ネイティブチェック
ネイティブチェックの重要性
英語教材を作るにあたり,避けては通れない工程のひとつ。
それが,ネイティブチェックです。
ネイティブチェックとは文字通り,ネイティブの方に英文をチェックしてもらう作業です。
原稿は基本的に日本人の執筆者が書いていますので,いくら英語が堪能な執筆者とはいえ,実際にそれが現代英語において通用する"生きた英語"なのかどうかまでは,細部までチェックすることが難しい場合があります。
特に長文やリスニング会話文になると,より自然な英語が求められます。
そこで必要になる工程がネイティブチェックです。
私たちの会社では,教材の企画,執筆,校正,組版,音声収録,印刷まで,どの工程のお仕事も対応しているのですが,それぞれの分野においてプロフェッショナルなスタッフがおり,内勤・外勤を問わずに広いネットワークを持っています。
ネイティブチェック専門のネイティブスピーカーも,わが社で抱える外部協力者です。
登録しているネイティブスピーカーは,いつ仕事が発生しても対応できるようスタンバイしてくれていますので,「この英文を校閲してもらいたい…」という必要が生じたときにはすぐにチェックをメールで依頼します。
通常の校正のようにゲラに赤字を入れてくれるネイティブもいれば,ワードデータ上にコメントを入れてくれるネイティブもいます。
ネイティブチェックの落とし穴
しかし,落とし穴もあります。
それはネイティブスピーカーは,あくまで「英文の良し悪し」を判断するプロであって,その他の教材の細かなルールまでチェックする専門家ではないという点です。
具体的に言えば,教科書ごとに異なる英単語の未習・既習までをチェックすることはできません。
文法においても,日本の中学生2年生がどの英文法を読むことができるのか,厳密には知らないことが多いのです。
そのため,せっかく自然な英語になおす赤字を入れてくれても,未習で使えなかったりします。
そんなときはこちらも妥協案として,「こんな言い回しでも大丈夫ですか」と確認し,まずい英文は一つずつクリアしていきます。
音声収録時のネイティブチェック
校正としてゲラで出すネイティブチェック以外にも,音声収録時にチェックが入ることがあります。
ネイティブからすれば,不自然な英文が紛れ込んでいればストップしてしまうのは当たり前ですよね。
音声収録は,基本的にはゲラの校正を複数回重ねて,校了に近づいてから行うことが多いので,音声収録時は実はヒヤヒヤしています…。
どうかネイティブから指摘が入りませんように,と。
(指摘が入ったら入ったで有難いのですが)
このようにして,みなさんの手元には"生きた英語"の教材が届けられることになります。
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