3月18日

ぼんやりしている間に試験前日。
彼は再び病院で診てもらい、検査したところ以上はないと言われたようだった。
しかし飛行機恐怖症が急に治るわけもない。内心またフライトをとったところで同じことを繰り返すのではないか、と思っていた。
ネットによれば、抗不安薬や睡眠薬を服用してもらうケースもあるらしいが、彼はただ風邪薬のみもらっていた。

他人の心配はさておき、私は自分の心配をしなくてはならなかった。おかげさまで昼夜逆転、試験範囲の復習はノータッチ。
今更まとめノートを作り始めて、あ、これ終わったな、と早々に悟ってしまった。とはいえ完全に諦めることもできず、聴講をサボって試験勉強をした。
夕方には先日休講になった授業の補講があった。補講とはいえ1時間ほどかけて試験でどのような問題が出題されるか説明を受けただけだった。

今まで予習復習をしてこなかったツケが回ってきて、一体半年間も何を学んできたのかと虚しくなった。
今まで頑張れなかった人間がインドに来ただけで急に頑張れるわけがないのだ。端から勘違いしていた。
一度トイレに立っただけで切れる集中力、そのわりに何時間見てもやめられないスマホに対する執着。自己嫌悪の嵐。スマホを置いて勉強するだけで解決するのに、その一つが途方もなく難しいことのように感じられる。
最終的に開き直って、当たって砕けろの精神で行こうと思ってしまったから、私はもうどうしようもない。今後の人生も自分に期待せず、なるだけ他人に迷惑をかけないことだけ意識して生きていこうと思った。