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1月23日

夕方のうちにシャワーを浴びる、眠くなったら寝る、を実践したらあっさり朝起きられるようになった。
なんとなく日付変わる前に寝ると損をした気になっていたが、それはむしろ逆だった。起きている時間だけ先延ばしにしてしまうからそう感じるだけであって、やるべきことは始めてしまえさえすればそれほど時間を要するわけではない。日記は滞ったけど、別に書けと頼まれたわけではないんだから、書きたくないなら書かなければいいのだ。

早起きできたから調子に乗ってのんびり支度していたら、普通に遅刻しかけた。
東アジア学部の授業を2コマ連続最後まで受けたのはなんだかんだ久しぶりで、結構疲れた。そこまで知らない単語は出てこないので、自分で連想した単語をノートに書き出してみる。
どうせ英語の方が通用するのだろうと思いながらも、日本語然りボディーパーツってイディオムとかになりやすいので、知っておいても損はないかもしれない。具合悪い時に困るし。
単純な語彙ほど形容詞か名詞か、どっちがどっちだか忘れてしまう。並べて書いたらわかるけど、話す時にごっちゃになる。そこに斜格を使う表現が入ってくるともっと混乱する。だいぶ初期文法で躓いている。
そういえば前に "पेट में चूहे दौड़ना"(直訳 : お腹の中でネズミが走る)という表現を教えてもらった。「めっちゃ腹減った」ときに使うらしい。日本語の「腹の虫が鳴く」とはちょっと違うけど、体の中に別の生き物がいる発想自体は似てて面白い。

書いて満足しがち

ヒンディー語の授業は1限目がなくなり、2限目の先生はまた先生の助手?学生?だったが、前回とは違う人だった。
前の人より落ち着いていたのはありがたかったが、英語0%ヒンディー語100%でヒンディー語の文法を教えられたのでかなり最初は躓いた。内容は複合語の中の母音の変化についてで、結構単語を覚える時に役に立ちそうな感じだった。もっともこの内容は日本の大学でやったはずなのだが、きちんと聞いていなかったので覚えていなかった。
その時に使ったのが ”Hindi and Urdu Since 1800: A Common Reader” というやつで、ヒンディー語の音韻論や形態論についても詳しく書かれているが、いかんせん専門用語だらけの英語で読みきれなかった。テキサス大学のホームページで無料公開されているので、日本に帰ったらゆっくり自分で読むつもり。

潜在母音とか英語でも説明できそうにない

3限目の授業もなぜか自然消滅し、4限目の先生に前倒しで授業してもらった。
いつも授業をやっているオフィスは壁の塗り替えをしていて、アスベスト?シンナー?のトンデモない臭気で頭が痛くなってきたので、別の教室に移動した。その教室の鍵を取り寄せるのに15分以上待ったけど。
案内された部屋は、始めてデリー大学で授業を受けた教室だった。
そして宿題の作文のテーマが偶然「大学の初回授業で受けた印象について」だった。
私はそれはもう滅茶苦茶文句を書いた。
まず授業が始まるまでに1ヶ月かかったこと、文字から教え始めて焦ったこと、最近も授業が頻繁にキャンセルされること…

それを読んだ先生は笑って「正直に書いてくれたわね」と言ってた。この先生はデリー大で初めて会った先生の1人だ。
そして「文字から教え始めたのは、外国語を習うってそこから始まると思ってたからよ!知ってるなら言えばよかったじゃない!でも初回で日本で何を学んだか聞いておけばよかったわねぇ」とのことだった。まあその時は今よりもっと聞き取れなかったし話せなかったから、仕方がなかった。
他の学生2人もほぼ抗議文のような作文を書いたので、先生側も思うところがあったようで、改善するべきだと賛同してくれはした。そう言いながら書類のサインを求める学生を何回も追い払っていたけど。
先週も文句をつらつらとWhatsAppで送ってしまったし、完全に厄介者である。先生にこんなことを言わせてしまって、ちょっと罪悪感が湧いてきた。

YouTubeでインドには全く関係のない動画を見ていたらこんなコメントがあった。

まあ確かにそういう節はあるというか、それなら現状にも納得はいくけど、実際そうやって教育されているんだろうか。
そして教育レベルでそれが実践されているのなら、我々は根本から違いすぎないか。理解し合えるわけなくないか。とその時は思ってしまった。
でも今日の先生の言葉を聞いて、諦めがついたというか、ちょっと反省した。
「郷に入っては郷に従え」という言葉があるように、私は外国人としてこの国に来ているわけで、日本基準の考え方を押し付けるのは最初から無謀というか無礼なことだった。
どちらが正しい、良いということはない。ただ違っている。そのことを理解するのにこんなに時間がかかってしまう頭が恨めしいけど、繰り返し唱えて、少しずつ諦めるしかない。そうやって折り合いをつけるべき、なはず。

♪ Small Worlds / Mac Miller

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