絵本 せかいでいちばんつよい国
かわいらしい絵と
ほんわかした雰囲気のストーリーが
多い絵本。
でも、中には、「ほほう~」と
読んでいて「ほほぉ~」と考えてしまったり、
メッセージ性のある絵本があります。
そんな本のひとつ
「せかいでいちばんつよい国」
デビッド・マッキー 作
かながわ ちひろ 訳
光村教育図書
あらすじ
昔、大きな国がありました。
大きな国の人々は自分たちの暮らしは
世界で一番素晴らしいものだと
信じていました。
大統領は
「我々が世界中を征服すれば
世界中の人々が我々と同じように幸せになれる」
と言って、世界中に戦争をしに行きました。
大きな国はある小さな国1つを除いて、
すべての国を征服しました。
最後に、小さな国へ兵隊を率いて戦争に行きました。
しかし、この小さな国には兵隊がいませんでした。
大統領は一番大きな家をもらい、
兵隊たちは、あちこちの家に泊めてもらうことになりました。
数日すると、兵隊たちは小さな国の人々と
歌を歌ったり、おしゃべりをしたり、
小さな国の遊びで遊んだりして
すっかり小さな国に馴染んでいました。
大統領は、怒って小さな国にいる兵隊を
自分の国に戻し、
新しい兵隊を小さな国に呼び寄せました。
しかし、数日たつと、皆、小さな国の人々と
仲良くなってしまいました。
大統領は
「この国には、大勢の兵隊はいらないのか」
と思い、何人かの見張りを残して国へ帰りました。
国に帰ると、
小さな国の料理の香りが漂ってきて、
小さな国の遊びをしている人、
小さな国の服を着る人がいます。
そして、夜、
大統領は自分の子供に
小さな国の歌を歌ってあげていました。
子供たちの反応
5歳と2歳の子供たち。
良くわかっていないのか、反応が鈍いです。
親の感想
読み終えて
「あれ?大きな国と小さな国
どっちが世界で一番強い国なの?」
と考えてしまいました。
小さな国は、
戦争に負けた・侵略されたようには見えません。
むしろ、大きな国を文化的に侵略してしまったようにもみえます。
小さな国の人たちが大きな国の軍隊にしたことは、”ちから”対”ちから”ではなく、したたかに、平和に解決する方法。
「日常の人間関係、夫婦間でも意外とやっているかも」と、思いました。
争わず、
静かに、
相手を攻撃することなく、
自分の意志を通したり、
受入れたり、
守ったり。
子供たちが、この本を面白いと思えるのはいつだろう?
と楽しみです。
その時は、子供に感想と自分の考えを聞いてみたいです。