「再現性が高い!」ってそんなに大事なの?
ライターの仕事にヘタに慣れてしまったからか、上手く書こうとしすぎて何も書けない日が多くなった。自分のnoteも、急ぎでない仕事も、できるだけ上手く書きたくて後回しになり、いつ完成するのかわからない”書きかけのなにか”がいつのまにか積み上がっている。この状況は間違っているよね。圧倒的に書く人じゃない限り、書かないままで上手くなるはずがない。
なにを言っているのかわからないかも知れないが、俺も何を言ってるのかわからない。いや、ごめん、何を言いたいかはハッキリしてる。上手く書きたいなら上手くない文も書けって話だ。
たくさん書くってことはとにかく大事だと思う。だから、自分の中で面白いと思っていることを、読み手に気を使いすぎる前にババーッと書いてしまおうと思う。
今日は、再現性ってそんなに大事か?って話をしたい。
誰がやっても再現できること←これ、いいことか?
僕もそうだけど皆ノウハウが好きだよね。スキルを習得する方法とか、効率を上げる方法とか、やり方の話がすごい好き。大好き。そんでもってそのノウハウが実行できそうなものなら「ありがたい!」となる。
「あなただからできたんでしょ?」っていうノウハウは白けてしまう。そうじゃなくて「できそうだぞ」「それは確かに成果が得られそうだぞ」って話が良しとされる。いわゆる「再現性が高い」ってやつ。
でも再現性が高いって本当に大事なんだろうか、僕はわりと疑っている。
「誰でもできる」で勝つには「誰よりもやる」が正規ルートじゃない?
「再現性が高い」は「誰でもできる」とも言える。スキルや人脈などその人の持っている力を削ぎ落として、”ゼロ” の状態で始めることを想定するから。誰でもできるノウハウであるほど「再現性が高い」と言われる。
しかし、誰でもできる方法で戦って勝つなら「誰よりもやる」にルートが絞られる。誰にでも叩けるドアはサードドアじゃない、正面玄関だ。再現性が高い方法とは正面玄関から正当に攻める方法だ。正面玄関が悪いって言ってるわけじゃない。正規ルートが非効率だって言ってるわけじゃない。むしろ本質だと思う、そして本質すぎるからこそ「あたりまえ体操」になる。
例えばダイエットなら「摂取カロリーより消費カロリーを増やそう」とか、ゲームなら「レベルを上げて物理で殴ろう」とか。身も蓋も無い、元も子もない、夢も希望もまるでない話になる。
その道を進めるのはマッチョな人だけです。夏休みの宿題を初日で終わらせた人、寝る前にスマホを見ない人、健康診断で注意されたことのない人だけが進める険しい道です。
その道の情報、ありがたいか?
「君たちにはムリだろうけどね」を見つけたい
再現性の高いノウハウの真逆は「あなただからできたんでしょう」なわけだけど、本当はそっちを手に入れるべきなんじゃない?後から来た人が真似したくなってもうまく真似できなくて「あなただからできたんだ」と言われるようなことをできるとよくない?
再現性の高い方法でぶっちぎりで勝つには、誰でもできることを誰よりもやって、その結果もう誰も追いつけないくらいまで積み上がった時だと思う。いやー、それはきついっす。だから僕は、僕のこれまでの経験とか、キャラクターとか、住んでる場所とかで自分だけのノウハウを見つけたい。「君たちにはムリだろうけどね」と言ってひっそりやりたい。
たとえば「沖縄」はなかなかマネできない
具体例を上げないとなんのこっちゃって話だろうから、以前もらったアドバイスをここに書く。書籍の編集者がやっていたXのスペースで「沖縄にいるんだけど書籍の仕事ってもらえますか?」と質問してみたときのこと。
県内の出版社に当たれとかそういうアドバイスをされるかと思ったら違った。「取材を理由に沖縄出張したい編集者は絶対いるから、おもしろい著者見つけて儲かってる出版社に企画送れ」と言われた。めっちゃいいノウハウじゃない?「ま、君たちには無理だろうけどね」。
再現性は低いが、自分には有用な方法というのもある
君たちには無理と言ってみたかったから言ったけれど、僕もまだ沖縄の面白い著者を見つけられてはいない。アドバイスを受けて2年くらい経った。チャンスがあったら実行したい気持ちだけはある。
でも、まぁ、そういう、再現性は低いけれど自分には有用なノウハウってのも、かなりあると思うんだよ。再現性ってそんなにありがたがるもんじゃい。どちらかというと、学ぶ時より発信する時に気を配るべきものだ。再現性が高い方が注目度が高まるから。毎年現れるダイエットグッズのように。
人に会え、やりたいことを言え、できることは伝えろ
最初の宣言通りババーッと書いちゃった。そろそろまとめに入る。
再現性って、問答無用でありがたがるものじゃないと思う。それよりも自分の状況や経験をうまく参入障壁に転化できるほうが後々戦いやすいんじゃないだろうか。
じゃあ、その自分の状況にあったノウハウはどこで手に入るのか考えてみると、人と直接会って話すのが一番道が開かれると思う。自分のやりたいこと、できること、やってきたことを伝える。人によってはそこで「こうすりゃいいじゃん」という答えをくれる。
それが確かに自分にならできそうで、自分以外には難しそうなことなら、早めにやってみて「君もやってみなよ、無理だろうけどね。」と言えばいいと思う。
…という話を「たくさん書いて上手くなりたい」という正規ルートのために書いている。なんだこの入れ子構造。
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