ここだけを演じましょう
昨日、『褒めるすぐできます。すぐできることをすぐやりましょう』という話をしました。
ただそれには、考え方を変える必要があります。
そのことを伝えずに
『すぐできるから褒めましょう』
と昨日お話してしまいました。
ちょっと乱暴すぎたので今日はその考え方の話をしておきたいと思います。
考え方とは以前にも言いましたが、
人は好きでもない人の良いところを見つけることはできません。
良いところが見つからなければ褒めることができません。
だからといって、好きな人だけ相手にしていても結果には繋がらない。
なぜなら、お客様で
「自分が好きな人」というのは1割しかいないわけですよね。
「好きだけどお客様ではない人」これも1割です。
「嫌いでお客様にもならないという人」これも1割です。
残りの、「お客様にはなるけど好きではない」。
この場合、好き以外全部ということですね。
何とも思ってない人もここに含まれます。
これが7割です。
ここの7割を拾いたいわけですよね。
ただ、ここの人の良いところを見つけるのは
本当の自分ではできません。
だから「演じましょう」ということです。
ここだけを演じましょうということです。
「演じる」と言うと
『嘘をつけということですか?』と思う人がいます。
そうではありません。
相手に気分良くなってもらうために
ちょっと大げさにするだけです。
例えば、ネクタイお洒落とまではいかないけど
ひどいネクタイでなければ
その日のその人にとってはOKネクタイなわけですよね。
そして、こちらにとってもその人にとっても大丈夫なネクタイは
『素敵ですね』
『似合ってますね』
と褒めることはちょっと大げさに言っているだけで、嘘ではないわけですよね。
それなら演じることができるんじゃないでしょうか。
そして、次に大切なこと。
褒めるところを見つけよう見つけようと思ったら、時間だけが過ぎていきます。
結果、褒めるところが見つからなくて、時間だけが過ぎていくので
『今日いい天気でしたね』
『今日暑かったですね』
『今日のニュース見られました?あの地震すごかったですね』
『今日どういったお仲間なんですか?』
などの無駄な会話になってしまうわけです。
それがもったいないので、まず
・すごい
・素敵か
・かっこいい
これを場繋ぎで入れていきましょうねということです。
これを入れると、次どこか褒めなきゃいけなくなるわけですよね。
「褒めなきゃいけない」ってなるわけです。
適当でも全然構わないので、すぐ褒めるのが一番大切なわけです。
・すごい
・素敵
・かっこいい
を入れると、すぐ褒めるが必要になってくるということです。
その先は適当でもいいです。
ネクタイでも、体つきでも、髪型でも、服でも、時計でも、靴でも。
それでも見つからなかったら
雰囲気でも、渋い・オーラがあるとか、何でもいいです。
見た目から、そこから褒めるをスタートしてください。
・すごい
・素敵
・かっこいい
余計な質問とか気の利いた会話よりも遥かにそっちの方がお客様は満足します。
これを7割の人に演じるということ。
それをやっていってください。
そこをまず頭に入れてやっていきましょう。
それでは今日も頑張らない接客のしくみをもとに
笑顔でストレスなく1日を過ごしていきましょう。
接客で悩まれる全ての方へ
接客のお仕事に向き・不向きはありません。
社交性・会話力・性格の明るさ…、全然関係ありません。
強い精神力で頑張らなくても結果は出ます。
悩んだ時、お店の人や先輩は、寄り添って「気にしない事よ」となだめてくれたり、「心を強く持って頑張りましょう」と言ってくれたりするでしょう。しかし、悩まなくて済む方法は教えてくれません。
「心」の話で解決しようとしているからです。
この本を書いた理由は、そういったストレスに押し潰される人が考え方を変えるだけで、ストレスなく頑張らずに結果を出す人になれる事を確信していただくためです。
実はそんなに難しい事ではありません。
考え方をちょっと変えるだけで、見える景色は一変します。
この本があなたのお役に立てることを心から望みます。