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シーナリービースト:崖のある森の情景をつくろう 6(下生えと草立の表現)

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よくぞ来た。引き続き、「崖のある森の情景」を進めていく。今回いよいよ草木の配置だ。この記事から購読を始めた人は以下から読んでみてね。

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今までは茶色と灰色だらけだったが、今回は緑・緑・緑! ペイント大全ではあるけど、使うのは様々な草素材なので、ベーシスト列伝みのある回になるだろう。情景ベースなので面積が広いけれど、ミニチュアのベースデコレートでもそのまま使える素材やテクニックをたくさん紹介するよ。

それじゃあ、早速行ってみよう!


どんな森にする?

俺が今回作る森は、人間の手が入っていない場所だ。現実世界で言えば原生林にあたる。街路樹や公園とか、山道ぞいの山みたいな、人間が入り込んでいる場所じゃない。俺が作りたい森は、温帯から亜寒帯へ移行するあたりの森林で、人間の管理が全く行き届いていない自然を演出したい。

季節は初夏を想定したい。以前の木立は春っぽい若葉色の葉で仕上げたから、濃くて暗い葉を持つ樹木を配し、初夏の森を表現してみよう。

今回、俺が直接的なインスピレーションに選んだ実在資料は、ヨーロッパに残る最後の原生林「ビャウォヴィエジャの森(BIALOWIEZA)」だ。原生林はまだ世界各地にあるけど、決め手は植生だった。温帯から亜寒帯にかけての気候で、広葉樹と針葉樹の移行圏内にある。俺が今回イメージする地域の植生と近いんだよね。

枝が自由に伸び放題。だから樹姿も公園にある樹木とは違う。
広がる下生えのせいで、土はまばらにしか見えない。
ビャウォヴィエジャの森では、樹木の剪定なんてしないし、倒木も放置。
管理が行き届いていないんじゃないよ。人の手を可能な限り入れないことで、
本来の姿を保全するためなんだってさ。

実際にビャウォヴィエジャの森には行けないので、インターネットで画像をたくさん眺め、ドキュメンタリー番組も見たりした。加えて、近郊の森林公園や山林を実際に歩きまわってきたよ。国内の公園や山林は当然ながら人の手がたくさん入っているけど、樹木、草、苔をよく観察することで、方角による草木の生え方の違い、色味、分布などを参考にできる。

写真や動画は想像力を刺激してくれるし、実物は説得力ある表現の助けになる。どちらも俺にとっては大切なインスピレーションだ。

さて、実在資料の観察を十分したところで、ここからは想像と創造の時間。実在資料はあくまで参考であり、製作のヒントにはなるけど、正解じゃない。俺たちがするのは表現であって再現じゃないんだ。なにせ俺が作っているのは、ファンタジー世界の森なんだからね!


下生えの表現

では、実際に進めて行こう。今回俺は、様々な草素材を複合的に使って、森の豊かな植生を表現していくよ。草素材がめちゃくちゃ飛び散るので、ペイントスペースの上に古新聞を広げてやろうな。

まず、草素材を用いる時にうまくやるコツを紹介しておく。それは「より地面の近くにあるもの&背の低いものからやる」ということだ。これだけで、植え付けの工程がラクになるだけじゃなく、完成時により自然な仕上がりになるぜ

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