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パーツの隙間に宿るもの(質問「メタルパーツはどうして合いが悪いんですか?」に答える)

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以前「メタルパーツはどうして合いが悪いんですか?」という質問をホットラインでもらい、せっかくだからちゃんと書こうと思った。今回はちょっと珍しい話題になるけど、多分誰も書かないので俺が書く。

質問をくれた評議会メンバーに感謝。それじゃ行ってみようか!



イントロダクション

パーツ分割のあるメタルミニチュアやレジンミニチュアでは、多かれ少なかれパーツの間に隙間ができるものだ。今日はこの“合いの悪さ”がそもそもなんで存在するのかについて話そうと思う。パーツの隙間埋め方法は、たびたびペイント大全で取り上げて来ているから、対処法はそちらを見てくれ。

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原型製作風景。手の出演はトレ・メイナー。

パーツの隙間は、当然原型製作時にはないものだけど、製品になると出てくる。ミニチュアの原型は、1体だけ作る「ワンオフ原型」ではなく、複製されることを前提に製作するものだ。

ミニチュアはモールド(ゴム型)を取り、複製するから、ポーズや強度に合わせて、最低限の分割を行う必要が出てくる。80年代においては「パーツ分割=むちゃくちゃ合わない」がセオリーだったのと、分割によるコスト増大と型の管理が難しくなるため、パーツ分割は一部の大型モデルに限定されていた。ミニチュア原型とモールド製作にまつわる技術の大幅な向上と、型管理に関するイノベーション、そして販売形態の変化などが重なった現在では、人間サイズのミニチュアであっても、しばしばパーツ分割がなされる。

ここからは少し遠回りな話になるけど、丁寧に話していこう。


ミニチュアの製造とパッケージ

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ラルパーサ・ヨーロッパにおけるミニチュア製造風景と、モールド管理倉庫。左でミニチュアを抜いているのがオーナーのポール、倉庫でポーズを取るのが共同経営者のマルティンだ。

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