ふとした瞬間、あぁ自分にはもう、守ってくれる後ろ盾はないんだな、と感じることがある。 それは歳を重ねるほどに増え、日常のあらゆるシーンで思い知らされる。 友達だっている、彼氏もいたりいなかったり、きっと私が助けてと言ったら1ヶ月くらいは誰かの家を転々として、日々を過ごせるだろう。 だけどそういうのではなく、そういうのじゃなくて、しっかりと自分の脚でこのコンクリートを踏みしめながら歩いていく強さが欲しい。 保険のことも、積み立てナントカも、死ぬまでにあと1000万円貯めま
scene1, 電車に揺られながらそっと目を閉じる。 今日1日を脳内で再生する。 何をしてもうまくいかない 何でもないことが引っかかる、そんな日だった。 誰にも聞こえない位、小さなため息をつく _こうして乗ったまま、家の前まで着いたらいいのにな。 スマホを取り出す。呼吸するようにSNSのアプリを開く。 現実であり、非現実的な世界。 四角い枠の中の輝きたちは 少しも陰りのない笑顔で水を弾いている。 全てがうまくいっているようで、羨ましくて、悲しくなる。 最強に見え