Down, Down, Down!(有栖川誉さんが私の心臓のど真ん中を射抜く話)
イケメン劇団員育成ゲーム『A3!』について、「noteでどうせ語るんだから」と思っていても書かずにはいられなかったTweetからみる自分の観察日記・第四弾。突然ですが、今の私のBGMは何でしょうか?
▼ 前回(キャラソートしたら有栖川誉さんがいちばんになったけど、いにしえのオタクだから「推し」って言葉に抵抗があるよ)
夏休みが明けた。少し前に「家にいるのに帰りたい」というイラストがTwitterでバズっていたが、まさにそれ。
気力のなくなった私が取った行動がこれ。
ゲームの語り手(≒プレイヤー)である監督ちゃんは、市販のルーなど使わないほどカレーが大好物である。監督ちゃんになりきることで、つらいことを忘れようとしている様子。あと、私は冷たい麺類が大好き。
夏休み明けてからメンタル崩壊するまではっや……。
鎮痛剤の役目を求めてゲームを始めた設定どこ行った。
初期はあまりいい感情を抱いていなかったオレンジ色の俺様芸能人・天馬ですが、このところは大分好きになっている。というのも、ライターは一人っ子なのかな? と思うくらい天馬がそれらしい行動を取っていて、同じく一人っ子の私は天馬にシンパシーを抱き始めているからである。
例えば、一人っ子は基本何でも自分ですることが多いので、一見身のこなしがテキパキしているように見えるんだけど、それは絶対的なテキパキなので、集団に放り込まれた時に相対的にテキパキしているかというと別の話で、特に「仕切る」という役割を与えられると、調整役なんてしたことないから言うこと聞かないイレギュラーに弱くて立て直せないとか。
あと、頼られるとあからさまに嬉しそうなところとか、感覚がズレてるのに気づかないところとか、むしろズレていても特に気にならない(だって周りは大人ばかりでズレているのが基本だからね)ところとか、おまけに、一人っ子は関係ないけど芸能人で送迎車での移動が多かったゆえに道を覚える習慣がなくて方向音痴とか、もうとにかく可愛さしかない。控えめに言ってサイコー!
そんなわけで、上記Tweetはこのイベントでは芸能人らしい一般人には着こなせないようなホワイト×オレンジの服を着用していることに対する呟きなんだけど、私が以前、天馬がオレンジ色を背負うに値するキャラクターなのか見極める、と言ったのを覚えているだろうか?
宣誓、私は天馬をオレンジ色のキャラとして認めます!
なのにニンジン嫌いってお前…そういうわけのわからないところで水差してくるの、ほんと一人っ子っぽくて良いと思う。
そして、運命の日。
それは8月23日のことだった。私はApple Musicで、有栖川誉さんの声優・豊永利行さんを検索していた。というのも、私が普段聴いている音楽はVOCALOIDが中心で、以前、ひょんなことからVOCALOID楽曲を男性声優が歌唱する『ACTORS』という…ジャンル?が存在することを知ったんだけど…。
ちょっと説明が難しいので、公式の説明文を引用しちゃおう。
≪ACTORSとは・・・?≫
巨大学園都市群スライヴセントラルに建つ『私立天翔学園』を舞台に、
そこに通う生徒たちの日常と学園で巻き起こる青春+歌唱ドラマストーリー!!
『私立天翔学園』の生徒・先生たちがSNSシーンで人気のボーカロイド曲を歌唱する新たな歌ってみたジャンルをドラマと共にお楽しみください――
豊永さんの名前は『テニスの王子様』で知っていたものの、アニメなどは全然見ない人間なので、この後どんな作品に関わったかは知らず。そんな中で「その頃の記憶と今の誉さん役の声は大分違う気がするけど…でも歌うまかったからな~」と思い出し、さらにこの『ACTORS』でも、前に見かけた時何か歌っていた気がする…改めて聴いてみようかな、と検索に至ったわけだ。
検索、ぽちー。そうそう「夕立のりぼん」ね!
私、この曲の作者である、みきとPの楽曲が大好きなのであった。
みきとPはいいぞお、いつのまに語り手が自分になっているような瑞々しく生々しい世界観、目の奥に焼きつくようなメロディライン、ミクさんに歌わせてよし、他の人が歌ってよし、みきとP自身が歌ってもよし。
みきとPと言えば、この曲のほかに「いーあるふぁんくらぶ」「心臓デモクラシー」あたりが有名だと思うけど、私は中でも一時期「刹那プラス」「心臓デモクラシー」が大好きで、こればかり聴いていた時期がある。トーマの心臓しかり、心臓デモクラシーしかり、心臓や体ってのは単なるメトロノームじゃなくてもっと何か別のものなのではないか、と思える作品はわくわくしてしまってたまらない。
もう一度言う、みんな、みきとPはいいぞお!
「夕立のりぼん」は百合曲である。VOALOID・MAYUバージョンはもちろん主体としての押し殺した可愛さがあるし、みきとP(男性)バージョンは、みきとPの柔らかい声質と物語がマッチしていてとても良い。
そして、豊永さんバージョンはというと、なんと、勝るとも劣らないくらい良いのだ! 声質は決して太いわけじゃないのに、狙い撃ちされたみたいにピンポイントに入ってきて、伸びる高音が夕立のりぼんのメロディラインと背徳感にぴったり! 耳がしあわせ!
有栖川誉さんの声の使い方とは別物だけれど、こんな風に、はじめは夕立のりぼんをリピート再生してふんふんしていたのだが、「あ、他にも歌ってる曲あるのかな?」と検索画面に戻り、ページをスクロールして……
は?
思わずこのTweetである。数日前CDショップに寄った際、CDを見かけたので存在は知っていた。
でも、Apple Musicに入っているとは思わなかった。VOCALOIDや声優さんは特に、そしてそれに限らず、Apple Musicというのは日本の楽曲の有無や入れ替わりが激しいイメージがあって、正直入っているとは思わなかったのだ。だからCDがあるとわかっていても、検索しようとも思わなかったんだよね。
そして、誘われるがままに有栖川誉さんのおうたを再生するわけだ。
はい、ここ注目! 風向き変わったよ!
今、この瞬間、実は前回つらつらと述べた「推し」って言葉大げさじゃない? 問題が解決しているのだ!
声だけで人を好きになるのを忘れていた。油断した。
五感の中でひとつ残すなら? というナンセンスな問いに間髪入れずに「聴覚」と答えるのが私。やられたのはすぐにわかった。
え? 何? と思わず聞き返したくなる冒頭の銅鑼のジャーン!という音からはじまるゴシック調ともディズニーの悪役調ともいえ浮足だったメロディ、高笑いが歌詞に含まれている謎、メインストーリーでキャラクターが詠んでいるポエムもしっかりと挟まれていて、サビでは否定語をみっつもよっつも繰り返す豪快さ。ちょっと意味が分からない。聴いて。
おまけに、この曲を歌い負けしないと思われている豊永さんと楽曲提供者の勇気もしくは信頼関係が凄いし実際歌い切ってるから凄い。
この時点で私は有栖川誉さんが何歳か知らないのだが、27歳(一年経って、現在は28歳)だと知っていたなら、もう一度、ちょっと意味が分からない、と繰り返しただろう。
キャラクターを見てもらえれば説明をするまでもなくわかるとは思うが、色物枠であることは想像に難くない。
髪型が奇抜だし、髪の色も奇抜だし、職業も詩人だし、貴重な立ち絵パターンのひとつはギャグ顔だし、劇団に入団したエピソードも決して丁寧なつくりとはいえない(ただし、それが最も効果的なやり方であったかどうは別として)。そして何より、髪型が可笑しい。
なのに、そのすべてに一瞬で心臓が奪われてしまった。
気になってはいたのだ。はじめて見た時から、ずっと。
だからはじめから、冬に向かって急いで長い長いメインストーリーを走ってきたのだ(夏組で多少足止めは食らったが…)。この人が気になっていなかったら、もっとゆっくりストーリーを進めただろう。
やっぱり、私はこの人を好きになる運命だったのか。
なるほど、もしもこの人が印象通りの色物枠として不当な扱いを受けているとしたら、私が押し上げてやるしかない。見た目奇抜だからそれだけで引いちゃう人もいるだろうし、友人のキャラソートでも下位にいたし、人気はあんまりないのかもしれない。課金とかした方がいいのかな。
あ、これが…これが「推す」気持ちか……!
誤字ってるのが恥ずかしい(うち推し→うちの推し)が、もう平気で心から「推し」をいう言葉を使い始めた様子。
はい、もうすっかり沼にズブズブ。
落ちる時はいつだって一瞬。
きっと自覚するより先に、足を踏み外す。浪漫と深淵がいつだって手ぐすね引いて待っているということも、私はすっかり忘れていたのだよ。
そして冒頭の問いかけの答えにもなるわけだが、運命の渦に落ちてからずっと、私は誉さんのキャラソンと夕立のりぼんを聴いている。
むしろ一緒に(?)歌いながらこれを書いている。誉さんとデュエットするために、ユニット曲ではわざわざ別のパート歌ってるからね。
さらに、ここに前回の問いかけの答えを改めて認める。
私は有栖川誉さんを「推す」ことを誓います! 好きな人がいる生活は、甘くてふわふわで退屈でミラーハウスに閉じ込められたみたいに発狂しそうでしあわせ! まんかーい!!
(追記)「夕立のりぼん」の項にて、一部MAYUをミクさんと記載していたのを修正。
▼次回(全力推し語り)
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