【HEROZ:4382】2024年4月期 通期決算発表に関するご説明
お久しぶりです!
HEROZ株式会社のIR担当です。
6月14日に発表いたしました、HEROZの2024年4月期 期末決算について、株主・投資家の皆様のご関心や、当社グループとしてお伝えしたいポイントを中心にご説明いたします。
①HEROZ3.0のグループ戦略「Sell Work, not AI」について
決算発表に際し、当社は決算説明資料にて、「生成AIの時代に求められるAI革命」について再定義するとともに、HEROZ3.0のグループ戦略として「Sell Work, not AI」を発表しました。
・HEROZが考える生成AI時代の「AI革命」
当社はAI革命の実現を掲げておりますが、生成AIの進化を踏まえ、当社が考える今の時代のAI革命について、改めて再定義を行いました。
ずばり、今の時代において当社が実現すべきAI革命とは、「AIX(AIトランスフォーメーション)の力で産業を変革し、世界を驚かせるとともに、人間とAIが当たり前のように協創していく社会を実現する」ことであると考えております。
国内で少子高齢化が進む現代においては、AIによって仕事が奪われるといった発想ではなく、人とAIがどのようにともに新しい価値を創り出していくか、人がより本質的な意思決定・自己実現等に注力するためにAIをどのように組み込んでいくかが重要になってきます。人とAIの協創が問題解決のカギとなる時代においては、AIを断片的な業務効率などでツールとして利用するだけでは抜本的な変革は実現できず、本質的な価値とはなりえない場面が多くなってくると思われます。
当社としては、今の時代におけるAI革命の実現には、AIツールを断片的な問題解決として用いるのではなく、Workそのものを丸ごとAIで代替していくことが本質的な問題解決・価値提供であると考えており、これによって社会変革・AIトランスフォーメーション(AIX)を起こしていくことが当社が実現すべきAI革命であると考えております。こちらの定義に基づき、新たなグループ戦略として「Sell Work, not AI」を打ち出しました。
・Sell Work, not AIを通じて実現していく戦略(AI BPaaS)
「Sell Work, not AI」戦略のターゲット市場の例として、BPO市場があります。
日本において、BPO業界は人を中心として業務を推進しておりますが、賃金の硬直化、高い離職率などから、常に人材不足に直面しています。
当社は、生成AIを活用して、従来人が担ってきたWorkそのものを提供していくことで、働く社員の満足度向上を図り、顧客に対しての提供価値を向上し、高い利益率を獲得していきます。
具体的には、まずはコンタクトセンター領域、特にコールセンター領域において、従来のITツールの提供にとどまらず、コールセンター業務そのものを提供していくことを目指します。またその先には、BPO市場そのものをターゲットにし、Workそのものを価値として提供するビジネスを展開していく予定です。
現状では、グループ会社のバリオセキュアが提供するマネージドセキュリティ領域や、採用代行領域について、具体的なWorkの提供を視野に事業開発を進めていきます。
また、今後「Sell Work, not AI」を実現していくためのドライビングフォースとなるSaaSサービスとして、2024年5月に「HEROZ ASK」「JOINT iPaaS for SaaS」を正式リリースしました。当社グループでは、このほかにもエーアイスクエア社の「Quick」シリーズやティファナ・ドットコム社の「AIさくらさん」シリーズ等のSaaSを各産業に提供しており、これらのSaaSをフル活用しAI革命の実現を目指していきます。
②通期の業績について:HEROZのBtoB、BtoC事業は大幅成長を達成
続いて、通期の当社グループの業績についてご説明いたします。
第16期の累計の業績(連結)は、売上高は4,841百万円と前期比で+62%の成長を実現しました。また、EBITDA、営業利益、経常利益についても前期比で+40%以上の成長を実現しております。
これは、今第3四半期より、エーアイスクエア社の売上高が業績に反映されている点の他に、HEROZのBtoB事業、及びBtoC事業が、引き続き大幅に成長している点が強く作用しています。
・BtoB事業は、前期比で20%弱の成長を達成
HEROZのBtoBは、前期比で+15%の成長を実現しました。
HEROZのBtoB事業は、主に建設・金融・エンタメ業界を中心に、顧客のAIソリューションの開発・導入を行っております。
直近では、「ポケモン竜王戦 2024」でお披露目となった、ポケモンバトルの観戦AI「Pokémon Battle Scope」を株式会社ポケモンと共に開発したのも、HEROZのBtoBサービスの一部です。また、2024年5月に正式リリースした「HEROZ ASK」についても、HEROZのBtoBサービスに分類されます。
HEROZのBtoB事業は、営業組織の刷新による顧客基盤の強化や、稼働率管理の精緻化等の施策を通じ、今期の上期は前年同期比で+20%、通期でも前期比+15%の成長を実現しました。
案件数・社員数も増加しており、2025年2月期も、「HEROZ ASK」の拡販によるリカーリング売上の拡大を含めて、オーガニックでの成長を目指しております。
・BtoC事業も、前期比+8.5%成長と好調を維持
また、HEROZのBtoC事業についても、前期比+8.5%の成長を実現しました。
HEROZのBtoC事業は、「将棋ウォーズ」をはじめとする将棋関連のサービスを展開しております。
将棋ウォーズは、藤井竜王・名人の八冠達成に伴う将棋ブームの後押しや、ジャンププラスで連載中の人気将棋漫画「バンオウ-盤王-」とのコラボイベントをはじめとする、オフライン・オンラインでの多数の施策の効果を受け、引き続きユーザー数、売上高共に成長させることができました。将棋ウォーズの対局数も増加を続けており、2024年4月期には通算対局数9億局を突破しております。
また、2023年10月にリリースした将棋e-ラーニングサービス「棋神ラーニング」は、「将棋ウォーズ」ユーザーの間で非常に好評で、当初の予想を大きく上回る有料会員数を維持して推移しております。
上記のように、第16期はHEROZのオーガニックの事業が引き続き大幅に成長し、HEROZ単体では、前期比で+11%の成長を実現しました。
・リカーリング売上の拡大
また、第16期3Qより、株式会社エーアイスクエアの事業が当社グループの業績に反映されております。
エーアイスクエアは、コンタクトセンター向けの、AIを使用したSaaSプロダクト事業を展開しており、売上の主な部分がリカーリング収益となります。
同社のグループ化により、HEROZグループのリカーリング売上は更に拡大しており、第16期はリカーリング売上比率が向上したとともに、4Q時点でのARRは約33.5億円に達しました。
2025年4月期は、「HEROZ ASK」や「JOINT」の販売拡大に加え、「AIさくらさん」シリーズを展開するティファナ・ドットコム社の損益も通期で反映されることとなり、ストック型ビジネスとしての更なる成長を見込んでおります。
③2025年4月期は、引き続き2桁%以上の増収増益を予想
最後に、2025年4月期の業績予想についてご説明します。
2025年4月期は、新たにリリースしたSaaS「HEROZ ASK」や「JOINT」に加え、「AIさくらさん」シリーズを展開するティファナ・ドットコム社の損益も通期で反映されることとなるため、それらの貢献を踏まえ、連結売上高は60億円に達すると見込んでおります。
また、営業利益については約5億円と10%程度の成長を見込んでおりますが、こちらは新規プロダクト関連の投資に大幅にコスト投下する事を踏まえた数字となっております。
2025年4月期は、 新規SaaS「HEROZ ASK」「JOINT」の拡販のため、機能拡充・運用体制拡張・広告宣伝・マーケティング等に積極的に投資していく想定です。当該投資については約2.2億円を想定しており、これらの投資を除いた既存事業での正常収益力は、約7.2億円を想定しております。
2025年4月期は引き続き投資フェーズとなりますが、SaaSの立ち上げ・拡販にあたっては各種先行投資を積極的に行っていくことが重要であると考えており、全体的なコストコントロールには努めつつ、事業拡大に向けた必要な投資については積極的に行っていく想定です。
以上、6月14日に発表いたしました決算の概要と、補足の記事となりました。
当社は「Sell Work, not AI」を掲げ、今後より成長に向けた取り組みを加速させてまいりますので、ご注目いただけますと幸いです。
当社の次回決算発表(2025年4月期 第1四半期)は、9月13日(金)を予定しております。
■本決算に関する書き下ろし記事
https://finance.logmi.jp/articles/379857
■HEROZ公式 Xアカウント
https://twitter.com/HEROZ_PR
■ HEROZ IRサイト
https://heroz.co.jp/ir/
■IRに関するお問い合わせ先
https://heroz.co.jp/contact/corporate/
<ご留意事項>
本記事は、情報提供のみを目的として作成しており、有価証券の販売の勧誘や購入の勧誘を目的としたものではございません。