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柿はお好き?

熟し柿階段で喰ふ音もなく薄墨色に雨の降りつむ

匙の色柿を映して朱ければ人の心も映したむらん

静かさに耳をすませばもそもそと愛し衣ずれ猫の寝返り

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柿。英語ではPersimmon。
蜜柑、枇杷、柿、オレンジ色の果実はたいがい好きなのですが、その中でも柿は特別に好きです。
秋の夕日を写したようなそのオレンジ色は、わたしたちがまだ猿だった頃、果物を狩り集めて食べていた太古の記憶を呼び覚ますような、大脳辺縁系にダイレクトに訴えかけるよろこびの色。
「柿色」という以外表しようのないこのオレンジ色が、わたしはとても好きです。

母は、硬い柿をコリコリと食べるのが好きですが、わたしはあまり好きではないので、硬い柿はみんな柿膾にしてしまいます。
ほどほどに熟したものは生ハムと合わせてサラダやパスタに。
(わたしはチーズがダメですが、チーズと合わせても美味しいらしいですね!)
一番大好きなのは、熟しに熟したトロトロの柿。

買ってきた日から、傷まないように大切に追熟させて、淡いオレンジから濃い朱色に色が変わるまでじっと我慢して。
そして、時がやってきて、ふんわりした手触りになってきたら、冷蔵庫で少し冷やしてスプーンで掬って食べるのです。

たいして甘くもなく、香りもないところから、大化けする、これも柿の魅力の一つなのがしれません。

蒸し豚と柿•生ハムサラダ。
ソースはレモンと温州みかん半々で。
お好みでマスタードを添えて。

【追記】16:17
あの人のLAでの髪色は熟れた柿の実の色に似てる、などど思いを馳せていたら、黒髪ツーブロックで現れて、わたしの情緒は終了しました。


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