毛皮をまとう騎士たち 2(チェインメイル、赤染めの毛皮、肌、甲冑の黒戻し):ペイント大全ステップアップガイド
よくぞ来た。前回でモデリング、ベースデコレート、アンダーコート、持ち手づけまで済ませた「毛皮をまとう騎士たち」を進めていこう。それじゃあ、早速行ってみようか!
テーマカラーを決める
前回ペイント準備を整えた5体のミニチュア。左から「心臓突きのマルネウス」「魂啜りのガルネリウス」「頭蓋砕きのヴァンダス」「肉を切り裂く者ホルト」「寡婦作りのアルドレッド」と前回名付けた。
今回俺は、普段のショウケースでやる「単体塗り」と、先日マスターズで紹介した「まとめ塗り」アプローチの中間で攻めるつもりだ(単体塗りとまとめ塗りについての詳しい経緯や解説はこのカウンシル記事でも取り上げている)。
ペイントを始める前に、ミニチュアたちを改めてよく観察してみよう。彼らはそれぞれ異なる武器を持ち、甲冑の形も全く違う。それぞれを全く違う色にするのもいいけど、俺は今回彼らを同じ部隊に所属する仲間たちにするので、それぞれの個性は重んじながらも、ある程度の統一感を持たせたい。
ミニチュアを眺めると、鎧兜の形もポーズも武器も違うけど、どのミニチュアにも共通しているのはこの2つ。
というわけで、甲冑と毛皮に共通した配色をすることで、俺は彼らに統一感を持たせようと思う。これ以外の部分(肌露出の有無、下半身の防御、細かな装備品など)は、各人持っている要素がバラバラなので、その都度柔軟にペイントし、個性を出してゆくとしよう。
先日の『マスターズ:まとめ塗り』で取り上げたスケルトンたちは、ポーズが違いこそすれ、隊長クラス以外はみんな同じ装備と形状だったよね。今回、それぞれのミニチュアは、共通した武装だけど、個性的な造形になっている。多少毛色の違うミニチュアでも、コツをつかめばまとめ塗りを楽しめるんだ。実際にやってみようぜ。
配色では最初に「テーマカラー」つまり主題となる色の組み合わせだけを決めろ。少なくて1色、多くても3色までだ。事前に細かく配色を決めすぎない方がいい。テーマカラーを決めたら製作をはじめ、細部は進めながら考えていくのが俺のスタイルだ。実際にペイントしてみるとイメージと違ったり、ペイントを進めるうちにいいアイデアが閃くことも多々あるからね。
事前に悩みすぎて手を止めるのが一番もったいない。大まかなテーマカラーを決めたらどんどん手を動かすのがオススメだ。以前解説した『マスターズ:色の仕組みと配色』も、ぜひ活かしてくれよな!
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