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5.不謹慎な戦争/前時代的な戦場/戦争は嫌いだけど兵器は好き
この記事では戦争について書いていますが、偏った内容になっております。あらかじめご承知ください。
2022年にロシアがウクライナへ本格的な侵攻を行い戦争状態となってしばらく経ちますが、この戦争について感じたいくつかの事を書いていこうかと思います。基本、不謹慎です。
まず、流れてくる映像。
これまでの戦争ではほとんど表に出てくることがなかった『実際の戦闘』がほぼリアルタイムで流れてきます。これは本当に驚きました。
それまでは戦闘の映像はあっても限定的なシチュエーションであったり、カメラマンの安全性がある程度確保されている状況だったりしたわけですが、ドローンによる撮影と兵士自身が身に付けるボディカメラの存在によって、『ほぼリアルタイムの戦場』が一般に公開されているわけです。(もちろん、情報戦の一環なので取捨選択はされているわけですが)
それを踏まえて映像を見てみると、今まで想像していた"現代戦"との乖離に衝撃を受けます。ドローンやハイマース、ジャベリンなど、最新の兵器を駆使した超大国同士(ロシアvsウクライナ≒NATO)の戦闘なのに、一方では無差別ミサイル攻撃、拷問に虐殺、塹壕戦における至近距離での戦闘など、第二次大戦どころか第一次世界大戦かよというほどの泥臭い"前時代"的な戦闘が行われるとは思いもしませんでした。(対立の構図的には第二次大戦後の冷戦構造に似ているのも興味深いです。しかも中国ではなくロシアとは)
この戦争がどう転がり決着していくのかは定かではありません。
戦争は誰かが血を流すことで成り立っているものなので、その一部分を取り上げて『面白い~!』と無神経に言うことはもちろん糾弾されるべきです。けれど実際、長年の戦争・兵器マニアの人から見たら、実際に流れてくる映像を見たら興味をそそられない訳はないので、そういうのを考えると興味のあるジャンルによっては簡単に人を傷つけてしまう訳で、色々難しいんだろうなとどうでも良いことを考えたりしています。
で、そういうものが宮崎駿監督が昔から持っている『戦闘機や兵器は好きだけど戦争は嫌い』という矛盾であり、コンプレックスであり葛藤なんだなーと思ったりするわけです。
物作りや創作する人間がしばしば不道徳であったり不謹慎である理由も、こういう話と似たような話なのかもしれません。
そんなことを倫理的にも背徳的にもなりきれない、中途半端な私は思うのでした。