高校生が同棲するラノベのエモいシチュエーションについて
翔んだカップル(1978)という昭和のマンガがあって、不動産屋の手違いでうっかり同居になっちゃう高校生カップルというドラマにもなって大ヒットした(らしい)んですが、今や学園ラノベでは高校生でも同棲は当たり前ですね。ということでそういうのについて。
同居系ラノベのエモいところですが、まずは恋人でもなく付き合ってもない状態の女の子がぼくんちでエプロンして夕ご飯を作ってくれるやつですね。お弁当どころじゃないです。もう「付き合うってなに」とか「友達って何」ですね。概念のゲシュタルト崩壊の危機です。その状態に慣れきってもう夫婦じゃんと周囲に言われるまでがワンセットです。
それから、いわゆる「ラッキースケベ」。具体的には風呂場に乱入。昔は脱衣所で偶然鉢合わせぐらいだったのが最近は入浴中に乱入が普通ですよ。もはやラッキーというより確変状態ですね。全然偶然じゃないです。必然です。作者の努力と時代の進歩です。
そしてもちろん、最大の盛り上がりは「ヒロインの添い寝」です。これなくては語れません。背中に当たるおっぱいの感触の描写とそのまま寝ちゃって起きた時の気まずい感じですね。そうだよ俺はこれが読みたかったんだよ。やれ雷だやれゴキブリが出た果ては体調不良での看病疲れなど、添い寝に持ち込む口実をつくりあげる作者の努力に頭が下がります。今後ともよろしくお願いします。
ということで以下、ラノベでの例を列挙しておきますのでそういうの読みたい方はタイトルでぐぐってどうぞ
パターンA:義理の姉妹
パターンとしては親の再婚による義理の姉・妹がダントツに多いです。というかいまや学園ラノベ全体の中でも最も勢いがあるといえるでしょう(義理の妹についてはこちらの記事参照)。例は「いもキス」「連れカノ」「義妹生活」など多数。ちなみに需要は姉より圧倒的に妹ですが、同じ誕生日なので姉になったり妹になったりという「連れカノ」はよくやったと思います
↑ 通称いもキス。付き合ってる彼女の双子の妹が親の再婚相手の連れ子になったので二人っきりで同居することになった、というとってもラノベっぽいラノベ。付き合ってる彼女の嫌なところがだんだん見えてきたところで妹にだんだんなびいていく描写がエモいよ
カノジョの妹とキスをした。 (GA文庫:海空 りく)
パターンB:居候
シンプルでいいですがその親が倫理的にどうなのという気もしますね。例として「クールな月城さんは俺にだけデレ可愛い」
パターンC:許嫁・恋人だから
許嫁や恋人だから同居/半同居っていうこちらも親の倫理観が問われる系。許嫁についてはこちらの記事に詳しく書いたのでどうぞ。例としては「地味かわ」「同棲から始まるオタク彼女の作り方」
パターンD:隣の部屋
同居みたいな半同居。親が海外転勤で一人暮らし設定がデフォルトでしたが最近は単に学校が近いから一人暮らしという雑な理由も観測されます。ヒロインに台所を実効支配され、友達に「それって通い妻じゃん」と言われるお約束展開ですね。隣でなく上の部屋、隣の棟も含みます。「お隣の天使様」「びきょり」など。
↑ 隣に住んでるロングヘアのロリ巨乳美少女がご飯作ってくれて掃除してくれるという通い妻系最高峰。コミュ障ロリキャラとママ感バブみのギャップがクラクラするトリップ感あってやばい。高校生が読むと人格形成を阻害されそう
お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件 (GA文庫:佐伯さん)
パターンE:大学生・社会人のアパート
主人公大学生か社会人なので普通にヒロインがやってきてご飯作る。場合によっては住み着く。なんか普通だけどヒロインが女子高生だといきなりやばい話になるよ。「かのうわ」「500カタ」「ホズミ先生」「貴サークルは“救世主”に配置されました」「ひげひろ」
パターンF:寮・シェアハウス・管理人さん
古来よりマンガ界で多数観測されています。主人公が管理人さんの場合は無理なくハーレムにしやすいですね。
パターンG:不動産屋の手違い
跳んだカップルですね。ラノベだと「佐伯さんと、一つ屋根の下」です。最初そのままじゃんありなのかと思いましたがありみたいです。
↑ 跳んだカップルですね。なんか知らんけど弾みと勢いで同棲しちゃう。年下の美少女優等生が毎朝起こしてくれます。ご飯作ってくれます。おっぱい大きいです。バブいです。人類の夢のたどり着いた先がこれなのかと思うと感慨深いです
佐伯さんと、ひとつ屋根の下 I'll have Sherbet! (ファミ通文庫:九曜)