ペイント大全ショウケース:トロール パート3(肌/腹以外の緑色部分)
よくぞ来た。前回のショウケースで腹側をペイントし、全体的に緑を載せたトロールを塗り進めていこう。
早速いってみようか!
肌の陰影づけ(シェイディング)
トロールの肌は、前回の時点でベースコート(108【ゴブリングリーン】)とドライブラシ(513【フェーデッドオリーブ】)により、ほんのりハイライトが強調されている。今日はまず、さらなる陰影をつけよう。シェイディングだ。ただし、前回のショウケースで解説したように、インクやシェイドではなく、通常のカラーでシェイディングするよ。
使うのは青みの強い深緑、コートデアームズ503【ミリタリーグリーン】。濁りがなくて綺麗な色だよ。上写真のように、水6:カラー4くらいで混ぜ、上写真右のようにシャバシャバの色付き水状態に薄める。コートデアームズは水道水でご覧のように均一に薄まるけど、君がそれ以外のカラーを使う時は対応するシンナーやリターダー、メディウムとかそういうのを添加して頑張ってくれ。
毎度の事だけど、薄めたカラーは筆に吸い込まれやすい。そのままペイントすると、多すぎるカラーが一気にミニチュアに移って溜まったり、余計な所に流れ込んだりしてロクなことにならん。なので一度キッチンタオルとかに筆先を滑らせ、余分なカラーを吸い出して筆先を尖らせてからペイントだ。俺は常にこれをやる。レイヤリングでもフラットペイントでも、なんでもだ。筆先がタプンとした状態ではなく、筆先を尖らせてペイントしよう。
トロールの体は大きい。一気にやろうとすると、筆のカラーも足りないし、ペイント中にカラーが乾きだしてシミやムラになる。そこで大切なのはブロックごとに塗り進めることだ。俺は今回、左腕、胴体(背中)、右腕、頭、右足、左足の順でシェイディングしていったよ。順番は別になんでも良いけど、大切なのは何かとの境目(筋肉であれ衣服であれ)までは一気に進め、適宜カラーを継ぎ足して続けていくことだ。
シェイディングが終わったところ。全体的に陰影がついたのでわかりにくいけど、前の写真と比べて見れば、かなり全体のトーンが暗くなったことに気づくだろう。広い面でのシェイディングでやりがちなミスは、凹部にハッキリ影をつけようとして、暗すぎる色を使うことだ。そうするとハイライトを入れた時、凹部がほとんど黒に見えるようになってオツカレサン(失敗、ということだ)。今回の記事を最後まで見ればわかるけど、これで十分暗い影がついているぜ。実際暗すぎるぐらいにね!
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