賽の河原でツムを積む(2)
ツム生活2日目(7/15)
祝日出勤の体を鞭打ち、「甘いものを飲まない」というnote日記を書いたぐりこら友人とタピオカミルクティーを飲みにいく。
盆栽の名を冠すタピオカミルクティーを飲んだ。盆栽というよりは、作りかけのビオトープみたいだ。土の部分はココアで出来ていて、無糖にしたのに飲めば飲むほど甘くなる。人生もこんな風に甘ければ良かったのに。
まあ、でも、振り返れば高校生のときよりは今のほうが生き易い、ような気もする。
おやつのタピオカがお腹に溜まっているが、タピオカの余韻もそこそこに、私たちは串揚げに向かう。
終盤に差し掛かった頃、「メイちゃん炭水化物ばっかり食べてる」と言われた。直近のオーダーを振り返れば、さつまいも、餅めんたい、チヂミ。ぐりこだけではなく、私にも新たな発見は存在する(本人が気づいていなかったことなので、発見の種類は異なるが)。
私は楽しいことがあるとなかなか寝付けない。
お酒を飲んだ時もそうだ。加えて、最近仕事が重すぎて会社行きたくない病を患っているので、そもそも休みの終わりの日はなかなか眠れない。寝付けない条件が揃っていた。
眠気に嫌われたままスマホで遊んでいると、ホーム画面の最終ページの最後に見慣れないアイコンがあることに気づく。
そう、ツムツムである。
おもむろにアイコンをタッチし、何回かプレイする。このハートはライフのようなものだと思うのだが、何故か減らない。初心者ボーナスみたいなものだろうか。
減らないので「とりあえず、減るまで」と思ってプレイする。減らないので、やめられない。自ら課した義務感が重い。嫌になってきた。
ところで、ガチャはないのか? ツムツム歴2日の私ではあるが、ソシャゲ初心者ではない。ソシャゲといえばガチャ、ガチャといえばソシャゲ。
そこではじめて、賽の河原のようにゴールもわからないままツムを積むことをやめ、UI全体を見渡してみる。
他のソシャゲと比べても、随分と簡易的な画面構造に見える。間違えようはあまりないが、工夫の余地もあまりなさそうだ。
どうやら、ツムツムストアの「BOX」というものがガチャに当たるらしい。
いくつかチケットを持っていたので(登録ボーナスかレベルアップボーナスかだろう)、BOXを買ってみる。
…当たりキャラか外れキャラかわからない。このむし歯の模型みたいなやつは一体何だ!
キャラにはそれぞれスキルがあり、自キャラにセットすることで使用可能になるらしい。
ツムの種類が増えたので満遍なく使ってみるが、くるまとかむし歯の模型にはどうも愛着が沸きづらい。
ツムツムにもリセマラって概念は有るのだろうか。簡易なゲームほど、リセマラの効果は薄そうだ。
私って、リセマラするほど根性ないんだよな。
気が向けばポケモンではじめに貰う御三家の性格厳選くらいはするが「最適ではないが、これでもまあ」みたいなところで投げる。
確か、メスのツタージャが出た時はがんばりやだったけど妥協した。メスだし。(※ポケモンははじめに貰えるモンスターの殆どがオスで、メスが出る確率は1/8なのだ。)
ぼんやりとツムを積み続ける。ハートが減らない。まだ眠くない。
時計の針は午前一時を差していた。
午前二時になるまでに、積むのをやめられますように。
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