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【ハーブ紹介】咳が出たらTime for タイム

料理のスパイスとして、

ガーデニングの定番ハーブとして、

比較的よく知られているハーブ、タイム。

特に西洋料理のレシピなどで見かけることもあるのではないいでしょうか?

欧米ではキッチンに常備されているハーブ

タイム(Thymus vulgaris)について今日は書いてみようと思います。


タイムとは

シソ科イブキジャコウソウ (Thymus)属の中でも一般的に料理用・薬用どちらも知られているのがタイム(Thymus vulgaris)です。

香りの強い(aromatic)ハーブとしても有名です。

食用だけでなく薬用としても使われてきた歴史は長く

エジプトのミイラの防腐剤としてタイムオイルが(他のアロマティックハーブと共に)使われたと言われています。https://www.nms.si/en/collections/highlights/418-Egyptian-mummy

またギリシャ・ローマ時代には殺菌作用があることが知られており、薬用として使われていたと記されています。

タイムといえば咳

タイムはメディカルハーブでは伝統的に風邪や気管支炎などによる咳に使われてきました。

タイムの役割は 鎮咳(咳を抑える)のではなく

去痰作用(=粘着性がある痰を体の中から出しやすくする)

のために使われます。

よく「鎮咳去痰」と一括りにされていますが、メディカルハーブでは全くの別物なので

少し痰と咳について説明しようと思います。

痰と咳とは

痰とは、気道粘膜から出される分泌物です。

健康な状態ではサラサラした粘液で、気道内の乾燥を防いだり滑らかにする役割や、外部から入る異物のフィルターのような免疫作用を担っています。

普段はこの粘液は無意識のうちに飲み込まれていますが

ここにたくさんの異物(ウイルス、タバコ、埃やアレルゲンなど)が侵入すると炎症を起こし、

痰の量と粘度が増し、咳によって痰として排出されるのです。

(ちなみに咳は異物を外へ出す防御反応でもあります)

ただ、痰が排出されず気道にたまることがよくあります。

  • 気道を塞ぐため呼吸がしずらくなり

  • それを排出しようと咳がもっと出て

  • 息苦しく、喉はイガイガ、咳で夜も眠れない

  • 溜まった粘液が二次感染

と、えらいこっちゃ~という状態になります。

スライムのような痰が出ると、「うぎゃ~」と気持ち悪くなりますが

痰が出せることは素晴らしいことなのです笑

ゴホゴホっと痰が絡んだ咳が出てきたらタイムの出番です。

去痰作用とは

メディカルハーブでは、この痰が出せない状態を手助けするためにExpectorant(去痰作用)を使います。

説明が長くなりましたが、

メディカルハーブでは去痰作用は、「痰が体から排出されるため結果的に咳が治る」ことがありますが、「咳」は防御反応のため、咳自体を抑えることは稀です。

また、体から痰の排出を促すということから、咳が一時的に増えることもあります。

痰が排出されない弊害を考えると、やはりExpectrantを使うことがとても重要になってきますが、

これを考慮して、タイムを咳や風邪の一環に取り入れる場合は昼間をお勧めします。(夜咳で寝れないのは辛いですよね!)

気管支系全般の症状にも

去痰作用以外にも、

  • 抗ウイルス作用

  • 抗菌作用

  • 気管支の痙攣を抑える

  • 収斂作用

などもあることから風邪や気管支炎、喘息など気管支系の症状にはピッタリのハーブといえます。

外用としてうがいにも

殺菌作用があり、感染を防ぐことから

うがいとしても使うことができます。

予防としてはもちろん、

喉いたなど症状が出てからでもとても効果的です。

お腹の不調にも

気管支系に主によく使われるタイムですが、

お腹の不調にも役立ちます。

  • 慢性胃炎

  • ゲップ

  • 消化不良

  • 下痢

などの症状に使われます。

注意事項

タイムにアレルギーがある人は避けましょう

最後に

もうしばらく寒い日が続きそうですが

流行病やインフルといった感染症が心配な季節ですよね。

風邪予防のためにタイムでうがいをするのもよし、

咳が出てきたなぁと思ったら早い目に休んでタイムとエルダーティーを飲んでもよし、

ロースト野菜やお肉に振り掛けてもよし、

お家にあるととても便利なハーブ、タイムでした。



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