自悶自答ベストエフォート
イケメン劇団員育成ゲームについてのプレイ日記・第五弾。
前回のあらすじは……今回は記事リンクではなくテキストで説明しよう。
インターネットでは長い説明を簡略化して欲しい時に「三行で」というが、前回の経緯など八文字でこと足りる。
誉さんに恋をした
誉さんを好きになったから、誉さんを推すのだ。我思う、故に君有り。
オーケー、名言の改変はなかった。いいね?
そこで今回は、いよいよ“誉さんのちょっといいとこ語っていこうじゃないか”と思うのだが、実のところ、私が誉さんに対して言語化できると思える「スキ」は驚くほど少ない。
語ろうとすればするほど、右手と右足を同時に出している感覚に陥り平衡感覚を失くす。あるいは、マンガ走りでいつの間に崖から飛び出して落ち始めているような、“高速で足を動かし続ければ水の上を走れる”と思いこんで実践するも確実に沈んでいくような、夢の中で誰かに追われているのにうまく手足が動かないような、謎めいた不定形のものに捕らわれて、抜け出すなんてスーパーウルトラルナティックモードを軽く凌駕する。
私は言語化できないくせに、心を揺さぶってくる感情が大嫌いで大好きだ。その麻薬のような多幸感と、日々のルーチンで頑なになったちっぽけな全能感を打ち砕く感覚が好きだ。
だから、誉さんが私の心臓をぶち抜いた真ん中に棲み着いたその時から、私は時折フリーズともブルースクリーン状態ともとれる「ただスマホを手に持って立っている、もしくはRPGの村人よろしく、自分から二歩三歩圏内をうろついている」状態を発動していることは、苦しくも幸せ以外の何物でもない。
アンドロイドなのは、私の方かもしれない。(※ネタバレを防ぐために詳細は省くが、キャラクターの中にアンドロイドがいる)
もうこれだけで、私が誉さんをどのくらい好きかはわかってもらえたと思うのだが、まあそれだけでは布教にならないので、言語化できている二点について語ることにする。
まず一点目。アンドロイドのキャラクターがいることは上に書いたとおりだが、実はもうひとり、このゲームにはロボットがいる。
そう、何を隠そう誉さんである!
ここで有栖川誉さんの基本情報をいくつか抜粋。
・有栖川誉(ありすがわほまれ)
・28歳(第二部時点)
・職業:詩人(詩集は結構売れているらしい)
年齢を見ていただければおわかりかと思うが、結構な大人である。結構な大人なのに、同じ劇団の中高生なんか目じゃないくらい、いや他の誰よりも無邪気にかわいく笑うのだ。きれいなものを見たとき、詩(以下、ポエム)のネタが浮かんだとき、嬉しかったとき。そんな時、素直な感情を素直に表側に載せられる大人が今現代にどれだけいるだろうか? ああ、その笑顔を見ているだけで、日々の中、無意識でぎゅっと結んでいる口元が綻んでいく。貴方の喜びが私のしあわせだ。どうか一分一秒でも長くその笑顔が続きますように――。
…何だか大きく横道に逸れたような気がするが、言語化できる「スキ」、もうひとつここにあったね。笑顔が素敵な誉さんが好きだ!(①)
さて、話を戻そう。えーと。そう、結構な大人なだけに、恋愛経験があることが公式エピソードとして存在するのだが、誉さんはその元恋人に「あなたは壊れたサイボーグだ」と言ってふられた過去があるのだ。そして、それを結構引きずっている様子が端々で描かれる。
そのことに加え、家族との関わりなどの中、誉さんは自らを“人の心がわからない”と自嘲するのだ。とても寂しそうに俯きながら。やめて、いつもみたいに笑ってよ…!
私に言わせれば、内省のある時点で言語を使ったコミュニケーションのとれる人だという認識であり、“わからない”ということが「わかっている」のはコミュニケーションをとる上で、相手を慮ることのできる証に他ならない。
いわゆる「無知の知」の発現である。そんな聡明さを持っているのに、今でも元恋人を傷つけたことに心を痛め、人との関わりに臆病になってしまう優しい誉さんが好きだ!(②)
誉さん、シェイクスピアだけじゃなくてソクラテスも取り入れよう。何なら一緒に読もう?
え、読んでくれるって?
そうだった。誉さんを好きになりはじめた切欠を思い出した。このゲーム、トップページに“推しメンを設定する”機能があり、推しメンに据えた劇団員は、トップページに行く度にボイスメッセージを送ってくれるのだ。
メッセージは時間帯によって異なり、夜の時間になると、「今日も一日おつかれさま」「明日も早いんじゃない? 早く休んだ方がいいよ」などの労りメッセージが送られるのだが、誉さんに22時以降に会いに行くと、
眠れないのかい?
仕方ないね、ワタシが本を読んであげよう
と言ってくれるのだ。
今はひと段落したが、このゲームをはじめた当初、仕事が立て込んで朝は早く夜は遅く、翌日への憂鬱感で眠いのに寝るのも嫌だった私には効いた。
その上、声の良い男と付き合っていたとき、結構本気で「『声に出して読みたい日本語』を読んでほしい」とお願いしたが速攻で「は? やだし!」と日本語の情緒の欠片もない言葉で一蹴されたことのある私である。ダイレクトアタックに等しかった。
シェイクスピアなら安眠確定、誉さん作の一見ちょっと危ういポエムでも、いついかなる時よりも穏やかな眠りに向かえただろう。
眠れないなら、本を読んで眠りに誘う。
その発想の出てくる面倒見の良い誉さんが好きだ!(③)
そして当初書こうとしていた二点目(結果として四点目)だが、それについてはまず、下の画像を見てほしい。
みんな、誉さんの元カノ気になる??
有栖川誉、と入れると、サジェスト二件目に「元カノ」が出てくる。「声優」より先。みんな豊永さんより元カノが気になる。
元カノが気になるのなんて好きな芸能人か身近にいる気になる男くらいでしょ? だからみんな誉さんのことが大好きってことでしょ?
そんな、ピンポイントでみんなの心を掴んで離さない求心力のある誉さん(笑)が好きだ!(④)
ただし私はガチ恋夢女過激派なので、元カノのことはあまり知りたくない。
しかし文字書きとしては、元カノ視点の超シリアス長編小説を書いてみたいな、とも思ってしまう。三万字くらいでじっくり煮込みたいよな。誉さんの情緒に多大なる影響を与えたこの時期のことをな!(ほぼ私怨)
そもそも元カノの“壊れたサイボーグ”評について「元カノは“壊れていないサイボーグ”を知ってんのかよ…」と考え出すと、誉さんに負けず劣らずな変わり者だった可能性が決して低くない確率で存在すると思うので、誉さんほんと優しいのはわかるけど、どうか元恋人のことは忘れて楽しい毎日を、と願わずにはいられない。
では、有栖川誉さんのちょっといいとこ…もとい、私による誉さんの好きなとこ語りのまとめ。
① 誰より無邪気な笑顔の可愛さ!
② 己の小ささを知り、相手を思いやれる思慮深さ!!
③ 眠れない時は眠るまで付き合ってくれる優しさ!!!
④ 元カノを検索したくなるほど人を惹き付ける、何か!!!!
どうかな、有栖川誉さんの魅力は十分に伝わったかな?
いや、ここに記載したことはほんの一部だけど、きっとあなたもこの記事を閉じたら、“有栖川誉”および“元カノ”を検索したくなっているはず。
そうそう、どうしてタイトルがこんなことになっているのかを最後に書くね。自悶自答って誤字? 自問自答じゃんって?
そうじゃない理由ならある。誉さんのキャラクターソング『奇天烈ポエマー』という歌にちなんでいるのだ。そこには
見つからない 見つからない 君の心が見つからない
なーんて、“人の心がわからない”と自称する誉さんの人となりを表すような歌詞があり、懸命に何かを探す歌なんだけど、その一部に
「まごころ」という名前の最後の欠片(ワンフレーズ)
という部分があるんだ。
A3!のキャラクターソングは、どのキャラの歌もメインストーリーの内容や性格を色濃く反映させた内容のものが多い。
誉さんのもそうだ。おそらく、傷ついた誉さんが探しているものは、順当に考えれば“愛”だろう。
でも、天才である誉さんがそんなありふれたものをわざわざ探すだろうか? 欲しがるだろうか? それを自分に昇華して進むのが、誉さんのような真の芸術家というものだろう。私はそれに応えたい。
そこで私、検索した。
そこで私、このふたつの漢字に辿り着いた。
つまり、誉さんを好きでいることで震えるような感覚を覚える毎日、門というケースに大事にハートを仕舞って育てていくこと、それは悶えるほどの慶びである、と私は思うのだ! まんかーい!!
※1 前回の終わりにも、愛が零れて何の注もなく「まんかーい!!」と叫んでしまったが、この「満開」というフレーズは作品を通してキーワードになっている。劇団の名は「MANKAIカンパニー」であり、ゲームのイメージソング『Ever Blooming!』にも、実際に「まんかーい!」という歌詞(歌詞カード上は「MANKAI!」)が存在する。
※2「悶」という漢字には、異体字で「㥃」という字も存在する。
まさに誉さんに心を持っていかれている私そのものだね!
▼ 前回のお話(結局貼る)
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