”ふるさと”を聴いて、なにを想う
あなたは、童謡の”ふるさと”を聴いて、なにを想いますか?
山?川?空?
先日、ハーブティーを愛用いただく常連さんからチェロのコンサートのご案内をいただきました。
とても素敵な演奏会でした。クラシックやチェロのことが素人なボクにもたのしめる内容でした。うつくしい調べ、活動を通じたエピソード、楽曲や編曲のこと。そして、演奏自体を素直に受け入れて耳を傾けられる時間と空間。
そんな演奏会のなかで、童謡”ふるさと”が披露されました。いままで生きてきた人生の中で、もっともうつくしいと感じられる演奏でした。
そこでふと、思ったのです。
ボクの故郷ってどこなんだろう?って。
演奏を聴いているときにイメージされた情景は、父方の実家でした。幼い頃に、祖父(じいさん)と妹と白い犬のペロと、野山を駆け回った頃の記憶です。道路なども整備されておらず、土の道、田んぼの小川、雑木林、湧水、などが思い浮かんだのです。
ここで童謡”ふるさと”の概要を共有させていただきますね。
引用させていただいた解説のように、ボク自身もこのような解釈をなんとなくしていたので、童謡”ふるさと”に対するイメージは間違っていないのだろうなと、調べてみて少しほっとしました。
さて、ここからが本題なのですが、冒頭の問いかけに戻ります。
「あなたは、童謡の”ふるさと”を聴いて、なにを想いますか?」
うさぎを追う姿?小鮒を釣った川?
はて、そんなものいまの日本のどこにあるのでしょうか。
東京?京都?博多?沖縄?
ビルに囲まれて生まれ育ち、デパートやスーパーの鮮魚コーナーの切り身の魚ならまだしも、コンビニでボイルか焼かれたのか真空パックになっているサバやほっけをイメージする。
現代人の故郷ってどこにあるんだろうか。
周りに自然もなく、自由に遊ぶ場もなく、レンジでチンしてご飯を食べ、SNSや動画をみて過ごす1日。
いまの若い子達に、童謡”ふるさと”を聞かせて思い浮かぶものはなんなのか。そもそも聞いたことがあるのか。そして故郷はどこなのかと、Z世代の子達に尋ねたら、どんな答えが返ってくるのだろうか。
演奏会を聴きながら、ほかにもたくさんのことを思い、感動し、思考が整理され、心がたくさん動いた時間を過ごさせていただきました。
お金のことや、人間関係のことを考えることも大切だけれど、こうやって自分を見つめ直したり、振り返ってみたり、自分とは違う世代の子はどんな時代を生きているのだろうかと、思いを馳せ、思索をする時間もまた、大切なのだと最近思うのでした。
すっかり寒くなってまいりました。ハーブティーで身も心も温まりませんか?
ご注文はオンラインストアからどうぞよろしくお願いいたします。
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それではまた、お元気で。
追記
童謡”ふるさと”を調べていたら、かの村上春樹さんは
「『村上かるた うさぎおいしーフランス人』」
などという著作物をリリースされておられると言うことです。
年上世代や同世代へのアイロニーなのでしょうか、スノッブなのでしょうか、ニヒリズムなのでしょうか、小馬鹿にしているのでしょうか、エスプリの効いたジョークなのでしょうか、あたらしい視点を提示してくださっているのでしょうか、そんな気分だったのでしょうか、敬意を込めて”やれやれ”と思うことにします。