ダンケルドルフ『跳ねるクジャク亭』(新製品情報&アイテムレビュー 2021.5/17)
数々のファンタジー作品を見ればわかるように、ファンタジー世界における街は、単なる休息の場所ではない。無数の冒険につながる入り口であり、情報収集の拠点であり、時には街自体が冒険の舞台ともなるのだ。
今回俺が君に紹介するのは、足掛け2年以上かけて準備を進め、煮詰めてきたビッグリリース。ハーミットインは日本総輸入元として、発売元キング・ゲームズ(デンマーク)とガッチリ握手を果たし、彼らのダンケルドルフ・ミニチュアを日本で大々的にやる。
ダンケルドルフ。その街は、あらゆるオールドスクールファンタジー世界に存在しうる場所だ。
ダンケルドルフ ミニチュアは、デンマークでファンタジーミニチュアのセレクトショップ「キング・ゲームズ」を営むニッキーとナナの2人を中心に、世界各地からクリエイター達が集って実現したミニチュアレンジだ。商店でいえば「市民・町民・村民」と「漢たちのシルバニア」にまたがる新レンジとなる。
今から3年ほど前、ダンケルドルフ計画が立ち上がってすぐ、俺はムスタファ・べキアを通じて彼らと知り合い、情報交換をしつつ親交を深めてきた。ムスタファは、『デス・オア・グローリー』で屋台骨をなす挿絵画家だけど、同時にダンケルドルフ立ち上げでのメイン・コンセプトアーティストでもあったんだ。
キング・ゲームズの2人とはとても気が合う。こと、オーナーのニッキーと俺は、ミニチュアホビーに対する考え方、製品の扱い方、シーンにかける想いなど共通点がたくさんあり、俺たちの友情はやがてビジネスのパートナーシップとしても結実した。
レンジ内のミニチュアたちには固有の名前があり、俺たちの想像力をかき立てる背景もある。俺はミニチュアだけでなく、各製品の名前と背景も日本語にして届けることにした。公式設定としてではない。具体例の一つとしてだ。
ダンケルドルフの名物宿『跳ねるクジャク亭』見取り図。
毎度のことだけど、ミニチュアにつけられた名前や物語は、君の想像力と創造力を助けるインスピレーションのために存在している一例にすぎない。もちろん、そのまま利用してもいいし、君自身で彼らに新たに名前をつけ、物語を想像・創造してくれてかまわないんだ。ダンケルドルフの街、あるいは『跳ねるクジャク亭』は、どんなオールドスクールファンタジー世界にも存在しうる。名前や背景が同じか、そうでないかに関わらずね! この考え方は、俺とニッキーの間でも確認された、俺たちのポリシーでもある。
君の世界で彼らがどんな連中かは、君が決めることさ!
リリースプランとか
ダンケルドルフ・ミニチュアは、ハーミットイン商店の5年目スタートを祝うにふさわしいビッグリリースだ。そして、ダンケルドルフには現時点で既にかなりの製品がある。これを通常のペースに分けて発売すると、宿屋や街の光景をガッツリコレクションできる環境を君に届けるまで、軽く1年以上かかってしまうだろう。それはやりたくない。ダンケルドルフ・ミニチュアを、レンジとして揃える環境を早く作りたい。
最初は全製品を一気にと思っていたけど、そうすると、検品に時間がかかりすぎるのと、商店のスムーズな運営に差し障りが出ることがわかった。なので、ダンケルドルフの現行レンジを『跳ねるクジャク亭』と『ダンケルドルフの人々』の2つに分け、比較的短期間に連続リリースすることにした。
アイテムの素材は原則としてメタル製だけど、一部の大型ミニチュアや一部の家具・小道具(椅子含む)はレジン製だ。
口火を切るのは『跳ねるクジャク亭』レンジ。2つに分けたとはいえ、『跳ねるクジャク亭』だけで30アイテム以上の同時リリースだ。
それじゃあレビューいってみよう!
跳ねるクジャク亭の面々
名物宿『跳ねるクジャク亭』の経営者リトルトン・プラウドコックとその従業員、関係者、そして上機嫌な酔客たちを紹介しよう。
ここから先は
寄せられたサポートは、ブルボンのお菓子やFUJIYAケーキ、あるいはコーヒー豆の購入に使用され、記事の品質向上に劇的な効果をもたらしています。また、大きな金額のサポートは、ハーミットイン全体の事業運営や新企画への投資に活かされています。