プレイヤーこれ見て喜ぶんか?
「このスキン格好いいから欲しい!」ってなるか?あり得ねえだろ。
勿論自前で色彩を変えるなんてガンプラ的ガレージ要素は
競技性に反するので入れません。

折角重い腰を上げて独自ランチャーでダウンロードしてくれた
プレイヤーの意欲を視覚からもこそぎ取っていく。

▼収益源はここだ!FPSでpaytowin


じゃあ収益源はどこなんだ?と見るとそこは課金の鬼運営、
何とFPSで機体入手に課金させるpaytowinを採用。
これは最早禁じ手レベル、言語道断のクソ仕様。

当然のように課金には強機体がひしめており、
格闘機扱いなのに機動力も射撃も強い歪んだコンセプトのエクシア、
必殺技Gマニューバで文字通り戦況を変えるドズルザク、
味方が固まっていればワンボタンでお仕事完了のユニコーン、
遠距離から海ヘビで釣ったら理不尽ワンコン確殺のマラサイと、
サービス開始時はマヒローを除いて5機体中実に4機が強機体で、
一部では義務ピックと言われる程の抜けた性能を遺憾なく発揮。

課金機体に対抗したいならお前も課金しろ。
二重に搾取しようと煽ってくるのである。
お試しできるから触ってみて良かったら使ってね、なんて導線もない。
アンロックしたはいいが自分に合わないんだけど、となっても後の祭りだ。
これでどうやっていい心証得られると?

更にコイツラは課金機体故に下方修正に対するバリアが担保されており、
弱かったら、弱くなったら強化のチャンスが無課金機体より回りやすい。
ここまでやるのが、バンナムだというのは
過去に出た同IPのガンダムバーサスで証明済み。
しかもコイツラはお手軽要素やパーティゲーのようなバカ火力持ちと来れば
あれれーおかしいぞー、競技性どこ行った?

無課金でもゲーム内通貨のキャピタルで手に入るだろ!と
上から屁をぶっこいてくるお節介焼きに当たる前に、
連日ログインを強要されるビギナーチャレンジと
余りにも長過ぎるバトルパスに違和感を持ち、
キャピタル集めきっても2機しか手に入らなかった仕様に
ウンザリする方が先である。

▼言っていい?お前競技性なんて二の次だろ


競技性の無さはバランスにも見て取れる。
ルールやマップは似たようなものばかりの未完成レベル。
課金機体おかしいだろと言われながら、
一回目のバランス調整はとにかく薄味で、大きな環境変化なし。

運営曰くこのゲームが大切らしく
調整の意図を伝えたいと、できもしない公約もどきを
政治家気取りで発布しそんな自分に酔いしれている。
初動故に慎重な調整にできて偉いね、
お礼にバナナあげる、と言って欲しかったのか?
残念、お前のようなチンパンはバナナ抜きだ。
弱腰のナルシストなぞに、大人の対応をしてくれるお優しい人などいない。

二回目では調整意図を空欄にする見事な予防線を早くも披露しつつ、
「お前だバルバトス」事件が発生。
エクシアがコレジャナイ謎修正で免れている中で、
特に強くもないはずのバルバトスがとんでもない下方修正を受けた。

この理由は明白で、ワンチャンを狙うバルバトスは
マップも分からず、対策など取りようのない低レート帯において
ワンコン理不尽確殺を存分に押し付けられる
初心者狩りの番長ポジションに位置しており、
収益源で見ると目の上のたんこぶでしかなかった。
なので必要以上に、埋葬されるようにと
特に使い手ほど嫌がる形で下方したのだ。

これはすっかり信頼信用を無くした運営による、
「強さじゃなくて新規ちゃん優先に配慮できる俺、スゴイでしょ?」という
下らない自分を見せつけたいポイント稼ぎのええかっこしいに過ぎない。
競技性より外面とカネを取って矛盾した瞬間の方が余程マズく、
まだ残っていたユーザーを更に失望させる要因となった。

▼気分はまるで懲罰兵、スマーフが最適解のランクマッチ


この手のクソゲーの嗜みであるクソマッチングも余さず網羅。
まずいきなりランクマッチは選択不可能。
ある程度レベル上げてからな?といきなり腰を折ってくる。
ありがちな階級格差なんてのはまだまだ序の口、
ランクが上がって来ると負けでのマイナスが勝ちでのプラスを
大きく上回るようになる嫌がらせ仕様。
ソロランクは他ゲーム以上に地獄の様相と化し
萎えて途中抜けされれば人数差で負けはほぼ確定、
負ければ雑魚、勝てば初心者狩りと煽られる動物園民度が追撃する。

逆にチームで出撃すると
チーム内で階級差があればみなし戦力はその分下がって勝ちやすくなる。
ランク上げたいならチームに低階級のプレイヤーを入れ
皆で身分を偽るスマーフが最適解というネガティブの極みなシステムの穴。

このバカ仕様のマズイところは、
相手がスマーフと思しき編成の場合、こちらもチームを組んでおき
マッチング時点で誰かが抜けて無効試合にするという
ドッジがこれまた最適解となり試合成立までがより長くなる、までが
セットで付いてくることにある。

お陰でランクマッチは秒で過疎に。
人口がいなければそもそも競技が成り立たないという根底に気付かない。
配信したならばマッチングまでが長々と尺を取る放送事故を起こす。
動画配信が市民権を得て久しいゲンダイに、
価値観が昭和で止まっている爺運営はあっという間に乗り遅れた。

慌てて修正するももう遅い。
大半のプレイヤーは、やめた時点でそのゲームの情報収集を遮断する。
幾ら改善されても届かないのだ。
「疑問はなかったのか?」「始めからそうしろ」とツッコまれるのは、
初期印象となるスタートダッシュが重要だからに他ならない。

▼そもそも楽しくないんすよこのクソゲー


勘のいい諸氏は既に気づいている頃合いだろう。
「このゲームは競技性を手抜きの理由に、
楽しくないこと、不愉快への免罪符にしている」と。

ガンダムという金看板に縋り付いておきながら、
中身の無さに対しては「競技性の為だから、IP重視じゃないんで。」
両極端にすらなりきれない中途半端さが、
二兎を追うものは一兎をも得ずを体現する。
このような二枚舌を目撃しようものなら
ニュータイプもオールドタイプも強化人間も一律で不愉快、
一体どの層に向けたゲームなのかが漠然不明瞭で
プレイヤーを楽しませる気がないのだ。

ガンダムオタクは原作再現度の低さや謎一般兵にダサいスキンで、
ゲーマーは似たマップやルール、中身の無さに既視感を憶え、
FPSで撃ち合いだと思ったら格闘の理不尽確殺に異次元挙動、
話題性で来た初心者は言語化できずとも窮屈さを胸に。
ガンドゥムオンラインだと思ったら、サービス終了間近の雰囲気だった。
それぞれが「ああ、俺を対象にしたゲームじゃないんだな」と理解し
じゃあどこがターゲットなんだ?と思い巡らしても該当者なし。
哲学が始まってしまう。

手抜きは挙げ始めたらフレームレート120固定、エイムアシスト極小、
チープなモーション、実際のマップでトレーニング不能、蔓延るチーター、
対戦履歴リプレイの未実装、etc……とキリがないほど。
とにかく取ってつけただけで未熟、あらゆる要素が洗練されていない。

マップデザインは殺風景、ランダム生成と言われても納得する位に単調。
目を引くランドマークなどあるはずがない。
原作再現マップなんてのはもってのほか。贅沢は敵らしい。

マルチプラットフォームは後発、クロスプレイ未実装。
折角潜在数の多い「コンシューマでならやりたい」という層は
スタートダッシュでの惨状を知ってしまい、触ろうともしなくなる。

一目置かれるような称号や、参加型イベントも存在しない。
カジュアル層が楽しめる要素などない。
ゲーム性は一度傾いたらあれよあれよとそのまま、
天秤の傾くが如きシーソーゲームなどはまず起こらず、
ものの数分で勝ちや負け確定の消化試合を強要する。
何とか最上位のみで絞り出して、漸くあるかないかの有様。
とにかく楽しくない。楽しませようという気概はどこにもない。
ヘビーユーザーとカジュアル層どちらか、という選択はまやかしだ。
どちらも切り捨てるな。偉大な先人と気鋭の新星両方大事にしろ。

こんな未完成品を出しておきながら「ガンダムファンをFPSゲームに、
FPSゲーマーをガンダムファンに」などという
大言壮語を掲げる様は失笑と失望を誘うばかりだ。
寧ろこの中身の無さでは、不和の原因になりかねない。

▼やはり出てきた逆張りイキリチー牛


余りに作品が不格好で他に勝てないと、妙なファンがつくものだ。
「オワコンじゃない、ここから面白くなる」「エアプは黙ってろ」
「僕大会出場者なんですけど云々カンヌン」

本来なら身内ノリ、「でもやるんですけどね、ガハハ」という
オードリー構文で済ませてネタにする内々でのやりとりを、
何を真に受けたのかマジレスで赤の他人に振り回す
コイツラが顔を出し始めたら、かなりの危険信号と言っていい。

コイツラを敢えてチー牛と呼称するのは、陰キャという言葉すら
失礼なくらいの醜悪さと自己愛を兼ね備えているからだ。
陰キャは過剰なほど自己評価が低く、
得てして「さっきは失礼がなかっただろうか」と一日中悶々するという
可愛げを持っているものなのだが、コイツラは違う。
そのような自省の概念からは程遠く、すべての悪因を他人に擦り付け
「俺は悪くない」「悪いのはお前だ」と鉄面皮を見せつけてくる。
挙句の果てに「運営さんかわいそう」となぜかクリエイター視点に立ち、
一緒に被害者面をして大嘘の涙を流す気色悪さはラジー賞ものだ。

コイツラは、たいてい自分から動かない。
動いたとしても「特定の誰かを指してない」だの「個人の感想」だの
予防線をマシマシに張るのを怠らず、それが終わってからイキリ散らかす。
ここでノーガードで攻めてくる気概があればまだ潔いが、
そんな潔さなど持ち合わせているはずもなく
何らかの発信に対して噛みつく形で、
対象が目につく場で自分が傷ついたから同じ苦しみを味わえとばかりに、
繊細チンピラアンテナを振り回しながら後出しジャンケンを仕掛けてくる。

そこには誤解を解こう、いい面を知ってもらおうという良心はまるでなく
間違いを正そうとかいわゆる「〇〇警察」とか歪んだ正義感ですらない。
ただ「反論ないんやな?じゃあ俺の勝ちでええか?」という
自己基準のレスバトルをして勝利し、マウントを取りたいだけなのである。

振り翳すエアプという概念も、自分の都合で幾らでも変形させてくる。
プレイしていようがエアプ。強くなければエアプ。
「そんなに言うんならさぞ上手いんやろうなあ」と泥をなすりつけ、
もし相手が自分より強ければ「なら分かってんだろ強いなら文句言うな」。
言葉の漠然不明瞭を盾にして、ただ無敵論法に持ち込みたいだけの
浅い言葉選びに過ぎない。

極めつけはゲームが好きなように見せかけて、その実は
そのゲームをやってる「自分が好き」という究極のナルシスト精神にある。
コイツラの「このゲームが好きだから」
「好きだから応援したい」は体の良い建前にすぎない。

ゲームは俺の引き立て役。俺に選ばれたことを光栄に思え。
この俺様がマウントを取る材料として使ってやるからよ。
っしゃ勝てる、下を見下せる、よし一発かますか、スーッ……
「これ勝てる俺、凄えよな……俺は特別だ……俺は勝てない下々とは違う……」
興味をなくしたら即座に捨て、必ずお気持ち表明として特大の屁をぶっこき
立つ鳥跡を濁しまくる異常さは筆舌に尽くしがたい。
寧ろ上に立てばこそ見えてくるはずだ。
上手さが正当性を過剰に担保する極端な権威主義が罷り通るのは、
モラル最底辺かつ人のいない世界、それこそオワコンである証明なのだと。

これが暗闇で一人おどけていれば人目につかない分まだマシなのだが、
必ずマウント対象を欲しがるまでがセットだ。
対象を見ていないクセに、その気色悪い舞台に他人を巻き込みたがり
シラフの状態で酔いしれたくだを巻く傲慢さが、
言動の節々から滲み出ている。

だから貴様はチー牛なのだ。

▽そして出力される「ガンダムだから」


仮に上手く言語化できずとも、
クソな理由を簡単に、納得の行く説明ができるのだ。
「ガンダムだから」と。
課金者だけでなく、無料でプレイしたユーザーからも飛び交うこの言葉は
タダでもやりたくないという異常なつまらなさを、
ガンダムが如何にしてIP頼りのクソゲーを輩出してきたかの歴史をもって
如実に物語っている。

本来なら「無料でプレイできるゲームだし、まあこんなもんでしょ」で
治まって然るべき程度のものが、素行は修まらない。
それ位に中身がなく不愉快で、楽しくなかったが故に
この恨み晴らさでおくべきか、「ガンダムだから」と口走る。

ネガティブな共感者などそうそう出て来ないはずだ。
仮にまともなコンテンツであれば、無視できない問題点があっても
それを上回る良い要素で相殺しなお有り余る。
不満は「これさえなければ」といった形で、あくまでも評価寄り。
到底相殺しきれていないから、不評が先行した上で
そうだそうだとネガティブな共感者が湧いて出てくる。

また、ガンエボは一目で分かる派手な弾持ちの炎上タイプではなく、
古今東西の不愉快要素と楽しませる気力のない手抜きを詰め合わせ
ブランド力に甘え切って中身がスッカスカの虚無タイプという
それは新時代であり、原点回帰でもあるクソゲーだ。

虚無タイプは本来、上記のように多方面からつねり倒し
中身と楽しませようとする気概のないことを提示する必要があるため
それなりに労力がかかるし映えもせず、話題として登りにくいのだが
これらを『ガンダムだから』の僅か七文字に圧縮できてしまう
伝えやすさは銀の弾丸と言って差し支えない。
「ま、ガンダムだからだよね」「ガンダムだから流行らない」
専門用語不要、この「ガンダムだから」があればいい。

早々にメッキは剥がれ落ち、まともなプレイヤーは辞めていった。
オタク知識で早口になりたかったガンダムオタクは酸素欠乏症にかかった。
リリースしたてだから、国産だからという優しい人は惨状に消えた。
ストリーマーは駒に裏切られ、尻尾を巻いて敗走した。
残っているのはガンダムFPSならなんでもいいですよという
なんでもいい対象を見ていない惰性の存在か、
「俺がやってるゲームだから楽しいんだ!」と思い込み
生前から苦行に励む修行僧くらいのものだろう。

模倣元のオーバーウォッチ2が好評だからとか、
他ゲームと比較する対象になれているか怪しい程の未熟さ。
一人相撲で、一人負けだった。
そこにヤブ医者が群がり、二次災害を次々と引き起こしていく。
人気機体νガンダムを追加するも焼け石に水。
ドヤ顔で開催した大会は定員割れを起こし、視聴数も散々な幕切れ。
まだまだエピソードには事欠かなそうだ。

それでも、褒められる点を探してみた。
その結果何もない事が分かった。
ここまで並ぶと怒り憎しみを超え、呆れを超越し、無となった。
無を取得というケースがあることの学び。
そこから派生し、虚無の前では法則は反転し
エアプが勝者になるという学び。
下振れも発生し続けると事実になるという学び。
昏いものの中には、一切の加減なく
悲痛で切実な叫びが詰まっている。

#ゲームで学んだこと #クソゲー #ガンダムエボリューション

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