ほんの少し
2月3日(月)
私の上司からの電話を受けていた法務部の友人が、その後私用スマホにLINEを送ってきた。さっきの上司からの電話の意味がよくわからなかったから、内容を知っていたら教えてほしいとのことだった。
上司が外出する時間を友人に教えて、その隙に友人から正式に社用電話がかかってくる。いくつかのやりとりしながら、友人が「上司さん何か変わった? 全然話聞いてくれなくて。一、二年前はああじゃなかったよね?」と言う。
そうなんだよね。そう思ってたんだけど、私の気のせいか、私が神経質なせいなのかと思っていた。だけど、一事が万事その調子で、私疲れちゃうんだよね。だから、そう言われて少し救われた気持ちになってしまう。
その感情に対して、自分を責めないでいるのは難しい。
外出から帰ってきた上司が「恵方巻って意味わからなくない? ちょっと前はなかったよな。食い方も注文が多いし」と言う。
私は反射的に「そんなこと言ったら、正月に餅はメジャーですけど、毎年確実に死人が出るのに食べ続けるの、頭おかしい」と返してしまう。
上司は「いや、でも餅は自らの意志で小さくできるけど、恵方巻きは食い終わるまでノンストップだし」と言う。その後、私はなんて返したっけな。おもしろ恵方巻の情報を調べていたような気がする。
今半の恵方巻(¥1,620)を食べてみたかったけれど、店に行くと売り切れていた。近くのイベントスペースでは別の黒毛和牛の恵方巻が売っていたけど、大きさ? 長さ? がどう見ても食べ切れなかったのでやめた。
去年まで、恵方巻を食べたことはなかった。でも元々寿司は好きだし、他の飲食店の恵方巻も見てみることにする。でも、列に並ぶ気力が出ずに断念した。ウナギ入りの恵方巻が美味しそうだったけど、短いサイズの残りが少なくて、並んでいる間に無くなってしまいそうだったし。
長いのは絶対食べ切れない。私はよく食べ物を残すけど、それでもすすんで残したいわけじゃない。
じゃあ、まあ、当初予定していた夕飯にしようか。と思うも、口はすっかり恵方巻の口になってしまっていたので、最後の砦・コンビニへ立ち寄る。
そこまで長くも太くもない、穴子の入った恵方巻を買う。
家に帰り、冷蔵庫を開けると、土曜日に百円引きで買ったいちごパックに手をつけていないことをようやく思い出した。取り出してみると、あちこち傷みが進んでいたので、今日全部食べることにした。
まあ、いちごとしては土日月にわけて食べるか、今日一気に食べるかだけの違いなんだけど、朝は買わない予定だった恵方巻も買ってしまったし、随分食費がかかった夕飯になった気分になる。
恵方巻は西南西を拝んだ後、容赦なく休み休み食べた。本当は、集中して恵方を見ながらもくもくと食べるべきらしいのだが、私はそもそも食事をすることが嫌いなので、食事に集中することは難しい。
太巻きよりほんの少し太いだけの恵方巻と、買いすぎてしまったニンジンとツナのポン酢炒め(滅多に自炊をしなくなってしまった今、うちにはしょうゆがない)、いちごを食べ終わるとおなかがちょうどいい感じになったので、欲張って牛肉恵方巻を買わなくて良かった、と思った。
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